ハタタテハゼは「旗立て」の名が示す通り、旗のように長いヒレが特徴です。体は小さく、大きな旗を背負っているような姿がとてもユーモラスで人気のある魚です。そんなハタタテハゼですが、性格的に「いじめられる」こともあるのだとか。今回の記事ではそんなハタタテハゼの特徴と飼育のポイントについて調べてみましょう。
この記事の目次
ハタタテハゼはとても小さいハゼの仲間
「ハタタテハゼ」はインド洋が原産で、体の大きさは大きいものでも7センチ程度で、かなり小型のハゼの仲間になります。ハゼ科の種類は「コイ科」の次に多く1500種類を超えると言われています。毒をもつ魚もいるのですが、ハタタテハゼには毒はありませんので安心してください。
ハタタテハゼは水槽でとても目立つ見た目!
ハタタテハゼは見た目がとてもユーモラスです。旗のように長い背ビレと、頭は黄色がかった白色、顔にかかる薄紫のラインと、尾びれに向かって赤くなっていくグラディエーションな体色など、1匹でもとても色彩豊かです。泳ぎ方には特に特徴はありませんが、水槽でとても目立つのは間違いありませんね。
ハタタテハゼは臆病だから「いじめられる」?
ハタタテハゼはとても臆病な性格をしています。ちょっと水槽に振動があっただけで隠れてしまったり、水槽に慣れるまで時間がかかります。ハタタテハゼは自分から他の魚を攻撃することはありませんが、同種間だとちょっかいを出したり、「いじめ」が発生することがあります。
他種の魚からは隠れてしまうのですが、同種だと途端にいじめを始めてしまうという、ちょっと情けない魚でもあるのです。そのため、ハタタテハゼを飼育する際は1匹のみで飼育するか、あらかじめペアで売られている個体を購入するのが良いでしょう。同じ性別だとすぐにいじめが発生するのでお勧めできません。
ただ、オスとメスを区別するのは難しいので、店などでプロが選んだオスメスのペアを購入すると良いでしょう。
ハタタテハゼとの混泳に向いた魚は?
臆病なハタタテハゼなので、他の魚をいじめるような気の強い魚との混泳は避けましょう。具体的には「スズメダイ」の仲間や「モンガラ」などは気が強いのでハタタテハゼとの混泳は向いていません。
小型の海水魚である「ブレニー類」や「バスレット」「キイロサンゴハゼ」などは混泳に向いているでしょう。ただ、ハタタテハゼは他の魚に驚いて隠れてしまう場合もあるので、水槽に入れてから1か月後など落ち着いてから他の魚は導入しましょう。
ハタタテハゼは臆病だが、水質の変化には強い
いじめられることもあるハタタテハゼですが、体質的には丈夫な魚です。水質や水温の変化には強く、病気にもなりにくい強い魚です。最適な水温は23度から27度くらいですが、多少の水温の上下には耐えられます。
水の変化には強いですが、臆病で大きな音などにより「水槽から飛び出す」恐れがあるのには注意が必要で、水槽には蓋をするようにしましょう。
ハタタテハゼのエサは沈むタイプのものを
ハタタテハゼは比較的なんでも食べる魚です。人工餌でも問題なく食べてくれますが、水の上部まで浮上してくることは少ないので、「沈下性」の餌を選ぶようにしましょう。
また、口も小さめなので、小粒タイプの餌を選ぶと良いでしょう。生き餌も食べますが、人工餌と同じく小さなタイプの「ブラインシュリンプ」などを与えると良いでしょう。与える量は「1分で食べきれるほど」で、1日に2回程度与えると良いでしょう。
ハタタテハゼの繁殖は可能だが難しい
ハタタテハゼはオスメスペアで飼育すると、いつの間にか繁殖していることもあるので、水槽でも繁殖は可能です。しかし、そもそも「いじめ」のため同種混泳には向いていない魚ですし、オスメスを見分けるのがとても難しい魚でもあります。
そのため、繁殖を狙うのであれば先述しましたが、あらかじめペアで売られているハタタテハゼを購入するのが良いでしょう。ペアで寄り添うように泳いでいるハタタテハゼがいれば、それはオスメスペアである可能性があります。ハタタテハゼは店では1匹当たり1000円程度で売られていて、比較的手に入りやすい魚です。
ハタタテハゼのイジメについてのまとめ
ハタタテハゼは「いじめ」られることがあり、あまり混泳には向いていないようです。ただ、他の魚と泳いでいる姿は美しいので、できるだけ大きめの水槽で飼育し、隠れ家を作れば混泳も可能です。「いじめられるのを見たくない」という方は大きめの水槽を導入してはどうでしょうか。