「サカマキガイ」は水草などにくっついて水槽にいつの間にか生息している貝です。繁殖力が強く、猛烈な勢いで増えるので、迷惑に思っている人もいるはず。
そんなサカマキガイですが、食事の幅が広く、排泄物や遺骸なども食べるため、「もしかして水質浄化に仕えるのでは?」と考える人もいるでしょう。今回の記事では「サカマキガイは水質浄化できるのか?」と、いう説を考えてみましょう。
この記事の目次
サカマキガイはある程度掃除してくれるが・・・
サカマキガイは雑食性なので、水槽のコケや藻、魚の排泄物などなんでも食べます。そのため水質浄化にはある程度効果があると言えます。しかし、水質浄化できると言って1匹だけ水槽に入れたとしましょう。
そうすると気が付くとサカマキガイが大量に発生してしまうのです。サカマキガイは「自家受精」で1匹だけでも繁殖することができ、卵も大量に生むため猛烈な勢いで増殖してしまうのです。そうなると水槽がサカマキガイだらけになってしまい、見栄えが良くないですし、魚も見えなくなってしまいます。
今回の結論は「水質浄化するかもしれないが実用性はゼロ」と、言えるでしょう。
浄化槽の中にサカマキガイが入り込むと大変
浄化槽の中にサカマキガイが入り込むことがあります。これは浄化槽への影響は大変大きく、浄化槽の機能を損なう恐れがあります。
それはサカマキガイが浄化槽内の微生物を食べてしまうからです。浄化槽内の微生物は汚れを分解し、水を浄化する力を持っているので、それを排除してしまうサカマキガイは水質浄化の敵とも言えますね。
サカマキガイの駆除方法は?
あまり役に立たないサカマキガイを駆除するにはどうすればよいのでしょうか。まずはサカマキガイが水槽に入り込まないように予防することが大切です。
サカマキガイが増える要因は水草に卵がついていることが多いことから、まずは水草を消毒しましょう。今は水草を消毒する薬剤が売られているので、その使用方法を守って水草を消毒してから水槽に入れるようにしましょう。万が一、貝が発生してしまったら「捕獲器」を使う手段もあります。
有名な「貝とーる」という捕獲器は薬剤を容器に詰め、水槽に沈めるだけでたくさんのサカマキガイを捕獲することができるようです。最終手段は「水を全入れ替え、水草も破棄」ですが、水槽の中の魚にもダメージが与えられるのでおススメできません。
天敵でサカマキガイを除去できる?
サカマキガイを食する魚もいますので、その魚を水槽に投入するという手段もあります。代表的な魚にはフグの「アベニーパファー」が上げられます。
この魚は肉食性であり、サカマキガイも食べてしまいます。ただ、気性が激しく、他の魚も食べてしまうので、混泳は不可能なので、もしもサカマキガイの駆除に使うなら、水槽の他の魚は別に移さなければなりません。
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サカマキガイを使って水槽の水質浄化の方法は?
サカマキガイを使って水質浄化をするのは無理があるようです。では、どのようにして水質浄化をすればよいのでしょうか。一番大事なのは「濾過フィルター」を設置することです。
これがあれば水質をある程度保つことができますが、魚の種類や水槽の大きさによって最適なフィルターが変わってきますので、事前学習が必要でしょう。
水槽の掃除も忘れずに
また、水槽の掃除も頻繁に行う必要があります。頻度としては1週間に1度水槽の掃除を行えば水質を保つことはできるでしょう。ただ、25センチ以下の小さめの水槽の場合はごみもたまりやすいので、3日に1度掃除および水替えを行えばある程度安心できます。
サカマキガイのプロフィール
最期にサカマキガイのプロフィールを紹介しておきましょう。サカマキガイの原産は北米で、水草について世界中に広まりました。
日本にももちろん生息していて、「止水域」と言われる用水路など水の動きの少ない場所に生息しています。かなり汚れの進んだ場所でも生息することができ、汚い水域の指標ともなっています。寄生虫の宿主となっていることも多く、食用にも当然向かず、利用方法はほとんど無いので、有害種としてひたすら駆除されることが多いです。
サカマキガイによる水質浄化のまとめ
サカマキガイは水質浄化には使えません!
うっかり水槽に入れておくと、想像以上に広まりますので、絶対に見つけ次第駆除しましょう。サカマキガイが繁殖しないように、常に水槽の管理には気を付けていきましょう。
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