「グリーンウォーター」はメダカや金魚、稚魚の成育に最適な水だと言われています。「青水」とも言われ、特に稚魚の餌としてとても有用な水になっています。
そんなグリーンウォーター、購入もできますが、自分で作ることができれば便利ですよね。今回の記事ではそんなグリーンウォーターの作り方を調べてみます。
この記事の目次
グリーンウォーターとは?
池や湖などで水が「緑色」になっているのを見たことが無いでしょうか?
あの緑の水が「グリーンウォーター」、または「アオコ」と言います。「アオコ」は「浮遊性藍藻」が水面を覆いつくしている状態で、植物性プランクトンが光合成できずに、異臭や毒素が発生するため、魚には良い環境とは言えません。一方、「グリーンウォーター」と呼ばれる水は植物プランクトンである「珪藻類」が繁殖している状態で、魚にとって有益な環境なのです。
グリーンウォーターのメリットは?
グリーンウォーターには「植物性プランクトン」が多く含まれているのですが、それは魚にとって多くのメリットがあります。まずは魚の排泄物などから発生する、有害物質を植物性プランクトンは栄養とするので、それによって無害化してくれます。
また、植物性プランクトンの光合成により酸素が発生され、それは魚が生きていく上で必要な酸素となるのです。グリーンウォーターは魚、特にメダカの食料にもなります。
メダカは自然界では植物性プランクトンを食べていますので、グリーンウォーターが発生していれば、メダカに定期的に餌を与えることができるのです。
グリーンウォーターの作り方①濃縮クロレラを使う
「濃縮クロレラ」を使ってグリーンウォーターを作る方法があります。濃縮クロレラは植物プランクトンの一種で、通販などで手軽に買うことができます(30ミリリットルで600円くらい)。
手順としては
- 魚を飼育していた「飼育水」に濃縮クロレラを10リットルあたり1ミリリットル入れる。
- 混ぜて日光のあたる場所に置いておく
これだけでグリーンウォーターが出来上がります。ポイントとしては夏場の高温に注意し、水温が30度を超えないようにすることです。簾を掛けたり、冷たい水を足したりすることが必要になるでしょう。
また、「底砂」や「水草」を一緒に入れてしまうと、それらが植物性プランクトンの成長に必要な栄養を食ってしまうので、それらを入れないようにしましょう。
グリーンウォーターの作り方②自然に任せて作る
濃縮クロレラを使用しないで作る方法があります。それは「エアレーションをした飼育水を日の当たる場所に置いておくだけ。」です。
植物性プランクトンは日光と環境が整えば、自然に発生するのでこれを利用するのです。ただ、長ければ3か月ほどかかり、濃度が濃くなりすぎて酸欠になったり、雑菌が繁殖して異臭がする場合もあるので、かなり余裕のある人にしかお勧めしない方法です。
グリーンウォーターの注意点
魚にとっては有益なグリーンウォーターですが、いくつかの注意点があります。まずは「水槽の中を把握しにくい」ことです。どうしてもグリーウォーターを使っていると水の透明度が下がるので、水槽の中が確認しにくくなってしまいます。
もしも天敵が水槽に入り込んだり、病気なので魚が死んでも気が付かない恐れがあります。もし病気が蔓延してしまうと水槽の全滅もあり得るので、適度に水替えをするなど水槽のチェックを欠かさないようにしましょう。
また、濃度が濃くなりすぎると植物性プランクトンが「酸欠」になり、水槽内の危険が高まりますので、定期的な水替えとエアレーションを行いましょう。
ミジンコの飼育も可能?
グリーンウォーターの植物性プランクトンは「ミジンコ」の餌になりますので、グリーンウォーターを利用すればミジンコの養殖も可能です。魚の飼育用とは別のグリーンウォーターを作り、ミジンコを投入すると簡単に増やすことができます。
ミジンコは稚魚の餌になりますので、養殖に成功するととても便利です。ミジンコが植物性プランクトンを食べるペースは速いので、薄くなったらグリーンウォーターをその都度追加していく必要があります。
関連記事:ミジンコのいる水槽はレッドビーシュリンプの最適な環境
グリーンウォーターのまとめ
グリーンウォーターは購入することができますが、自分で作れば費用も浮きますし、魚を飼育する上での楽しみも増えるでしょう。とても簡単なので、水槽に入れなくてもまずは作ってみることが大事ですね。
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