ウスモモテンジクダイは透けて見える体と尾ビレの黒点が特徴的な魚です。水族館等でよく見られる品種ですが、観賞用として飼育する人も増えているようです。今回の記事ではそんな「ウスモモテンジクダイ」の飼育のポイントについて調べてみましょう。
この記事の目次
ウスモモテンジクダイはサンゴを好む
ウスモモテンジクダイは、大西洋西部が原産の魚です。日本では沖縄周辺で見られ、主にサンゴ礁で暮らしている魚です。分類としては「イトヒキテンジクダイ属」に属しており、同種の「イトヒキテンジクダイ」とは見た目がそっくりですが、尾ビレの黒点で見分けることができます。
ウスモモテンジクダイの名前の由来は？
「ウスモモテンジクダイ」の「ウスモモ」は「薄桃」と漢字では書かれます。これはウスモモテンジクダイの体が半透明で、薄い桃色に見えることから名づけられたと考えられています。「テンジク」は「天竺」と書き、これはインド周辺の事ですが、ウスモモテンジクダイはインド周辺のみならず、温暖な海では幅広く見ることができます。
ウスモモテンジクダイの英名は？
ウスモモテンジクダイの英名は「Gilbert's Cardinalfish」といい、これは「ギルバートカナディアンフィッシュ」と読みます。別名『Fragile cardinalfish』
ウスモモテンジクダイに最適な水温、水質は？
ウスモモテンジクダイは4から5センチ程度の小型の魚なので、30センチ程度の小さな水槽でも育てられますが、余裕を見て45センチサイズの水槽を用意すると良いでしょう。水温は25度～28度くらいが最適ですが、高めの水温にはわりと耐えることができます。ただ、生息地域の気候から低温には極めて弱いので、寒い地域で飼育する場合は水槽用ヒーターが必須になってくるでしょう。水質にはあまりこだわらない魚ですが、アルカリ性が最も過ごしやすいようです。
ウスモモテンジクダイはどんな餌を好む？
ウスモモテンジクダイは小魚や動物プランクトンなどを食べる肉食の魚です。しかし、人工餌も食べるのでそんなにこだわらなくても良いでしょう。口は小さいので粒状の餌を食べやすいように与えてください。
ウスモモテンジクダイは混泳可能か？
ウスモモテンジクダイは温和な性格をしており、他の魚を攻撃したりすることは少ないため、混泳には向いている魚でしょう。ただ、小型の甲殻類などはウスモモテンジクダイに餌として食べられてしまう恐れがあるので混泳相手としては向いていません。また、ウスモモテンジクダイより大きな魚はウスモモテンジクダイを食べてしまう事もあるのでこれもおすすめできません。
ウスモモテンジクダイと同じくらいの大きさの魚ならば安心して混泳ができるでしょう。「カクレクマノミ」などは見栄えも良く、混泳にお勧めできる魚です。
ウスモモテンジクダイは繁殖可能か？
ウスモモテンジクダイはペアさえ成立すれば飼育下でも繁殖は可能と言われています。しかし、オスメスを見分けるのは大変難しく、意図的に繁殖させることはかなり大変だと考えられます。そのため、何匹か水槽にウスモモテンジクダイを入れ、自然に任せざるを得ないようです。運よくペアが成立し、稚魚が生まれたら、生きた動物性プランクトンを与える必要があります。この動物性プランクトンの入手が難しく、それをうまく与えられるかがウスモモテンジクダイを育て上げるポイントになりそうです。
ウスモモテンジクダイは購入できる？
ウスモモテンジクダイがそこまでポピュラーな魚ではなく、輸入量は少ないです。通販でも販売されていますが、かなりの確率で「売り切れ」になっており、購入するには根気よくサイトをチェックするか、店に通うしかなさそうです。値段は1匹あたり1000円前後が多いようですが、ウスモモテンジクダイは集団で生活する魚なのでセットで購入した方がよさそうです。
ウスモモテンジクダイが注意すべき病気は？
ウスモモテンジクダイは比較的病気には強い魚ですが、水質の悪化やストレスが原因の「白点病」には気を付けてください。薬には弱い魚なので、水替えを頻繁に行うなど水質には注意すべきです。寿命は大体3から4年くらいです。
ウスモモテンジクダイの飼育まとめ
ウスモモテンジクダイは飼育しやすい魚で、水質にもこだわらないため初心者にもお勧めです。注意すべきは繁殖が難しいことと、そもそもの入手が難しいことでしょうか。運よく入手できれば、それだけで飼育することの喜びは深まるのではないでしょうか？
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