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【メダカビオトープの冬支度方法】万全の状態で冬眠させよう

2020年11月19日

 

アクアリウムでは「ビオトープ」という言葉があります。最近では「小さい鉢・池の中で人間が生き物たちの生態系をつくる」という意味としても使われていて、鉢の中で自然に近い生態系を自分で作って楽しむことが出来ます。

 

広めの鉢ならメダカを飼育することもできたりして、これを「メダカビオトープ」といいます。ここでは、メダカビオトープの冬支度について説明してみましょう。

 

自分で自然環境を作る楽しみ

ビオトープ メダカ f

 

「ビオトープ」というのは、生物の群集が生息している空間という意味です。

 

ギリシア語からの造語(bio(命) + topos(場所)。転じて、生物が住みやすいように環境を改変することを指すこともある。これは、生命「bio」と場所「topos」を合わせた造語で、たくさんの生き物たちが共生する生息域・空間のこと、または生物の環境を住みやすいように人間が改変するという意味としても使われます。

 

庭などの屋外で行うビオトープは、「ミニチュアの自然」のように、自分で自然環境を構築して楽しむことが出来るのが魅力といえるでしょう。たとえばメダカを飼育したりスイレンを咲かせたりできるので、楽しみ方は十人十色という感じでいろいろできるのも魅力です。ビオトープでメダカを飼育することを「メダカビオトープ」といいます。

 

このなかでは、メダカも環境の循環系のひとつになります。

 

  • 水草・メダカの餌や酸素を与え水の浄化させる
  • 土・バクテリアを育て水を浄化させる
  • 雨・蒸発した水分を供給
  • メダカ・水面の虫を食べ、糞は植物・バクテリアの餌になる
  • 貝類・メダカの食べ残しを食べて水をきれいにする

 

といった具合です。このようにして自然環境を自分でプロデュースして、それを維持する、というのがビオトープの楽しみですね。

 

メダカビオトープの冬支度

 

ところで、自然界においては魚たちにとっても冬は厳しい季節です。空気が寒いので水温も下がり、これによって死んでしまう魚もいます。というわけで、当然アクアリウムやメダカビオトープでも冬支度が必要になります。メダカビオトープの冬支度についてみていきましょう。

 

  • 水替え

 

まず、冬が近づいてきたら水替えを行いましょう。ビオトープの水替えは足し水で行うことが基本ですが、夏前・冬前で年に2回は半分くらいの水替えをしたほうがよいでしょう。水替えではまずカルキ抜きした水をバケツなどに入れて用意します。

 

ここで、対象の水槽の近くの場所において温度をそろえるとよいでしょう。水槽の水を抜くときは、専用ホースなどで抜くことができます。100円ショップなどでも買えるので購入しておきましょう。替える水は、水面ではなくホースを深く入れて水底の水から抜くことで、糞などで汚れた水を抜くことができます。

 

ホースで水を抜くときはメダカなどの小さい生物もいっしょに入ってしまうことがあるので、ガーゼなどを吸い込み口に巻くとよいでしょう。また、本格的な真冬の期間はできるだけ水替えは避けましょう。冬眠状態のメダカを動かしたり刺激を与えるのはよくないので メダカの冬眠が始まる前に万全な状態にしておきましょう。

 

 

  • 掃除

 

人間でも年末には「大掃除」があるようにメダカビオトープでも冬対策として大掃除をするとよいでしょう。なぜなら、メダカは冬になると水底で動かなくなって冬眠状態になるからです。メダカが冬眠状態になる前に、水槽の掃除をしましょう。

 

夏場によく繁殖した水草や、水槽まわりにできたコケを取っていきますが、冬場のメダカの「非常食」にもなるコケは、ちょっと残しておきましょう。水草のトリミングをすると、流木・小物類などを含めた汚れがたくさん取れ、スネールの卵もついていたりするので、ゴシゴシ洗い流しましょう。掃除が終わったら、新しい水を入れますが、ここでメダカにストレスを与えないように、ゆっくりと入れていきます。

 

新しい水は小さい容器に移してから水を入れていくと、水の勢いを弱められます。水面に板を浮かべて、その上に流すようにして入れていくという方法でも、水流を弱くすることができます。

 

 

屋外での冬対策として

 

メダカは冬の間、水底にじっとしてすごしていますが、それでもすべてのメダカが冬越えできるとは限りません。体力の低いメダカの場合、この時期に死んでしまうこともあります。可能ならこの時期だけ室内に移すという方法もあります。冬場のメダカの飼育は室外より室内のほうがしやすいです。

 

大きめの水槽で室内に移せないという人は、水槽の上に「すだれ」をかぶせるという方法があります。これによって、すこしでも冬の寒さを防ごうという作戦です。棒などですだれを被せるアーチを作り、その上にすだれを被せます。

 

こうすることで寒さ対策以外にも、強い北風からくる落ち葉等のゴミ対策にもなります。アーチの高さ・角度を変えて、日の高い時間は太陽光が入り込めるように、夜には風が入らないようにすることもできます。ほかにも、簡易なビニールハウスで覆う、この時期だけ発泡スチロール容器に移動させるという方法もあります。

 

 

冬場の餌やりは?

 

冬から春になるまでの数か月間、メダカビオトープでは蒸発した水の供給と、少しのエサやりのみになります。エサやりは、日中の温かい時間帯、たまにメダカが水面に浮いてきた場合だけ、少量の餌を与えるくらいです。しかし、この時期は活性が低くてたくさん餌は食べないので、水質を悪化させないようにあくまで少量にしましょう。

 

 

冬の間はメダカの泳ぐ姿とも一時お別れ

 

メダカビオトープの冬支度についてでした。メダカビオトープの冬の時期は、メダカは水底でじっとしているため姿が見えなくなり、飼育する方人とっては淋しい季節です。しかし、寒い冬をすぎて3月ごろの春になれば、メダカも動き出すようになります。すこし寂しいですが、メダカたちが活発になり、水面に元気に泳ぎだす姿を思い浮かべながら過ごしましょう。

 

 

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