メダカといえばおなじみの淡水魚ですが、メダカには背がきれいに光る「みゆき」 という種類があることをご存知でしょうか?
なんか意外な名前ですよね?
メダカの「みゆき」とは、いったいどのような種類なのでしょうか。
たくさんあるメダカの品種
メダカは「ギョロ目」が特徴の、日本で古くから親しまれてきた淡水魚です。メダカの種類・体色にはいろいろなものがあります。野生のメダカには、ほのかな黄色の灰褐色で、背に暗めの線がありますが、突然変異タイプでは、体色の黒・黄・白・虹という4つの色の有・無、または反応性の違いから多くの色があり、これらは「カラーメダカ」と呼ばれています。
メダカの突然変異タイプには、メラノフォアという黒色素胞が無く、オレンジ色の体をしている種類で、観賞用・教材用として流通している「ヒメダカ」、黒色素胞がなく、黄色素胞が発達して体色が白い「シロメダカ(白目高)」、野生のメダカから黄色色素を引いた種類で、黒色素・虹色色素によって青く見える「アオメダカ(青目高)」、体色変異株で、黒・黄の色素細胞がなく、体が白い・血液の色で眼が赤いのが特徴的な「アルビノ(白子)」、黒・虹色・黄・白の色素胞の4種類から、色素突然変異株の交配種によって選ばれた「透明メダカ」、などがあります。
メダカの品種「みゆき」とは?
さらに、メダカには、「みゆき」という名前の種類があります。一見するところ、女性の名前のようですよね。これは、背中が光るメダカを最初に発見した人の娘の名前が幹之「みゆき」だったからなんだそうです。メダカのみゆきは、「幹之系メダカ」を代表する種類です。
幹之系メダカというのは、光を当てることで背中が光るメダカで、光る面積や場所などからたくさんの種類がありますが、このなかで白か青の体色をしている固体を「幹之(みゆき)」と言います。この光る体色が、非常にきれいなので人気となっているんですね。
一般的に、幹之では白より青の体色をしている個体が好まれているようで、青い個体のほうが市場に出回っています。飼育は普通のメダカよりも難しくて、繁殖も困難です。光る面積が広いものや光に強いものほど繁殖が大変で市場に出ている量も少ないので、より高価になります。たとえば、なんと1匹で5000円という価格のものもあります。このような価格のものは飼育が難しいので、初心者はやはりまず安いものから始めたほうがよいでしょう。
なかには、「スーパー幹之」というもの、顔まで光る「鉄仮面」という、レアなものも存在しています。幹之メダカはノーマルな体型とダルマのような体型のものがあり、これは「幹之ダルマ」と言われています。
「幹之ヒカリダルマ」というものもあり、高価な値段で流通しています。「流星」という品種は、背ビレが無くて背中にある光が尾の付け根にまで途切れなく続きます。
「幹之ヒレナガメダカ」はヒレが変化しているもので、こうした幹之メダカは非常にレアになります。
「オーロラ幹之メダカ」は、オーロラメダカに似たメダカに体外光が入った品種で、「青幹之」と「背ビレ無し青メダカ」の交配によって誕生しました。
このように、ひとくちに幹之メダカといっても、現在では非常に多くの個体があります!
育成は普通のものよりやや難しい
幹之メダカはやや育成が難しい品種ですが、環境がよければ沢山卵を産んでくれます。なぜ飼育が難しいのかというと、短命であることも理由の一つです。環境が悪い水槽では、すぐに死んでしまうので気をつけましょう。しかし、環境さえよければ稚魚の生存率はとても高く、稚魚はグリーンウォーターで育てると成長が早くなります。
「みゆき」メダカが光らない場合は?
ネットでよく聞くのが、背中が光るのが幹之メダカなのに、「光らない」ということです。しかし、元々は、初期の幹之メダカはほんのちょっとだけしか光らないものだったのです。それが品種改良によって、現在では大きく光る個体も増えてきました。幹之メダカの背中の光は、水温により伸び方が違ってきます。その日の最低水温が27度以上では光の伸びが早く、さらに全身にまで光が伸びやすくなります。そのため、光り輝くようなきれいなメダカにしたい人は、水温を高めを維持することで、発色の良い体外光を持った個体になるでしょう。幹之メダカの背中の光は遺伝や成長によっても異なるようです。
稚魚のときにはわずかしか光っていなくても、十分に太陽光にあてて、よく成長させることで背中全体で光るようになるでしょう。しかし、中には上手く育ててもわずかしか光らないものもあるのですが、たいていの幹之メダカではよく成長ることでよく光るとされています。特に、「太陽光によく当てて育てる」ことがポイントです。
「みゆき」メダカにもたくさんの種類があります
背中が光るというきれいなメダカの品種、「みゆき」についてでした。このような特徴があるので、観賞用として人気があるんですね。やはり、アクアリウムでは見た目がきれいな個体を飼いたいですよねえ。現在では非常に多くの色を持った幹之メダカがあり、ネットでいろいろな姿を見ているだけでも楽しくなりますよ。ただ、幹之メダカは飼育が簡単な普通のメダカよりもやや大変です。水質環境の管理はしっかりと行う必要があります。