ディスカスは熱帯魚として人気のある魚で、その独特なフォルムと鮮やかな模様から水槽でとても映える魚です。ポピュラーな熱帯魚ですが、飼育するには少しクセがあり、「難しい魚」と言われることもあるようです。
今回の記事ではそんなディスカスの生態と、「難しい」と言われる飼育のポイントについて調べてみましょう。
この記事の目次
ディスカスアマゾン川から来た熱帯魚
ディスカスはアマゾン川原産の熱帯魚で「シクリット科」と呼ばれる種類に分類されます。「シクリッド科」には「ティラピア」や「アストロノータス」などやや気性が荒い熱帯魚たちが属しています。
名前の由来は横から見ると「円盤」（ディスク）のような形をしており、そのことから「ディスカス」と名付けられました（英語名はdiscus fish“）。
ディスカスの体は大きめ、ヒレは長め
ディスカスはヒレを入れた全長は大きいもので20センチほどになり、熱帯魚としては大きめの部類に入ります。ヒレは長く、尾ビレと尻ビレは体を囲むように付いており、ヒレにも体と同じような模様が描かれています。
その鮮やかな模様が特徴的ですが、その模様は地域差、個体差が大きく、青色やオレンジ色など様々な種類があり、飼育する上での楽しみでもありますね。一口に「ディスカス」といってもいくつかの種類があり、「ブルーディスカス」「グリーンディスカス」など色や体の形によって分類されています。
なぜディスカスの飼育は「難しい」と言われるのか？理由はエサ
ディスカスの飼育はなぜ「難しい」と言われることが多いのでしょうか。第一に考えられるのは「餌」の問題です。ディスカスは基本的に「大食漢」で、野生だと常に餌を食べている、といっても良いほどです。
そのため、飼育の際に何度もエサを与える必要があります。たいていの魚は１日１～２回程度の餌で大丈夫ですが、ディスカスは最低でも１日３回は与える必要があります。エサの好みも細かく、多くの熱帯魚が好むような人工飼料はあまり好みません。
与えるならば、ディスカス専用の「ディスカスハンバーグ」と呼ばれる冷凍エサや「冷凍アカムシ」が良いでしょう。ただ、大食漢だからといって与えすぎると水槽が汚れる原因になるので、そのバランスが難しいところです。そこは慣れていくしかないでしょう。
ディスカス飼育は水温にも注意を
ディスカスの最適な水温は「27度～３２度」くらいで、他の熱帯魚に比べるとやや高めの水温となっています。低水温には耐えられないため、水温が低くなりがちな季節は水槽用のヒーターを必ず設置してください。水質は「弱酸性から中性」を好みますが、弱酸性の水質だと体の発色が良くなるため、ピートなどを水槽に投入して水質を保つのも良いでしょう。
ディスカスの混泳も難しい？
ディスカスは野生においては群れで生活しているので、飼育下においても同種類、複数で飼育するのが良いでしょう。しかし、多種との混泳は注意が必要です。ディスカスは縄張り意識が強く、他の魚を攻撃する恐れがあります。
特にディスカスより小さな魚、エビなどの甲殻類はディスカスに食べられてしまうので混泳できません。
生活圏が違う「ネオンテトラ」「コリドラス」などは混泳できる可能性がありますが、やはり小さな個体だと食べられてしまうことがあるのでそこは注意しましょう。同種で飼育できる数としては６０センチ水槽で２匹、９０センチ水槽で６匹程度が可能です。あまりに多すぎると管理が難しくなるのでそこは気を付けましょう。
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ディスカスの繁殖は難しいのか？
ディスカスの繁殖を狙う場合は、幼魚の時から育て、ペアになるようにするのが大事です。無事ペアが成立し、水槽の環境が万全ならば繁殖できる可能性があります。
ペアになった魚は寄り添うように泳ぐので、確認したら繁殖用の別の水槽に移すようにしましょう。ディスカスの産卵は水草や平らな石の上で行われるので、それを用意し、孵化した後は親が稚魚にミルクを与えて育ててくれるので見守りましょう。
生まれてから１週間くらいで成魚と同じものを食べられるようになります。いずれも水槽の温度、水質管理は重要となりますので管理を怠らないようにしましょう。
ディスカス飼育のまとめ
ディスカスの飼育で難しいのは「水温」と「混泳」と言えるでしょう。そこをクリアすれば観賞魚として楽しめる魚です。ディスカスの寿命は長くて１０年もあるそうなので、長く飼育することもできるかもしれませんよ。
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