ルリスズメダイは青色や瑠璃色の実に鮮やかな体色をしており、観賞用としてとても人気のある魚です。しかし、そんな「ルリスズメダイ」の「色が変わる」という話があるのです。
何故体の色に変化があるのでしょうか?
今回の記事ではそんなルリスズメダイの体の色の変化と、その特徴、飼育方法についても調べてみましょう。
この記事の目次
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)はサンゴ礁に住むスズメダイの仲間
ルリスズメダイはその名が示す通り「スズメダイ」の仲間です。生息地は和歌山より南の日本周辺、インド洋、太平洋など幅広く分布しており、水深の浅いサンゴ礁を住みかとしています。沖縄ではあちこちに生息しており、釣りなどでも良く釣れる魚ですが、あまり食用にはされていないようです。
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)の鮮やかな青色が美しい
ルリスズメダイはその鮮やかな瑠璃色や青色の体色が特徴です。全身が青色ですが、メスは尾ビレが透明で、オスは全身青なので、そこでオスメスを見分けることができます。
ヒレには黒い斑点もあり、それが良いアクセントとなっています。体長は6センチから8センチくらいで10センチを超えることはほとんどありません。
ルリスズメダイの色が変わる?
そんな鮮やかな体色を持つルリスズメダイですが、「色が変わる」ことがあります。輝くような青色から淡い色へ、または黒ずんで見えることもあります。
実はルリスズメダイは自らに青い色素を持っているのではなく、体の表面にある「虹色素胞」という細胞が青い光を反射することにより青く見えるのです。ルリスズメダイはこの細胞を神経によって制御することにより体の色を変化させているのです。
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)はなぜ体の色を変えるのか?
何故ルリスズメダイは体の色を変えるのでしょうか?
詳しくはわかっていませんが、魚同士の「コミュニケーション」に利用されていると考えられています。例えば「青色が濃く、黒く見える」時は何らかのストレスを感じていると考えられ、「青色が薄い」時は警戒心が薄れていると考えられます。
そのことから、ルリスズメダイを見て、「黒く色が変わる」時は水槽内で問題が発生していないか確認する必要があるかもしれません。次項からはルリスズメダイの飼育のポイントについて調べてみましょう。
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)はある程度高めの水温にも耐えられる
ルリスズメダイは元々熱帯の出身なので、ある程度の水温までは耐えることができます。最適な水温は25度前後ですが、30度くらいまでは耐えられるでしょう。
ただ、高めの水温だとストレスを感じているのか青色が濃く色が変わる場合があります。やはり水槽用クーラーをもちいて25度くらいをキープするのをお勧めします。また、低温には耐えることは難しいので、水温が下がる地域で飼育する場合はヒーターも必須となってくるでしょう。病気には強い魚ですが、具合が悪そうな場合は水槽の環境がかなり悪いと考えられますので、環境の見直しが必要になるでしょう。
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)は、エサをなんでも食べる
雑食性なので、餌は選びません。人工餌や生餌などなんでも食べてくれますが、特に植物性の餌をよく好むようなので、浮上性のある植物性の餌を与えていると、水槽の管理もしやすいと思います。生餌だとブラインシュリンプを好むようなので、おやつ感覚で与えても良いと思います。
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)は気性が荒く、混泳は難しい
ルリスズメダイはよく見ると鋭い目をしていますが、実は気性が荒い魚です。縄張り意識と攻撃性がかなり強く、縄張りに入ってきた魚は容赦なく攻撃します。
その攻撃性の高さから「サファイア・デビル(サファイア色の悪魔)」と呼ばれることもあるのです。混泳をしたいときはできるだけ大きな水槽を用意し、ルリスズメダイより体が大きな魚と混泳することをお勧めします。
具体的には「フチドリカワハギ」や「ヒフキアイゴ」などが混泳に向いています。また、生活範囲が違う「スマイリーブレニー」「インドカエルウオ」なども混泳できるでしょう。
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)の繁殖は可能
ルリスズメダイは水槽内でも比較的繁殖可能な魚です。メスはオスと違い尾ビレが透明なので、見分けは付きやすいので、ペアを選んで水槽に入れておけばいつの間にか産卵していることがあります。影になっている岩場などに産卵しますので、水槽内に産卵できる場所を確保しておきましょう。
ルリスズメダイ(コバルトスズメ)の体色のまとめ
ルリスズメダイの色が変わるのはコミュニケーションだという事がわかりました。色が変わると「もとに戻らないのでは」と心配になることもありますが、数分で元の鮮やかな色に戻りますので安心してください。
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