お腹を水面側に向けて泳ぐユーモラスな姿で、
古くからアクアリウムの世界で親しまれてきたサカサナマズ。
様々な魚種と混泳できるので、ぜひタンクメイトに加えてみてください。
この記事の目次
サカサナマズの基本情報
サカサナマズは中央アフリカ原産。
観賞魚として長い歴史を持ち、養殖技術が確立されているので容易に入手できます。
最大でも10cm程度なので、60cm水槽と上部ろ過器の組み合わせで飼育可能です。
性格も温和なので、入門種としても適しているでしょう。
サカサナマズを含む小~中型ナマズは主にシノドンティスという属名に包括されています。
ですが「シノドンティス・○○○○○」といった名前で販売されている魚種の多くは、
サカサナマズと対照的に非常に性質が荒いため単独飼育が基本となります。
「シノドンティス・ムルティプンクタートゥス」
のように弱アルカリ性の硬水を必要とする特殊な種類もいます。
サカサナマズの飼育環境
やや臆病なので、混泳でもサカサナマズだけの飼育でも最低2~3匹は一緒に導入しましょう。
群れを作って泳ぎます。夜間の方が泳ぎは活発です。
流木を組み合わせて隠れ場所を作ってやると、
鈴なりにはりつく可愛らしい姿を見られます。
石や塩ビパイプでも代用できますが、奥行きがありすぎると完全に中に引っ込んでしまいます。
シェルターを水槽の底から離し、逆さ向きにはりつく姿を楽しめるレイアウトにしましょう。
サカサナマズの水槽
数を絞れば45cm水槽でも飼育できますが、
混泳や群れで楽しむことを前提に考えると60cmサイズ以上が欲しいところです。
緩やかな流れを好むので、外部ろ過器を使う場合は流木などを使って、水流のきつくないスポットを作ります。
サカサナマズの水質
水温25~27度で中性付近を維持できていれば特に難しくありません。
換水時の温度差が大きいと白点病にかかりやすくなるので注意が必要です。
水質が悪化したり、水替えなどで水質が急変すると茶褐色の体色が薄くなります。
朝、照明をつけたばかりの時も体色が薄くなっているので、
必ずしも体調のバロメーターといえないようです。
サカサナマズの底砂
底砂はとりたてて必要ありません。
混泳させる魚に合わせてチョイスしてください。
水草水槽でも食害しないので安心です。
サカサナマズの餌
底にある餌を摂る時は、普通の魚のように腹部を底側に向けて泳ぐので、
サカサナマズならではの動きを見るなら、肉食魚向けで浮上性の人工飼料や冷凍ブラインシュリンプを与えます。
水面に腹をつけるようにして餌をあさる姿は愛嬌たっぷりです。
冷凍アカムシや砕いたクリルも好みます。
混泳水槽では他魚に餌を奪われてしまいがちです。
夜間、サカサナマズだけ別に与えるようにしてもよいでしょう。
サカサナマズの混泳
カラシン、ダニオ、卵胎生メダカなど同サイズであればほとんどの魚種と混泳できます。
コリドラス、トランスルーセントグラスキャットフィッシュ、
タティアといった昼行性の仲間と組み合わせたナマズ尽くしの水槽も楽しいでしょう。
同じ夜行性で活動域も重なるプレコやローチ類はあまりおすすめしません。
もちろん大型の肉食魚や、サカサナマズが捕食できるサイズのエビ類とは不可です。
サカサナマズのその他の品種
ゼブラ・サカサナマズ
黒褐色と白の柄が特に強く出た品種です。
飼育法はサカサナマズと変わりません。
シノドンティス・アンジェリカス
サカサナマズの近縁種で、黒地に白のドット模様がたいへん美しい魚です。
15cm程度までしか成長しませんが、気性が荒いため単独飼育に限られます。
一方でシェルターからちょこんと顔をのぞかせた姿はとても愛くるしいです。
ナイル河産の近縁種。サカサナマズによく似ているが本種はほとんど逆さに泳がず、
約20cmほどまで成長します。
性格はサカサナマズに似ており混泳が可能です。
サカサナマズと仲間たちのまとめ
改良品種がほとんどおらず、昼間あまり活発でないサカサナマズは一見、地味な存在です。
ですが数匹で列を作って逆さに泳ぐ姿は、やはり他の魚種では味わえないかわいらしさです。
飼育も容易なのでぜひトライしてみてはいかがでしょうか。
(写真引用元:楽天charm)
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この記事を書いた人:ひよこ亭
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ひよこ亭
自己紹介:
熱帯魚歴20年。最近は日淡やらんちゅうにも凝り始めました。
好きな熱帯魚:
プレコ、サカサナマズ