プロトプテルス ドロイ ワイルド コンゴ便 《13〜15cm前後》
プロトプテルスドロイは英語ではspotted african lungfishとかslender lungfishと言いますが、
アネクテンスのマーブル模様のようにスポットが目立つわけではなく、
どちらかと言えば、その細長い体型から後者の方が適しているように思われます。
赤道直下のアフリカのザイールに分布します。
レピドシレンに次いで細長い本種ですからボリュームがない分、
他種に比べて見劣りするかもしれません。
ですが、ネット検索すると海外では1mを超え、
さらにかなり頭でっかちな本種を見ることがあります。
野生で相当の貝類を食べてきたから頭の筋肉が発達していわゆるビッグヘッドになったのでしょう。
ハイギョ類でも特にマイナーな本種でも、
こういう個体が国内に入荷すればもう少し人気が出ると思うのですが。
はじめてのアクアリウム:全記事一覧はこちら
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ハイギョ類のエサの食べ方、咀嚼(そしゃく)
ハイギョ類の興味深い行動に、餌を加えるといったん飲み込み、よく噛んだあげく、
いったん吐き出し、またくちゃくちゃずるーっと何度も繰り返す、
いわゆる咀嚼を観察することができます。
この咀嚼、貝類を食べるために特化した行動だと思います。
貝類を丸ごと飲み込み、鋭い歯で貝殻をかみ砕き、
吐くことで少しでも殻を外に出し、軟体部のみをとりこむという方法なのでしょう。
溶けた鰭は再生するか?
オーストラリア肺魚を除くハイギョ類はその胸鰭や腹鰭が糸状になっています。
これが結構、溶けたり、怪我をしたりで、なくなることがあります。
今飼っている個体は導入当初水質の悪化で胸鰭と腹鰭の溶けてしまいました。
しかし、その後ひと月ぐらいで元に戻りましたので、幼魚なら間違いなく元に戻ります。
しかし代謝の遅くなった大型個体ではあまりうまくいかないような気もします。
ちなみにアネクテンスでは、(多分ほかのハイギョ類も)
胸鰭には多数の味蕾が分布することが知られています。
つまりナマズ類のひげと同様の、餌を探し当てるアンテナと同じ役割をするのです。
プロトプテルスドロイの成長は遅い
ドロイは5㎝前後の幼魚が他種に比べ大量に輸入されてくるため、
毎年のように安価でショップに並びます。
最近は20㎝以上のサイズの個体も入荷してくるようですが、
この幼魚を飼育していくのが本種の一般的な入手方法ではないでしょうか。
ドロイは成長が遅いハイギョとして有名です。私のところでは7㎝位の幼魚を実際飼育してみて、
1年後に20㎝を超えるまでになっています。
ドロイとアンフィしか幼魚から育てた経験はありませんが、
確かにアンフィビウスと比べるとかなり遅い感じはします。
ただし、アクアライフ2004年4月号に10数センチで購入した本種が
2年後には70㎝を超えていたと記事があります。
我が家のドロイもここからが勝負なのかもしれませんね。
幼魚から飼う利点
幼魚から飼う最大の利点はきれいな個体に育つことです。
アンフィやエチオにくらべると本種やアネク、レピドはショップでも粗雑に扱われることが多いように感じます。
プラケースに入れられたままだったり、餌も十分に与えられていなかったり。
そういう“ひねた”個体を飼育しても図鑑で見るようなツヤのよい個体に戻すには時間がかかりますし、
いったん成長の止まった個体は太らせても思うように成長しないことが多々あります。
そこで入荷間もない幼魚を飼って、十分にエサをやっていくと肌艶のよいきれいな個体に仕上がっていきます。
また成長が遅いということは、はじめは小さい水槽で飼うことができるということになります。
私は昨年幼魚を購入し、この一年間は30㎝水槽で飼っていました。
また、ハイギョ類は個体や種にもよりますが、体が柔らかくあまり動かないため、
その全長と同程度の水槽で十分飼育できます。
つまり1m前後の個体でも90㎝水槽で終生飼育できるのです。
プロトプテルスドロイは幼魚から買うべきのまとめ
エサは10㎝未満の時は冷凍赤虫を、その後は肉食魚用の配合をやっていますが、
もう少し大きくなればコイのエサに切り替えてみます。
レピドシレンと違い、幼魚の時からかみ合うので複数飼育は全く勧められません。
マイナーな本種ですが、安くて丈夫できれいな大型個体は珍しく、それほどの大型水槽も必要のない良い魚です。
ぜひ飼育されることをお勧めします。
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この記事を書いた人:ごむくろ
HN:ごむくろ
自己紹介:マイナー種嗜好の貧乏アクアリストです
好きな熱帯魚:古代魚、真胎生メダカ、アジア産魚類(コイ科、ナマズ科、アナバス科)