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【ビーシュリンプ飼育の照明】色揚げにも効果あり?理由や照明の種類

2020年11月2日

レッドビーシュリンプ f

 

かわいいエビとしてアクアリウムで人気なのがエビの一種である「ビーシュリンプ」です。しかし、このビーシュリンプは水質にうるさいので飼育難易度は高めとされています。

 

ビーシュリンプを飼育したら、数か月で全滅させてしまった人もいるとか。そのため、初心者としてはなにかためになるような飼育方法を知りたいところですが、ビーシュリンプ飼育や成長の方法としては「照明 」が重要とされています。ここで、ビーシュリンプと「照明」について説明してみましょう。

 

エビの一種の「ビーシュリンプ」

 

「ビーシュリンプ」は、ヌマエビ科・カワリヌマエビ属に属するエビの一種です。3センチほどの体で、縞模様がハチに似ているので「ビー」という名前がついています。特徴的なのが鮮やかな体色です。

 

赤い体色をもつ「レッドビーシュリンプ」は、突然変異で赤くなったものを固定化したという改良品種です。アクアリウムで飼育するエビ全般に言えますが、エビ類は水質に敏感です。pH・アンモニアや亜硝酸・化学物質によってすぐ死んでしまうケースもあり、中型・大型魚との混泳でも体が小さいので格好の餌となってしまいます。

 

ビーシュリンプ飼育では照明が重要!

 

このように飼育が大変なビーシュリンプでは、「照明」の存在が非常に重要とされています。なぜ、ビーシュリンプの育成で照明が大事なのかというと、最初から結論を言うと、水槽にあてる照明は水質の安定に関係している「水草」の成長に関係しているからです。

 

さらに、ビーシュリンプの特徴である体色を色鮮やかに保つための「色揚げ」についても、照明が効果的という点もあり、ビーシュリンプの育成では照明が非常に大事なんですね、まず、照明と水草の成長による水質安定化についてです。

 

アクアリウムでは、「水草」が重要な存在です。水草はバクテリア等の微生物と共に魚の糞や餌の残り等の有機物を分解してくれるので、これが結果的に水質の安定につながるからです。さらに、自然界と同じように、水草は光によって光合成をして、水中に酸素を供給してくれます。

 

水中の魚たちは、水草の作った酸素を体内に取り込んで二酸化炭素を出します。いうなれば、アクアリウムの照明は、自然界にとっての太陽です。自然の浄化サイクルを水槽でも再現することがアクアリウムの生物の飼育ポイントになっています。

 

この自然浄化サイクルによって、アクアリウムの管理の手間を軽減する事ができます。また、水質の浄化作用のほかにも、水草はビーシュリンプが身を隠す場所になり、鑑賞オブジェとしても有用なので、とても重要な存在です。

 

 

照明で水槽で重要になるプランクトンも活性化

 

上記に挙げた水質の安定化に貢献している微生物・プランクトンが活性化させるのにも欠かせないのが照明です。照明が十分にある水槽内には、植物性プランクトンが増え、次第にこれを餌にする動物性プランクトンも増えます。

 

この動物性プランクトンは、ビーシュリンプの餌にもなり、とくに幼いころのビーシュリンプの生存率も上げてくれるという点もあります。

 

 

「色揚げ」にも効果がある!?

 

さらに、照明はビーシュリンプの大事な体色の「色揚げ」にも効果があります。ビーシュリンプの体色は、自身で作れるものではないため、体色が薄れてきたなと思ったら餌やストレスの少ない環境にするなどの工夫が必要になります。これを「色揚げ」といいますが、照明もその方法のひとつです。

 

水槽に十分な照明をあてることで、ビーシュリンプの体色を色鮮やかにみせることができます。ただ、結局ビーシュリンプの体色の鮮やかさは個体によるとも言われているので、個体によってはがんばってもあまり鮮やかにならないというケースもあるかもしれません。

 

 

照明の種類について

 

ビーシュリンプの水槽に使う照明には、いくつかの種類があるので紹介してみましょう。

 

・メタハラ=メタルハライドランプ

 

メタハラ=メタルハライドランプ、通称「メタハラ」は、一昔前にビーシュリンプの育成で流行った照明です。この照明は、下記に挙げる蛍光灯・LEDよりも光量が圧倒的な、より太陽に近い照明です。

 

このような照明なので、より水草・微生物が活性化したり色揚げ効果が抜群で、ビーシュリンプのブリーダーから大人気になったのです。強い光は水槽の鑑賞にも利点で、ゆらゆらした水面の動きが楽しめます。

 

難点は、「電気代」と照明が熱くなることからくる「夏場の暑さ」です。夏場の暑さについては、ただでさえ神経を使う水槽管理ではやはり面倒になりますね。このようなデメリットがあるため、現在ではあまり使われなくなっているようです。

 

 

・蛍光灯

昔ながらの蛍光灯も、ビーシュリンプ飼育の照明のひとつです。蛍光灯のメリットは、水槽サイズに合わせて柔軟に対応できたり、水槽の上部を覆わないので、メンテナンスが簡単という点です。一般的な昔ながらの照明なので、ほかの2つよりも価格が安いという点もメリットでしょう。

 

 

 

・LED

 

最近、一時期流行ったメタハラ=メタルハライドランプや昔ながらの蛍光灯が使われなくなってきたのは、やはりこのLEDの登場が大きいでしょう。LEDは最近登場してきた照明でおなじみですが、現在ではアクアリウムでもLEDを使うことが一般化しているので、アクアリウムの照明の主流派になっています。

 

維持費である電気代がとても安いこと、照明が熱くならないので夏場の暑さ対策も便利という点がメリットです。難点として光量の少なさを挙げる人もいますが、それはメタハラ=メタルハライドランプと比べればということ。最近ではLEDの光量も増えてきたため、特定のもの以外なら水草の成長も見込めるでしょう。

 

照明の点灯時間は?

 

ビーシュリンプの照明は、コケができるくらい強い光がおすすめです。水草はビーシュリンプの隠れ場にもなるので、たくさん入れるとよいでしょう。点灯時間は、水槽サイズに合った光量の照明を、1日約6〜8時間ほどが目安です。自分が起きている時間帯で、水槽鑑賞を楽しむ時間に電気をつけるとよいでしょう。

 

 

強い照明は水槽鑑賞にも有効的

 

ビーシュリンプと照明についてでした。このように、ビーシュリンプの育成では照明が非常に重要になります。コケができるくらい強い光をあてることで、水槽鑑賞やビーシュリンプの見た目もよくすることができます!

 

照明にはいくつかのタイプがありますが、電気代の安さや夏場対策にメリットがあるので現在ではLEDがおすすめです。

 

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