水槽は飼育する魚の数や大きさによって選ぶものですが、
ナマズの仲間であるプレコの場合はそこに、ちょっとしたコツが必要となってきます。
プレコのために水槽を購入する時、気をつけたいポイントをまとめてみました。
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アクリル水槽はNG
水族館の水槽にも用いられている素材・アクリルは透明度の高さが特長。
分厚くなっても透明度が損なわれません。
そのため水槽壁面の厚みが求められる大型魚オーナーには重宝されています。
比較的安価で、オーダーメイドもしやすいのもうれしいですね。
水を汚しやすいプレコのオーナーにとってもアクリル水槽は魅力的ですが、
残念ながらあまりおすすめできません。
アクリルの弱点は細かなキズのつきやすいところ。
流木も削り取るプレコのヤスリ状になった歯によって、
たちまち微細なキズだらけになってしまいます。
キズが入るとアクリルの透明度は急激に低下してしまい、すりガラスのように曇ってしまうのです。
そのため高価で重量もかさみますが、プレコにはガラス水槽を選んであげましょう。
表面をゴリゴリと削られても、ガラスなら容易にキズが入りません。
どのメーカーも一定のクオリティを持った水槽を販売しており、特に避けるべきメーカーはありません。
おすすめのメーカーを問われたら筆者は「ADA」と「プレコ」を挙げます。
どちらもハイクラスな価格帯だけあり、ガラスの透明度、つなぎ目のシリコンの盛り方に驚かされます。
プレコ専用水槽に「プレコ」の製品というのも、こだわりがあってよいですね。
水槽サイズは60cm以上がめやす
インペリアルゼブラやタイガープレコのような小型種なら45cm水槽から飼育可能。
しかし、率直に言って大変です。
大食漢のプレコはフンも大量。
流木を入れておくと削りカスもたくさん出てきます。
そのため、フィルター性能やろ過バクテリアの湧き方にもよりますが、
週に2回以上の水替えが必要なことも。
飼育するプレコの大きさ、数を問わず水槽サイズは60cmレギュラー以上をおすすめします。
水槽サイズの大きさ=水量の多さは、水質の安定につながるからです。
中型プレコや水質にうるさいワイルド個体を飼育する場合は、
同じ幅60cmでも高さと奥行きに余裕のあるワイド水槽をおすすめします。
「初心者セット」は逆に難しい?
皆さんも一度はお世話になったことがあるかもしれない「初心者セット」や「スターターセット」。
60cmレギュラー水槽に、フィルター、底砂、
ヒーター、サーモスタットなどがセットになっており、飼育の準備がすぐに整う便利な存在です。
初めてのプレコ水槽を立ち上げる際、この「初心者セット」を購入するのは注意が必要です。
第一の理由は底砂。
プレコは水を汚しやすいので、管理しやすいベアタンクで飼育する方がほとんどです。
底砂を敷けば見ばえよく魚が落ち着くというメリットもありますが、
掃除に多大な労力を割くことになります。
第二に同梱されているフィルター。
初心者向けと銘打っているだけあって、安価で簡便なラインナップがほとんどです。
「初心者セット」に多い「外掛け式」のフィルターは、
コンパクトで音も静かなのですが、プレコ用としてはろ過能力が物足りません。
次に多い「底面式」は底砂を敷くことを前提としていますから、
やはりプレコ水槽にはあまりマッチしません。
セットで買うより少し高くついてしまいますが、水槽と飼育器具は別々に購入するようにしましょう。
水槽蓋も忘れずに
プレコはめったにジャンプしないので、蓋の付け忘れによる飛び出し事故はあまり耳にしません。
しかし、水槽の保温効率、部屋の湿気対策として蓋はなるべく設置しておきましょう。
エアレーションを施している場合は飛沫を防ぐこともできます。
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