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冬場にショップから熱帯魚を購入し移動する際の注意点

2017年11月20日

 

アクアショップで熱帯魚を購入すると、ビニール袋に少ししか水を入れてくれません。

そのため、真夏と真冬は特に外気の影響を受けやすくなります。

せっかく手に入れた熱帯魚が、

家に着く頃には低水温で弱っていた…

という事態を避けるために、必要なテクニックをまとめてみました。

 

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クーラーボックスと新聞紙が便利

 

 

ショップで熱帯魚を購入したら、できるだけ迅速に持ち帰ります。

しかし、地理的事情や交通の便によって、どうしても時間のかかってしまうこともあるでしょう。

そんな時、役立ってくれるのが断熱性に優れたクーラーボックス。

釣りやアウトドアのレジャーにも使えるので、ひとつ持っておくと便利です。

クーラーボックスは発泡スチロール箱でも代用できます。

ショップで入れてもらった袋は、新聞紙でくるみ、

さらに大きめのビニール袋におさめて運ぶのがおすすめ。

新聞紙は断熱性があり意外と丈夫。

登山やキャンプで防寒用に用いられることもあります。

ただビニール袋を二重、三重にするより、間に新聞紙を入れることで強度もよりアップ。

トゲを持つ魚や、歯の鋭い魚を運ぶのに適しています。

容器と袋の隙間は、エアパッキンやタオルを詰めて埋めてあげましょう。

魚の苦手な振動を少しでも減らすことができます。

 

移動時は手でしっかり抱える

 

 

ショップから車や電車で帰宅する際は、生体の入った容器、バッグの持ち方にも気を配ります。

床に直接置くのはNG。

振動がダイレクトに伝わってきますし、エアコンの暖かい風にさらされてしまうからです。

熱帯魚は急激な温度低下が苦手ですが、温度上昇も避けたいところ。

シートに乗せるか、膝の上で抱えるように持ち、空調の風が当たらないように配慮します。

 

カイロは使い方に気をつけて

 

 

通販で熱帯魚を購入すると、カイロを入れて送られてくることがありますね。

長時間の移動には携帯用カイロを使うのもおすすめです。

カイロは平均50度ほどまで熱を発します。

そのため生体の入った袋に直接触れさせるのはNG。

保温どころか、高温で☆にしてしまいます。

スチロール箱の外側に貼ったり、タオルで包んだ上から置くのが正解。

「加温」に役立てようとすると、熱くなりすぎて失敗しがち。

「水温が下がりすぎるのを防ぐ」程度に考えておきましょう。

購入の際、ショップにカイロの入れ方を訊いておくのもよいでしょう。

 

水合わせ中の温度管理もポイント

 

 

無事に家へと帰りついてからも勝負は続きます。

水合わせがうまくいかないと、せっかくの苦労もフイに。

まず、袋を飼育水槽に浮かべて30分~小一時間ほど温度合わせを行います。

次にプラケースなど小さな容器に移し、飼育容器の水を足しながら水合わせします。

ここでも気をつけたいのが温度低下。

繊細な魚種は時間をかけて「点滴法」と呼ばれる方法で、少しずつ水を足していきますが、

容器が小さい(水量が少ない)ためどんどん水温が下がってしまうのです。

まず、エアコンを入れて部屋全体を暖めておくのが第一。

次に導入する魚の入っている容器の保温を考えます。

ヒーターをそのまま入れてしまうのは考えもの。

ヒーターの一部が水面上に露出してしまうと、故障や事故の原因となります。

また、慣れない環境におびえている魚は物陰に隠れようとするので、

ヒーターに触れて火傷しないよう、ヒーターカバーが必須となります。

手間はかかりますが、もうひとつヒーターを入れた水槽を用意して、

水温を飼育水槽に合わせ、そこに新しい生体の入ったプラケースを浮かべるのがベスト。

こうして「湯せん」のような状態にしておけば、時間のかかる点滴法でもOKですし

ヒーターによる事故の心配もありません。

このように真冬と真夏の移動はとても気をつかいます。

ショップでの購入は気候の安定している時期が一番…と書きたいところですが、

南米便の入荷は夏が盛んですし、欲しい魚が好きなタイミングで入手できるわけではありません。

真冬であっても、お目当てが見つかった時が勝負の時なのです。

 

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