はじめての深海

クシクラゲとは?最新の研究についてもご紹介





有櫛動物 クシクラゲ / wikipedia

 

「クシクラゲ」というクラゲの種類がいるのをご存知でしょうか?

このクシクラゲ、最新の研究ではすべての動物の祖先かもしれないとも言われているんです。

どんな生き物なのか興味が出てきますよね?

 

ということで、今回はこのクシクラゲについて説明してみます。





クシクラゲの概要

 

「クシクラゲ」とは、クラゲのような生き物も含まれている動物の一群です。クシクラゲ類とも言われ、日本語では有櫛動物(ゆうしつどうぶつ)と言う名前になります。しかし、このへんはわかりにくいですが、ミズクラゲやエチゼンクラゲのような「クラゲ類」は別の「刺胞動物」というグループに分類されるんですね。

 

クラゲ類の刺胞動物では漂泳性・付着性という2つ生活様式を持っていますが、有櫛動物は全て漂泳性、つまり泳いで生きる生物です。ちなみに、雌雄同体です。熱帯〜極地地方、沿岸〜深海まで多くの海に生息していて、100から150種程の種が知られています。





クシクラゲ研究で日本の大学が成果を挙げる

 

クシクラゲのほとんどは体が透明なものです。画像で見ると、二放射相称で透明なボティでとてもきれいなんですね!組織の大半が水によってできているので、ほんとうにクラゲ類と似ている感じですね。クシクラゲは普通のクラゲの傘のような形ではなく、球のような形や楕円形の種類が多く、特徴的なのが、体の表面に放射状についている8列のスジです。これを「櫛板列」といいます。

 

クシクラゲはこの列を順々に波打つように動かして移動することができます。この列がきれいなネオンサインのように見えることがありますが、これは光の反射によるもので生物発光ではありません。最近、このきれいな「クシ」を構成している分子を、国立大学法人筑波大学の下田臨海実験センターが世界で初めて発見しました。

 

このタンパク質「CTENO64」は、有櫛動物だけが持っているということも明らかにしています。このCTENO64がクシクラゲの繊毛を束化・巨大化させたり、櫛板を波打せて泳ぐことに重要な意味を持っていることがわかりました。この成果は、単なるクシクラゲの繊毛機能だけでなく、動物の進化を理解する重要な発見であり、さらに「フォトニック結晶」の開発等、光学分野への応用についても期待されています。

 

クシクラゲが動物の祖先?

 

実は、私たち人間を含めた動物の祖先は、このクシクラゲではないかという新説があります。地球で一番最初に生まれた動物の種類については、長らく専門家たちの間で議論があります。今までは、動物に共通祖先として「海綿動物」が挙げられるのが一般的でした。海綿動物はサンゴに似た海の生き物ですが、遺伝子研究によって新しい可能性が導き出されました。

 

この研究で、クシクラゲの有櫛動物こそ、今から6億年以上前に生れた地球上で初の動物ではないかという説ができました。きっかけは有櫛動物の一種を、初めて全ゲノム配列を解析したときです。地球最初の動物であった可能性がある動物群は、海綿動物門・有櫛動物門・刺胞動物門のクラゲ・平板動物門の4つです。

 

この中で、有櫛動物の仲間だけが、全ゲノム配列の解析がされていませんでした。有櫛動物のゲノム配列を解析して、生物グループの関係を研究し、このような意外な結果が導き出されたのです。しかし、多くの専門家はまだ、有櫛動物が動物の共通祖先である説には懐疑的です。この研究によってできた進化の系統もいくつかあり、これからも議論が必要でしょう。

 

クシクラゲの研究は動物の進化の研究にもなる

 

水族館でも人気の生物「クシクラゲ」についてでした。ネットの画像で見ると、まるでネオンライトのような光を放っているものなどもあって、ほんとにきれいなんですよねえ。このクラゲのような生き物が、実は人間を含めた動物の祖先だったかもしれないという説も出てきています。真偽のほどはまだ不明ですが、想像すると楽しいですね。

 




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