フラワーホーンはとても目立つ頭のコブと、体の派手な斑点が特徴の熱帯魚です。その見た目は水槽内でとても目立つため、最近は人気も上昇しているようです。
フラワーホーンは人工的に交配された種類なので、ひ弱なイメージを与えられますが、実は丈夫で飼いやすい魚だとも言います。今回の記事ではそんなフラワーホーンの飼育のポイントについて調べてみましょう。
この記事の目次
フラワーホーンは観賞用に交配された品種
「フラワーホーン」は自然界には存在しない魚で、いずれも南米原産の「フラミンゴシクリッド」と「トリマクラートウス」を人工的に交配して作られた品種です。特に東南アジアで人気があり、そちらでは盛んに養殖されて販売されています。
初めて販売されたのは1990年代後半ですが、人気が高まるにつれ捨てられるフラワーホーンも増え、川で生態系を乱していることも報告されています。
フラワーホーンは頭のコブが最大の特徴!
フラワーホーンで目立つのはなんといってもその「コブ」ですね。「フラワーホーン」の名前の由来は「花のようなホーン(角)」を持つことから付けられました。また、体の派手な斑点も特徴ですが、個体によって斑点の色にもかなり違いがあり、そのことも熱帯魚マニアを惹きつけています。体長は30センチほどまで成長し、寿命は10年程度ですが、丁寧に飼育すればそれ以上も生きるようです。
熱帯魚なので水温は高めに
人工的に作られた魚ですが、元々は熱帯が原産ですので、水温は高めにすることが必要です。最適な水温は25度から30度くらいですが、28度くらいにキープしておくとフラワー本に負担がかからないようです。
気候などによって水温が低くなりそうな時は水槽用のヒーターなどの設置が必要となってきます。水質にはあまりこだわらず、弱酸性から中性と幅広く対応できます。人工品種にも関わらず丈夫で、野生でも問題なく増えてしまいますので注意が必要です。
体長は30センチほどと大きめになりますので90センチサイズの水槽で飼育することをお勧めします。60センチサイズの水槽でも生きられますが、ちょっと窮屈に見えてしまいます。
フラワーホーンは何でも食べてしまう
フラワーホーンの食欲は旺盛で、基本的になんでも食べてくれます。専用の人工飼料も販売されていますし、冷凍アカムシやイトミミズなど生き餌も好んで食べます。また、金魚やメダカ、エビなども問題なく食べてしまうので、それらと混泳するのは避けましょう。
水草なども掘り返して食べてしまうので、水槽内に水草などを入れる必要はないでしょう。食欲が旺盛なのでその分フンも多くなりますので、水槽のこまめな掃除も必要になってきます。
フラワーホーンの混泳は難しい
フラワーホーンは気性が荒く、どんな魚にでも容赦なく攻撃を仕掛けます。特に同種類の魚同士では争いが激しくなり、お互いがボロボロになってしまいます。フラワーホーンを複数飼うことができればとても水槽が映える可能性もありますが、基本的に混泳は無理と考えた方がいいでしょう。
フラワーホーンより大きな魚であれば混泳は可能ですが、かなり大きな水槽が必要になりますのであまり現実的ではありません。フラワーホーンは基本的には単独飼育を心がけてください。
フラワーホーンの繁殖は可能なのか?
自然界においては捨てられたフラワーホーンが繁殖して問題になっていますが、飼育下での繁殖は可能なのでしょうか?基本的にオスの方が頭のコブが大きく見栄えするので、手に入るのは殆どがオスになります。
そのためペアを作るのが難しく、運よくオスメスがそろったとしても気性が荒い魚なので争いが起こってしまうことがあります。人工飼育下での繁殖は難しいと考えてよさそうです。
フラワーホーンを購入するには?
繁殖は難しいのでフラワーホーンを飼育したいときは購入するのが無難です。フラワーホーンと一口にいっても様々な種類があり、コブが小さい個体は1匹1000円程度から購入できます。
しかし、コブが大きく斑点が鮮やかな個体は3万円を超えることがあります。高級な個体はなかなか入荷されない傾向にあるので、ネットだけでなく実店舗でも探してみることをお勧めします。
フラワーホーン飼育のまとめ
フラワーホーンは丈夫な魚なので飼育は難しくありません。混泳と餌の食べすぎによる水の汚れには特に気を付けることが大事そうです。混泳は難しいですが単独飼育でも十分に水槽に映えるので、じっくり飼育してくださいね。