ポピュラーな魚としておなじみのメダカをアクアリウムで飼育している人も多いでしょう。ただ、このメダカも観察していると、「あれ、元気がないな」ということも出てきます。
これを放っておくと、場合によっては死んでしまう可能性もあるので注意が必要です。ここで、メダカが元気ないときの見分け方についてご紹介しましょう。
基本的には丈夫なメダカですが・・・
メダカは、ダツ目・メダカ科・メダカ属に属する魚です。日本では、童謡「めだかの学校」でもおなじみのポピュラーな魚でしたが、最近ではあまり川などで見かけなくなりましたね。これも人間の環境破壊の影響のようです。 メダカはアクアリウムでも人気の魚です。しかし、メダカを水槽で飼育していると、元気がないように見えることがあります。
基本的に丈夫な魚なんですが、だからといって常に元気、というわけではありません。メダカの元気がないとき、そのままにしておくと病気〜死亡してしまうケースもあるので、初心者の人は元気ないメダカの見分け方について知っておきましょう。
メダカの異変は3段階くらい
元気がないメダカの特徴は、重症度に分けて3段階くらいあります。
まず初期は
「いつもより泳ぐのが遅い」
「餌の食べ方がいつもよりもすこし遅い」
といった傾向があります。これは、初心者だとすこしわかりにくいかもしれません。
中期では
「いつも水槽で泳いでいたのに、物陰などに隠れている」
「尾びれが閉じかけている」
「口をパクパクしている」
という特徴です。このころになると元気がないかどうかがはっきりしてきますね。
そして後期では
「尾びれが閉じている」
「胴体が頭より細くなるくらいやせた」
という症状になります。これらのほかにも、
・底で動かなくなる(冬以外)
・水面を漂う
・肌のツヤが悪くなる
・体表に異物・腫れなどの症状があります。
このようなときのメダカには、酸欠・水温の過昇温・感染症・内臓疾患・消化不良・腫瘍等が起きているかもしれません。
当然、症状が重くなるにつれてその見分け方がわかりやすいのですが、後期まで放っておくと、薬を使っても治らない…というケースも出てきます。幸い、元気がないことがわかりやすくなる中期までなら、水を替えることで元気になることが多いので、中期の症状が出てきたら半分くらいの水替えを行いましょう。
原因の大半が水質悪化
メダカの元気がなくなる原因の大半が「水質悪化」です。基本的に丈夫なメダカですが、水質が悪くなることで元気が悪くなり、これが病気や死につながってしまいます。水槽の水替えを定期的にしないと、エサの食べ残しや糞によって水質は悪くなっていく一方です。
メダカの糞にはアンモニアが入っていて、これはメダカだけでなくすべての生物に有毒です。エサの食べ残しも、腐ることで有毒物質が出る場合があります。このような有毒物質は、水中にいるバクテリアに分解され、毒性が小さくなります。つまり、水中にバクテリアを増やすことが、メダカの健康にも大事なわけですね。
水中のバクテリアを増やし方で有効なのは、「低砂を敷く」ことです。砂やソイルなどの土を水底に敷くと、バクテリアが発生するようになります。バクテリアは色々なところからやってきますが、よく知られているように新しい水槽でカルキ抜きした水道水からできた水にはバクテリアはほとんどいません。
そこから時間の経過とともに増えますが、このバクテリアが少ない環境でメダカをたくさん飼うと、糞などが分解されないので、水質がすぐに悪化してしまいます。新しい水槽では、とくにまめに水換えをしましょう。
2?3日に1回、1/3程度の水を換えます。新しい水槽では1ヶ月くらいで水が安定するので、それからは1週間に1回くらい、同じように1/3の水換えをしましょう。冬場は、メダカが冬眠する前に水換えを行い、冬眠中は刺激を与えないようにするために水替えは必要ありません。
メダカをよく観察して長生きさせよう
元気がないメダカの見分け方についてでした。丈夫なメダカでも、水質の悪化によって調子を落としてしまうことがあるんですね。初心者の人は初期の症状には見分けができないかもしれませんが、中期ころのものはわかりやすいので、症状がみられたらすぐに水替えをしましょう。