エンゼルフィッシュは長いヒレを揺らして水槽で優雅に泳ぐ姿が人気の熱帯魚です。水槽でとても映える品種で、できるだけ長く飼育したいという方も多いでしょう。そんなエンゼルフィッシュの寿命はどのくらいなのでしょうか?
今回の記事ではそんなエンゼルフィッシュの寿命と少しでも長く飼育するためのポイントを調べてみましょう。
この記事の目次
アマゾンからやってきた天使のような魚・エンゼルフィッシュ
エンゼルフィッシュはアマゾン川流域が原産の淡水魚です。その大きなヒレで優雅に泳ぐ姿から「天使のよう」と言われて「エンゼル」の名前が付いたそうです。水の流れの無い水域に生息し、水草や樹木の影に隠れていることが多いようです。水槽では優雅ですが、野生では比較的地味という事ですね。
エンゼルフィッシュは独特の体形が魅力
平べったい独特の体形が特徴で、背ビレ尾ビレ尻ビレのすべてが長く伸び、それらを揺らして泳ぎます。市場に流通しているエンゼルフィッシュは様々な体色をしていますが、野生では銀色の体にラインが入っている個体が多いです。
「エンゼルフィッシュ」と言っても
「スカラレエンゼル」
「アルタムエンゼル」
「デユメリリイエンゼル」
の大きく3種類に分類されており、飼育されているのは「スカラレエンゼル」がとてもポピュラーです。
エンゼルフィッシュの寿命は?
エンゼルフィッシュの寿命は5年ほどと言われています。しかし、うまく飼育すれば10年以上も生きたという報告もある一方、2~3年で寿命が尽きた、という個体もいます。次項からはエンゼルフィッシュの寿命を少しでも伸ばすための飼育のポイントをしらべてみましょう。
エンゼルフィッシュ飼育には大型の水槽が必要
エンゼルフィッシュはヒレが長く、体も15センチ前後と大きめなので、1匹だけ飼育するならば45センチの水槽は必要です。複数飼育するならばそれ以上で、5匹以上飼育するならば90センチの大きさが必要になってくるでしょう。
比較的水質の変化には強い品種ですが「弱酸性から中性」の水質を保つことがベストで、特に幼魚期は水質の変化に弱いので注意が必要です。エンゼルフィッシュが飼育できる水温は22度から32度ですが、25度以上に保つことが少しでも寿命を延ばすことに大事でしょう。そのため、地域や部屋の温度によっては水槽用クーラーやヒーターの設置が必要となってきます。
エンゼルフィッシュは肉食魚なので生餌が最適
エンゼルフィッシュは野生では肉食魚で、昆虫や小魚などを食べています。そのた、飼育下でも「アカムシ」や「イトミミズ」などを1日2回程度与えると良いでしょう。ただ、生餌は水槽を汚しやすいので、基本的には5分で食べきれる程度の量を与え、残ったエサはすぐに片づけるようにしましょう。
エンゼルフィッシュの気性が荒く、混泳は難しい
エンゼルフィッシュは泳ぎが美しいので、他の魚とのコントラストを楽しみたいところ。しかし、エンゼルフィッシュは気性が荒く、他の魚をすぐに攻撃してしまいます。
エンゼルフィッシュ同士、さらにオス同士だと特に相性が悪く、すぐに小競り合いに発展して寿命が縮んでしまいます。エンゼルフィッシュの混泳を目指すためには逃げ場のある大きめの水槽を用意する必要があるでしょう。
「テトラ」などの「カラシン類」に分類される魚は体が小さくエンゼルフィッシュに攻撃されることも少なく、捕食対象になりにくいので混泳可能でしょう。
エンゼルフィッシュは繁殖も狙える?
エンゼルフィッシュの繁殖は比較的容易だと言われています。オスメスを見分けるのは難しいので、繁殖を狙うのであればできるだけ大きな水槽で複数の飼育をします。
そのうち寄り添うように泳ぐペアが出来上がれば、繁殖期に入った可能性が高いです。そうなったらペアを水草など「産卵床」を用意した繁殖用の水槽に移しましょう。無事産卵に成功すると親が卵を育てている姿を見ることができますよ。
孵化に成功すると稚魚が生まれますが、初めは餌を与える必要はありません。泳ぎ始めたら「ブラインシュリンプ」などを1日2回程度与えると成長によい影響があるようです。
エンゼルフィッシュの寿命のまとめ
エンゼルフィッシュは丁寧に育てれば10年ほどの寿命になるそうです。水槽を泳ぐ姿は見ているだけでも癒されますので、飼育のポイントを学び、できるだけ長く飼育したいですよね。