コケ・水槽のお掃除

【アオミドロ対策】アクアリウムで問題になるアオミドロ

2020年6月17日

アオミドロ f

 

水槽で熱帯魚を飼育するとき、問題になるのが海藻の「アオミドロ」です。一般的にも有名なあのアオミドロが、水槽に発生してしまうので問題になります。ここでは、ぬるぬるした海藻でおなじみの「アオミドロ」とその対策について紹介します。

 

アオミドロの特徴

 

アオミドロとは、接合藻(無分枝糸状、あるいは単細胞性の緑藻)の藻類です。体は無分枝糸状で、葉緑体がリボンのような形でこれがらせん状になって配置しているというのが特徴です。ご存知のようにぬめり気がある一般的な海藻として知られていて、淡水域では非常によく見られます。

 

熱帯〜極地に至るまで、全世界の淡水域に分布していて、池・沼・溝など、止水域〜流水域まで、たくさんの場所で普通に見られますが、高層湿原ではあまり存在していません。基物に付いたり浮遊したりして、よくマットを形成します。

 

一般的には中栄養〜富栄養、好気的水域を好んでいます。アオミドロは大量に生育するために、生産者であり、多くの生物に生育する場所も提供してます。他の藻類と競争したり草食魚に植食されたり、ツボカビ類・卵菌・原生生物が寄生することもあるとされています。変わった種では「重金属耐性」があり、細胞壁の表層に重金属がたまることが示されているので、これを使った「バイオレメディエーション」の応用が試されているというのでおどろきですね。

 

アオミドロの種類

 

アオミドロには600種以上の種類があります。身近な海藻のため、学校教育では顕微鏡観察・有性生殖観察・光合成実験の材料として使われることもあります。ビオトープ(生物群集の生息空間を)形成のための池など、人工の環境でアオミドロが非常に増殖するケースがあり、景観悪化や水流止め、腐敗等が問題になることがあります。

 

 

アオミドロが水槽にできる原因

 

上記のように、この海藻は身近な場所でも増殖するために問題となることがあり、そのひとつがアクアリウムの水槽です。アクアリウムの水槽では、新しい水槽を使いだして2週間目〜4週間目にアオミドロが生まれやすいとされています。つまり最初から発生はしないわけですが、しばらくするとアンモニアなどの水槽の汚れを分解するバクテリアが出てくると生まれてきます。

 

このバクテリアがアンモニアを硝酸塩にすることで、これを栄養にするアオミドロが生まれます。ほかにも、外部から持ち込まれる、「茶ゴケ」ができると生まれやすいとも言われています。ただし、硝酸塩のような栄養分がなく、魚もいない水槽でも、特定の条件では繁殖することができます。水草水槽で、強い光とCO2があるところでは、大増殖することがあります。

 

 

アオミドロの色で水槽環境がわかる

 

水槽にできるアオミドロは、水槽内の環境によって違う色のものになるので、逆に言えばできたアオミドロの色によって水槽内の状態も知ることができるといえるでしょう。アオミドロの栄養分である硝酸塩・リン酸塩がたくさんある水槽では、緑色のアオミドロができやすい傾向があります。

 

緑色のアオミドロといえばみなさんおなじみのタイプですね。いかにも元気な、アオミドロらしい色といえるでしょう(笑)

緑色なのは栄養分がたくさんあるからですね。このアオミドロが水槽にできたら、水替えが不足していると思っていいでしょう。硝酸塩・リン酸塩が多少ある水槽では、薄茶色や茶色のアオミドロが発生します。茶色の場合は、「茶ゴケ」もできていることがあるので注意。硝酸塩・リン酸塩がない水槽で、強い光とCO2がある水槽では、白〜透明なアオミドロが生まれることがあります。

 

 

どうやってアオミドロを除去できる?

 

ではアオミドロの対策方法についてです。まず、アオミドロを発生させない方法として、アオミドロの栄養分を吸収してくれる水草を入れるという方法があります。ただし、水草を入れるとその水草にアオミドロがついていることがほとんどなので、これでは本末転倒。入れる前に水草のトリミング・水洗いをしましょう。

 

 

「アナカリス」「マツモ」などお水草が栄養をよく吸収して管理もしやすいのでおすすめです。油断していると水槽にすぐ出てくるアオミドロですが、実は簡単になくすことができます。それは、「10日ほど水槽に光をあてない」ということです。強い光とCO2がアオミドロが生まれる大きな要因になるので、これを防ぐことでアオミドロを除去できます。これは非常に簡単な方法ですね。

 

 

アオミドロが大増殖していないなら、モーリー・ペンシルフィッシュ・ヤマトヌマエビのような草食魚を投入することで除去することもできます。機材にアオミドロがついてしまったら、その機材をバケツ等に入れ、歯ブラシ・ピンセット等を使って絡めとったり、メラミンスポンジなどで除去しましょう。アオミドロを抑制をしたいなら、緑色のアオミドロなら水替えをする、白っぽいアオミドロなら光量を弱くする・照明をつける時間を短くするなどの方法があります。

 

 

水槽にも生まれるおなじみのアオミドロ

 

水槽にできるアオミドロとその対策についてでした。アオミドロは簡単に生まれやすいので、アクアリウム初心者にとっても問題になりますね。ただ、上記のように対策も比較的簡単にできるので、アオミドロが発生したら試してみましょう。

 

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