メダカは飼育が比較的簡単で、初心者でも楽しめる淡水魚です。
アクアリウムキットで、人工的に環境を作る飼育法が一般的なイメージでしょう。
今回はアクアリウムキットを使わずに、水連鉢を使ってより自然に近いビオトープ環境でメダカを飼育する方法を紹介します。
睡蓮鉢を使ったメダカの飼育は初心者でも簡単に始められるので、興味のある方は参考にして下さい。
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睡蓮鉢について知ろう
初めに、睡蓮鉢について紹介します。
睡蓮鉢とは水生多年草の”スイレン”を育てるための鉢です。
スイレンは水に浮かせて育てるので、睡蓮鉢は中に水を張ることが想定されています。
スイレンを育てるための鉢ですが、景観の良さと飼育性の高さからメダカや金魚を飼うための水槽としても使われています。
もちろんスイレンを育てながらメダカを投入して混生させるのもありです。
睡蓮鉢は陶器、プラスチック、発砲スチロール、ガラスの4種類の材質で作られています。
それぞれの特徴について解説しましょう。
・陶器の睡蓮鉢
陶器の睡蓮鉢は、定番で一番多く目にします。
景観と質感が素晴らしく、耐久性にも優れているので屋外で長く使う事ができます。
しかし比較的に値段が高く、大きいものは中々手が届きにくい価格になります。
重量も重くなるので、移動にも一苦労です。
・プラスチックの睡蓮鉢
プラスチックの水連鉢は軽く、値段も安いので初心者におすすめです。
しかし日光による劣化が早く、耐久性が高いとは言えません。
日光により劣化したプラスチックは少しの衝撃で割れてしまうので、水漏れの心配もあります。
とは言っても2~3年は屋外でも使用できるので、初めてのメダカ飼育を始めてみたい人にはおすすめと言えます。
・発泡スチロールの睡蓮鉢
発泡スチロールの睡蓮鉢は非常に軽く、保温性が高いのが特徴です。
保温性が高いと急激な温度変化を避けられるので、メダカの負担が軽くなります。
食品を入れるような白い箱ではなく、一見発泡スチロールとは分からないようなデザイン性の高い睡蓮鉢となっています。
値段も安価で使いやすいのですが、耐久性はプラスチック製と同等です。
・ガラスの睡蓮鉢
ガラスの睡蓮鉢は内部まで透けて観賞に優れます。
しかし小型のものが多く、水量が少ないので屋外ビオトープには向きません。
金魚鉢のように、室内で使うのに向いています。
睡蓮鉢ビオトープの魅力
睡蓮鉢はビオトープの環境を作るのに最適な器です。
ビオトープとは、鉢の中で小さな生態系を作ることをいいます。
水草、底土、生態、それぞれが排出するものでサイクルが出来上がり、人が手を加えずとも自然な形で共存している環境です。
アクアリウムキットではフィルターの掃除や、定期的な餌やりは欠かせませんよね。
完成したビオトープでは、それぞれの生き物が役割を担って共存するので、ほとんど人の手を加える必要がありません。
より、自然に近い形でメダカたちが生きているのです。
これがビオトープの魅力です。
睡蓮鉢ビオトープの始め方
初心者が初めて睡蓮鉢ビオトープにチャレンジする前提で始め方を紹介しましょう。
必要なものは、睡蓮鉢、水草、低床、メダカです。
初めに、睡蓮鉢を用意しましょう。
睡蓮鉢はなるべく大きくて、水量が多く入るものがおすすめです。
水量1リットルあたりメダカ1匹が適性バランスです。
例として、水が10リットル入る水連鉢には、10匹のメダカを入れることができます。
睡蓮鉢に低床と水を入れて、2~3日外で放置します。
低床は水を浄化するバクテリアの住処となるので、水草を植えなくても入れた方が良いですね。
田んぼにあるような、重い粘土質の土が理想的です。
ホームセンターで販売している土でも構いませんし、アクアリウムで使うソイルでも良いですね。
砂埃が収まり、水道水のカルキが抜けたらメダカと水草を投入してビオトープの立ち上げは完成です。
ここから時間をかけてバクテリアを定着させて、人の手を加えなくてもメダカが生きていけるビオトープになるのです。
水が蒸発してしまったら、一晩おいてカルキが抜けた水を足してあげてください。
初心者でも簡単な睡蓮鉢ビオトープまとめ
睡蓮鉢ビオトープについて解説しました。
ビオトープはアクアリウムキットと違い、人の手を加えなくても成体だけで循環するシステムが魅力です。
睡蓮鉢を使えばお洒落で簡単に始められるので、ぜひチャレンジしてみて下さいね。
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