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「世界一醜い生物」!?ブロブフィッシュの生態

2019年10月1日

ブロブフィッシュという深海魚がいます。このブロブフィッシュ、「世界一醜い生物」とも言われているんです。

ここで、ブロブフィッシュの生態なども含めて紹介していきます。

 

深海魚のブロブフィッシュの生態

ウラナイカジカ科 wikipedia

ウラナイカジカ科 wikipedia

 

深海魚のブロブフィッシュは、和名では「ニュウドウカジカ」とも呼ばれるウラナイカジカ科の一種です。

坊主頭のお坊さんのような外見なので、ニュウドウなんでしょうか?

 

30cmほどの大きさで、基本的にオーストラリア〜タスマニア島〜ニュージーランドまで、日本近海ではオホーツク海からベーリング海の深海600m〜1200mに住んでいます。一番大きなニュウドウカジカの個体では、40cmから60cmにもなるそうです。

 

体の筋肉が非常に少なく、ほとんどがゼラチン状物質でできていて、そのため泳がずに海底から体をすこし浮かせることができてエネルギーを節約できるので、深海という過酷で特殊な環境にも適応できるようになったとされています。捕食中の姿は確認されていませんが、海底にいる甲殻類が獲物という説が一般的となっています。

 

目の前にきた小さいエビ・カニなどを丸呑みするんだとか。このように省エネルギーをしながら泳いだり食べたりして、厳しい深海をたくましく(?)生きている魚です。ブロブフィッシュはウラナイカジカ科全体を表していることも多いです。

 

ウラナイカジカ科という科は、太平洋や大西洋等、世界中の海の海底に分布しています。水深の範囲は広い範囲にわたり、浅い場所からブロブフィッシュのように深海2800mに住んでいるものまで、様々です。

 

ブロブフィッシュは「トロール網」にかかる魚で、詳しい調査がされていないため個体数は正確にわかっていませんが、過酷な深海に住む魚ということで、数は多くないとされていて、ブロブフィッシュが深海の「トロール網」で絶滅危惧種になるかもしれないと懸念を抱いている学者もいます。

 

ブロブフィッシュが醜くなってしまう理由

 

ブロブフィッシュは、2014年にイギリスにある「醜い動物保存協会」という協会が開いた世界でもっとも醜い生き物コンテストで見事一位に輝いてしまった生物です。画像で見ると、鼻のような部分が異様にでかいので、やはりかなりインパクトがありますね。

 

ということでブロブフィッシュは世界で一番醜い生き物とされているんですが、これには人間の勝手な事情があります。それは、ブロブフィッシュは陸に上がることで醜くなってしまうということです。

 

実はブロブフィッシュは、本来の生息地である深海では大きなナマズのような姿なんですが、陸に上がると気圧によって体がドロドロになってしまうことで、このような姿になってしまうのです。陸に上がるとデカイ鼻のように見える部分は、本来は頭部の一部とされています。

 

ネットでは実はかわいい!なんていう意見もあるようで。

 

ブロブフィッシュの味は?

 

そしてまた人間のサガというか、ブロブフィッシュを食べた人がいるそうです。ブロブフィッシュといえば高級魚のカサゴの種類なのでおいしいかもしれないと思ったんでしょう。

 

ブロブフィッシュの味は、食べた人によるとなんと「カニ」に似ているんだそうです。カサゴは淡白な味をしていますが、ブロブフィッシュの味はカニに近くさらにカニよりも甘みがあってとても美味しいとか。

 

本来は全然醜くないんです

 

世界一醜い生物とも言われる、ブロブフィッシュについてでした。このように、世界一醜い生物といっても、それは陸に上がった状態のことなんですね。イギリスの「醜い動物保存協会」も、ブロブフィッシュをイメージキャラクターにしているんだとか。

 

ちなみに、やはり陸に上がってしまうとすぐに死んでしまうそうで、水族館などでは飼育できないんだそうです。ただ、沼津港深海水族館のツイッターでは、「いつの日か飼育してみたい」というつぶやきがありました。

 

いつか、水族館でブロブフィッシュを見ることができるのでしょうか?

個人的には、深海の生物なんだから陸に上げないでそのままにしておけば、という気もするんですが。

 

 

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