さて、今回は具体的な飼育の話ですが、まずどれくらいの大きさの水槽を使って飼育すればよいのかを書きます。
淡水水槽の水槽だと、45cmから60cmがベストだという話をしましたが、海水水槽はどうでしょうか?
前回記事:初心者のための海水魚飼育(飼い方)淡水魚と海水魚の違いを徹底解説!
この記事の目次
海水水槽につかう水槽について
これは何を飼うかにもよりますが、大きく分けて2種類の答えになります。
まず、イソギンチャクや珊瑚の飼育を全く考えずに、ライブロックと魚のみで飼育する場合。
また、イソギンチャクや珊瑚の飼育を考え、魚と共存させる場合の2つが考えられます。
海水魚を飼育するのに最低限必要な水槽の大きさ
では、ライブロックと魚のみで飼育する場合ですが、こちらはみなさんが考えているほど難しくはありません。
海水は難しいという話を耳にして海水の導入に恐怖を持っている淡水のアクアリストたちに言いたいです。
海水魚は難しくないと。
海水水槽で難しいのはイソギンチャクや珊瑚の飼育であって、魚自体はそれほど難しくはありません。
例を出すと、カクレクマノミ1匹を飼育するのに必要な水槽の大きさは30cmで十分です。
そのくらい気軽に始められるものなんです。
もちろん、温度変化や水質変化のことを考えれば、淡水と同じく60cmがベストでしょうが、飼おうと思えば30cmから始められるものだと思ってください。
海水魚を飼育するのに理想的な水槽の大きさ
では30cm水槽がベストかと言われれば、それは話が別です。
30cm水槽では混泳にも限りがありますし、最大でも小型のスズメダイを2~3匹、ヤドカリ、貝、エビを1匹ずつくらいが限度でしょう。
これだと少し寂しい気がしますし、だんだんと生体を増やしたくなってきますのでできればスタンダードな60cmにするのがいいと思います。
このくらいだと設置や水換えもそれほど問題ないのでそこまでめんどうではないと思います。
なにより、海水水槽に慣れてきて、次はイソギンチャクや珊瑚を飼いたいを思った時に、ギリギリなんとかなるサイズというのもいいところだと思います。
イソギンチャクを飼育するのに必要な水槽の大きさ
また、イソギンチャクや珊瑚の飼育を考える場合ですが、こちらは30cmでは物足りないと思います。
この場合、最低でも60cm以上を選んだほうがいいです。
できれば90cm水槽から始めてほしいです。
と、いうのも、イソギンチャクや珊瑚は水質の変化に弱く、栄養素が足りなくなるとすぐに元気を失ってしまいます。
30cm水槽だと水質の調整が非常にシビアになり、メンテナンスが困難になります。
30cm水槽だと水が蒸発して塩分濃度が大幅に変化する事がありますが、
90cmだとゆるやかに変化しますのでイソギンチャクや珊瑚でも飼育しやすいと思います。
はじめての海水魚飼育 30cm水槽動画
セット内容
・水槽(30cm)
・LEDライト
・エアーポンプ
・ペットショップの海水(2リットル)
・クマノミ1匹、やどかり1匹
・ライブロック 小4個
・人工海水の素
・プロテインスキマー
・海水濃度を測る器具
1年後には小さいヒトデも同居していたりと30cm水槽で無事に飼育できているようですね。
まとめ
と、いうことで、海水魚を飼育することだけを考えるならば、淡水水槽と同じく60cmからで大丈夫です。
海水水槽は難しいとよく耳にするから90cmや120cmで始めなければいけないということはありません。
むしろ、海水水槽の面白さを知るために30cm水槽で手軽に始めるのもありだと思います。
カクレクマノミ1匹にヤドカリ1匹とライブロックなんかでも面白いと思います。
ライブロックから小さなカニやなまこやヒトデが出てくることもありますし、そういうのを見るだけでも感動します。
イソギンチャクや珊瑚を飼育する場合は少し本格的にすることになりますので、水槽の大きさは60cmは最低でもほしいところです。
こちらは、アクアリストの方々が言っているように「海水は難しい」の対象になりますので、手軽に簡単には始めることはできないかもしれません。
とはいえ、何事も挑戦ということで、30cm水槽でイソギンチャクを始めるというのもいいかもしれませんね。