はじめての深海

究極の愛の形、雄の壮大な人生と呆気無い最期、オニアンコウの一種を紹介

2014年11月28日

やぁ、兄弟。調子はどうだい?
おとぼけは元気ですぜ。
今回も「はじめての深海魚シリーズ」の紹介です。
今まで異形をした深海魚を紹介しましたが、今回は異形というより
また変わった特種をしている深海魚の紹介です。

内蔵まで透けている、体全体がスケルトン状になっているオニアンコウの一種

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(photo by http://raleighncs.blogspot.com/)
この深海魚は体のスケルトン状に透けており皮膚を通し、内蔵まで透けて見える変わった深海魚です。
オニアンコウの生態・データ

オニアンコウの一種

Soft Leafvent Angler

Haplophryne mollis
生息水域: 1000m ~4000m
体長は約8cm
メスの体長は5~10cm

メスに対してオスは、成魚なのに6ミリメートルという小型のオスも頻繁に発見されている。

オスはメスを見つけると、種の繁栄のためにもしがみつき、省エネで浮遊で移動を繰り返しています。

 

深海でオスとメスが出会う確率の低さは少ない

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(photo by fishesofaustralia)

餌も乏しく、暗く冷たい深海で、オスとメスが出う確率は非常に稀です。
そのため、オスはメスを見つけるために省エネ浮遊で移動を繰り返し、種の繁栄のために
メスに出会うと鍵状の歯でメスの体をがっちりとかじりつきます。

そして一度かじりつくと、もう離れません。

一度ガッチリホールドした雄のオニアンコウの一種、その後は・・・・

Ichthyology

(photo by australianmuseum

一度ガッチリとホールドした雄のオニアンコウは内蔵がやがて縮小して、
血管はメスにつながり、栄養も酸素もメスから得るようになります。

つまり雄と雌が一体化してしまうのです。

精子を作ることにのみに集中した雄オニアンコウの最期

雌オニアンコウにガッチリホールドした雄のオニアンコウは、
精子をつくることだけとなり、役目を終えると、やがて雌に吸収されてしまい
最終的には雌のオニアンコウの一部になってしまいます。

そして一部になってしまったオニアンコウは人間でいうとイボのような存在になります。

一度、雌のオニアンコウに吸収されると、
完全に一体化して最期は吸収されてしまうのです。

中には一時的に付着して離れるオニアンコウも存在する

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(photo by animal.memozee)

一部は繁殖期だけ一時的に付着して離れてしまう種もいます。

しかし雄の最期は、雌に付着して吸収されてしまうという
雄のオニアンコウは幸せかどうかは分からないが究極の愛のカタチですね。
この雄のオニアンコウは果たして吸収後も自我があるのか
それとも完全に個としての生命が消滅してしまうのか気になるところですが、
更なる研究報告を期待しています。

 

関連記事:まだ見ぬ怪魚を求めて、人類が深海探検に初めて行った日

 

 

編集後記:

今日は1日中、WPのテンプレートを探していました。

国内のテンプレートも扱いやすいですが、やはり各国のWPはデザインも豊富でセンスもいいですね。

当サイトもサイトのリニューアルを終えたばかりですが、どうしてもまた、サイトをリニューアルしたい病に陥ってしまいます。

短期間にリニューアルを繰り返すと、視聴者も疲れてくると思うので、月に10%ずつでもサイトを一部リニューアルをして

1年後には気づかないうちに完全リニューアルになっていた!という感じにもっていけたらと思います。

当サイトを今後共よろしくです。

それじゃ、またお会いしましょ。

ばいちゃ!

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