飼育している水槽の中のメダカを数えてみると、あれ・・・数が足りない・・・なんてことがあります。
心配して水槽内をくまなく探してもメダカは見つかりません。もし、何らかの理由で死んでしまったのなら死骸が水槽の底にあるはずです。しかし死骸すらも見つからず、メダカが忽然と消えて失踪してしまう。
今回はメダカの消える原因、失踪の理由を解説します。
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メダカの稚魚が消える原因は共食い
メダカの稚魚が消える原因で多いのが共食いです。
本来はメダカは温厚な種類なので、共食いをすることはありません。縄張り意識も強くありませんので、成魚同士でケンカすることも少ないです。しかし成魚と稚魚のように体の大きさが違いすぎると共食いが発生してしまいます。
親メダカの成魚は、稚魚を故意に捕食しているのではなく、口に入るサイズの浮遊物を反射的に口にしているだけです。成魚同士でつつき合うのは稀で、オスがメスを追い回したり、体の弱ったメスが集中的に狙われるといった限定的な場面です。稚魚は体が小さいので死んでしまうと直ぐに分解され、死骸も残りません。
なので共食いや何らかの理由で死んでしまうと失踪したように見えてしまうのです。メダカの稚魚が失踪してしまう時は、隔離飼育できるサテライトや別水槽で成魚と分けて飼育して下さい。
稚魚は成魚よりもデリケートに扱う必要があるので、隔離して個別に飼育すると生存率があがります。卵を見つけた段階で隔離すると良いでしょう。
メダカの失踪原因と対策法
稚魚は体が小さく、死骸が水槽に残りにくいので失踪したように見えてしまうと解説しました。
ここからは成魚のメダカが水槽内から忽然と失踪する原因と対策法をお伝えします。
・ろ過フィルターの給水に巻き込まれている
ろ過フィルターの給水パイプにメダカが巻き込まれてしまい、失踪してしまうことがあります。
泳ぐ力のない稚魚や稚エビに多く見受けられる原因ですが、フィルターの給水能力が強すぎると弱った成魚でも巻き込まれてしまいます。対策法として給水口にスポンジをかぶせて巻き込みを防ぐと良いと言われていますが、稚魚や弱ったメダカにとってが強い水流自体が悪影響を及ぼすので、吸い込み口を加工して胡麻化すのでは解決になりません。
フィルターの吸水力を穏やかにする工夫をしましょう。
・天敵に襲われて
野外でビオトープ飼育をしていると、天敵に襲われることもあります。
メダカのような小さい魚は鳥類には狙われませんが、猫や卵を産み付けて孵化するトンボの幼虫のヤゴが住み着くことがあります。天敵に襲われるのが原因で大量の失踪には繋がりませんが、ポツポツと数が減る原因になります。捕食されるので死骸も残らず、屋外飼育で原因不明の失踪がある場合は天敵の存在を疑いましょう。
ヤゴは泥の中に紛れて隠れるので、よく水槽内をチェックして確かめてみましょう。特に、長い期間外で放置しているビオトープ水槽では要注意です。
・脱走
水槽の上部ギリギリまで水を入れていると、メダカが誤って水槽から飛び出してしまうことがあります。
メダカにジャンプ力なんてあるの?と疑問に思うかもしれませんが、水面の餌を勢いよく食べる個体や、他の熱帯魚に追い掛け回されている時に誤って飛び出してしまう可能性はあります。
水面ぎりぎりまで水を入れると見栄えが良いのですが、メダカが飛び出してしまう恐れがあります。飛び出し防止の対策としては、水をギリギリまで入れないのと蓋を設置すると良いでしょう。
屋外の水槽では雨の影響で水量が増してその影響で流れ出てしまうことも考えられます。蓋の用意や、水量の調節をしてメダカが流れ出ないようにしてあげましょう。
メダカが失踪する原因まとめ
メダカが失踪する原因を解説しました。
稚魚の時は飼育環境を隔離して、共食いを防ぐようにしてあげましょう。成魚の時は屋内、屋外で対策法が変わるので、自分の飼育環境と照らし合わせて考えてみて下さいね。
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