今も昔も、日本で最も一般的な魚といえばやはり「メダカ」ですね。メダカはポピュラーなのでアクアリウムでも人気ですが、水槽で飼っていたメダカが、寿命ではなくて突然死んでしまうことがあります。では、メダカが水槽で突然死んでしまう死因はどういったものがあるのでしょうか。
アクアリウム初心者は知っておきたいところですね。対策についてもあわせて紹介するので、参考にしてください。
この記事の目次
メダカの突然死。その死因を紹介
「めだかの学校」でおなじみの、日本で最もポピュラーな魚のひとつである「メダカ」は、もちろんアクアリウムでも人気の個体です。しかし、自然界にいるメダカは昔はどんな川でも見かけましたが、最近はあまりみかけなくなりましたね。これもやはり環境汚染が原因のようです。
そんなメダカを水槽で飼育したいというアクアリウム初心者の方も多いでしょう。ただ、ほかの熱帯魚と同じように、メダカも寿命ではなく突然水槽で死んでしまっていることがあります。その死因とはなんなのでしょうか。
メダカの死因:カルキ
まず、アクアリウムの基本である、「カルキ抜き」をしないで水道水のまま水槽に入れると、その水槽に入れたメダカが死んでしまうことがあります。アクアリウムショップ等で売られている「カルキ抜き剤」を使ったり、半日置くなどで水道水のカルキを抜きましょう。
メダカの死因:pHショック
アクアリウム初心者の方は、「pHショック」という言葉をご存じでしょうか。これは、メダカを購入して最初に水槽に入れた直後に起こりやすい現象です。メダカに適した水質のpH値は弱酸性〜弱アルカリ性ですが、熱帯魚ショップで飼われていた水質のpH値と違う水に入れてしまうと、その急激な変化のショックで死んでしまう、というのが「pHショック」です。
これは、「水合わせ」で解決できます。まず、メダカを熱帯魚ショップなどで購入したら、袋のまま水槽に浮かべ、30分〜1時間放置して水温を同一に調整します。その後、袋の水を3分の1くらい捨て、その分だけ水槽の水を袋に入れ、今度は15分〜30分くらい水槽に浮かべます。これを3回以上行って、メダカを水槽の水質に慣らします。袋からメダカだけをすくって水槽に入れましょう。
メダカの死因:水質
メダカが死んでしまう死因について、もっとも考えられるのが「水質」です。アクアリウムのメダカは、管理されていない水質によって死んでしまうことがあります。場合によっては、メダカが単体で死ぬだけでなく、次々と死んでいったり、一度に大量に死んだり全滅してしまうこともあります。このような場合は、ほぼ必ず水質が関係しています。メダカを飼育していると有害物質やアンモニアが含まれている餌の残りや糞などが原因となって、水が汚れていきます。メダカは本来丈夫な魚なんですが、水質が悪いと不健康となり、普通ならほとんどかからない病気になってしまいます。これらを分解してくれるバクテリアができるのには時間がかかるので、水槽を立ち上げたばかりのころはとくにこまめな清掃・水替えを心がけましょう。
メダカの死因:水温上昇
メダカは水温が上昇することで死んでしまうこともあります。水温はやはり夏になると上がりやすいので、夏場は特に注意しましょう。水温の変化については、日当たりの調整、断熱・保温効果が高い容器の使用、水量を増やす等の対策があります。メダカの突然死を避けるために、水質・水温には十分注意してください。
メダカの死因:病気
めったに病気にならないメダカでも、白点病や水カビ病などによって死んでしまうことがあります。これもやはり、ほとんどの場合水質悪化が原因です。メダカを1匹だけ飼育する人も少ないかもしれませんが、狭い水槽でたくさんメダカを飼育していると、その分水質が悪化し、病気にもなりやすくなります。対策としてはやはりメダカの個数を減らす、水槽を大きくするなどで、水質を良い状態に管理することです。
メダカの死因:強い水流
メダカが突然死んでしまう死因には、意外にも「水流」というものがあります。自然界のメダカは水流が穏やかな川などで生きているため、水流が強い水槽に入れると体力が低下し、これが結果的に死因になることがあります。
メダカの死因:光不足
先ほど水温上昇のために日当たりの調整と紹介しましたが、しかし、メダカは光不足が死因になることもあります。光を十分に浴びないと、ホルモン量が低下したりビタミンが不足したり、細菌の繁殖で病気になることもあります。室内でも太陽光の当たる場所に配置したり、水槽用ライトを使うなどで対策をすることができます。これは、水温上昇とのバランスが難しいですね。
メダカの死因:窒息死
水面付近でぼうっと口を開けているメダカは、窒息死してしまう可能性があります。水草やグリーンウォーターは光合成で酸素を発生させてくれる水槽の便利なアイテムですが、夜間は酸素を吸って呼吸しています。そのため、水草やグリーンウォーターを多く使っている水槽ではメダカが窒息死してしまう可能性があります。また、夏場は溶存酸素量が少ない・酸素消費量が増加する時期なのでこれも注意です。
メダカの死因:餓死
成魚のメダカなら1日か2日餌を食べなくても生きられますが、稚魚のメダカは1日の餌の量が不足していると死ぬことがあります。対策としては、生餌を与える、植物プランクトン・PSB(バクテリア剤)を利用する等で、食べ盛りの稚魚の世話をしましょう。。ただし、給餌を過剰にするとメダカが消化不良になったり、食べ残しが水質の悪化を招くので、やはりこのへんの調節も必要になります。
とにかくまずは「水質」が大事!
メダカの死因とその対策についてでした。丈夫とされているメダカも、このようにさまざまな死因があるんですね。今回紹介したように、メダカの死因の大半は水質にあるので、水質には十分に注意しましょう。