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エビは茶ゴケを食べてくれるの?水槽にできる珪藻

2020年6月30日

買ったメダカを水温に慣らす(水槽)f

 

アクアリウムで水槽を使っていると、「茶ゴケ」というものが発生することがあります。これは、見た目にも悪いし水質にも影響があるので問題ですね。ここでこの茶ゴケの原因と対策について紹介しましょう。茶ゴケを食べてくれる「エビ」についても説明します。

 

茶ゴケの正式名称「珪藻」

 

水槽を立ち上げてからしばらく経つと、水槽のガラス・床・水草などに茶色いコケが発生します。これを「茶ゴケ」といいます。古い水槽などでよく見かける汚れのようなやつですね。ただ、アクアリウム初心者なら、「なぜ急にこんなものが?」と思ってしまうでしょう。

 

茶ゴケは「珪藻(けいそう)」という植物プランクトンで、光合成で増殖する藻類です。ただの汚れのように見えますが、れっきとした生物なんですね。珪藻には多くの種類があり、淡水・海水など、水があるところに必ず存在するというくらい普遍的です。海洋生態系では一次生産者で生態的地位が大きいですが、「赤潮」を引き起こしてしまうこともあります。魚の餌となるので重要で、川底の石などに付着していてこれがアユなどの餌になります。

 

酸性値pH1.2〜pH11の海に幅広く分布していて、極限環境にも生育していたり有孔虫に細胞内共生しているものもいるそうです。共生している珪藻は被殻がありませんが、この有孔虫から離れると被殻をつくり、自由生活性になります。すべての珪藻は光合成をして独自に栄養を作れる生物で、細胞に1個〜多数の葉緑体があります。

 

水槽に発生する茶ゴケ

 

このように、珪藻はほとんどどんな海にでも生育しますが、アクアリウムの水槽でも、茶色のコケがガラス面・水草・流木、多くの箇所に発生します。茶ゴケは、横から見るとまるで茶色い草原のように見えます。普通は広範囲に薄く広がるので「茶色い膜」のように見えますが、わた飴のようになったりすることもあり、ガラス面につくことで透明感が失われたように感じます。

 

茶ゴケの対策としては、ガラス面についてコケはかるく擦って取れるので、ビックスポンジや「コケクロス」等で擦り落とせます。ほかの場所に発生した茶ゴケは、ヤマトヌマエビなどの「メンテナンスフィッシュ」に食べてもらうという方法もあります。

 

 

茶ゴケを食べてくれるメンテナンスフィッシュ

 

アクアリウムでは「メンテナンスフィッシュ」という熱帯魚がいるのをご存知でしょうか?

これは、水槽のコケを食べてくれるありがたい!?魚たちです。

 

 

コケを食べてくれる代表的なメンテナンスフィッシュが「ヤマトヌマエビ」です。ヤマトヌマエビは実によくをコケ取ってくれて、さらにコケの中でもやっかいとされる「黒髭ゴケ」というコケも食べてくれます。

 

 

コケ取りにヤマトヌマエビのデメリット

ヤマトヌマエビ f

 

ただし、コケ取りにヤマトヌマエビを使うデメリットもあります。それは「水草の新芽も食べてしまう」「入れたての全景草などが掘り起こされる」などです。そのため、水槽を立ち上げた初期に水草を育てたい場合にはおすすめできません。また、エビは水温や水質にうるさく、ヤマトヌマエビは高水温が苦手のため、30度以上の水温に弱いので注意。

 

ヤマトヌマエビのほかにも、サイアミーズフライングフォックスやオトシンクルスを入ることで、かなりのコケ対策になります。水草を食べるという点については、成長した葉ではなく新芽を食べるので、魚を入れる数を調整するとよいでしょう。逆に、水草のトリミングが追いつかない場合などでヤマトヌマエビを入れて新芽を食べさせて、抑制させることも可能です。

 

 

メンテナンスフィッシュを使う手も

 

水槽に発生する茶ゴケと、その対策としてのヤマトヌマエビについてでした。古くなった水槽などで目にすることがあるおなじみの茶ゴケですが、ヤマトヌマエビのようなメンテナンスフィッシュがこれを食べれくれるんですね。ただ、上記のようなデメリットもあるのでそれに対しても注意しましょう。

 

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