「冬の餌やりは絶対ダメ!」
「餌を与えなきゃ餓死してしまう!」
冬越し中のメダカに餌を与えるべきか否か? アクアリストの間で2つの意見がぶつかっています。
さて、どちらが正解なのか検証してみましょう。
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冬のメダカに冬の餌やりがNGな3つの理由
越冬中の餌やり反対派の意見は以下の3ポイントにまとめることができます。
・水質悪化を招く
・消化不良で病気を引き起こす
・そもそも餌を食べる必要がない
まずは水質悪化が最大のネック。
春を思わせる日差しに誘われメダカたちが水面近くに出てきても、春~秋の食べっぷりには劣ります。
残った餌はきれいにすくっておかないと水中で腐敗し、水質悪化を招きます。
水替えとは魚体にとって有害な物質を取り出し、水質を改善するための必須作業ですが、
同時にストレスとダメージも与えてしまいます。
活性の下がっている冬はできるだけ環境の変化を避けたいもの。
水質、水温の変化をともなう水替えは、正しいケアであっても避けるべきなのです。
そのためにはまず、残餌の出てしまう餌やりそのものを控えることです。
病気のリスクも気になります。
冬のメダカたちは冬眠状態に近く、代謝や消化機能も大きく低下していますから、
うかつに摂食すると消化不良や、それにともなう転覆病の心配が出てくるのです。
これも餌やりを控えることで解決することですね。
そもそもメダカは秋までの間、越冬に必要な栄養を確保しています。
冬の間は水底付近でじっとしてエネルギー消費を最小限に抑えていますから、
春まで餌抜きでも十分耐えられるのです。
暖かい日にはコケなどをつまんで自ら養分補給することもあります。
無論、9月頃に生まれた若すぎる個体や、
餌とりが下手で痩せている個体、調子を落としている個体はこれに当てはまりません。
室内の加温した環境に移し、冬の間も給餌を続けてあげた方が☆になるリスクを下げられるでしょう。
冬に餌やりしたくなってしまう理由
第一に体力が落ちて☆になってしまっては…という心配、
そして餌をつつく姿がなんとも可愛らしいという理由でしょう。
どちらも飼育者としての責任感や愛情の発露。
上に挙げた餌断ちする理由より論理的な説得力は劣りますが、
「ついついあげたくなってしまう」という気持ちは誰にでもあるのではないでしょうか。
それでも、ここまでご説明してきた通り、冬場の餌やりにはデメリットの方が多いのです。
一年を通じて餌やりしたい、
食べている姿を見たいという方は一部の個体だけ屋内飼育するのもよいかもしれません。
屋内なら無加温でも給餌は可能です。
ただし、どうしても春~秋より消化能力は落ちますので、
できるだけ餌の量を絞るようにしてください。
ダルマメダカに代表されるショートボディの品種は、
体質的に弱い部分があるため、そもそも屋外での越冬に適しません。
屋内でヒーター加温による飼育をおすすめします。
それでも冬の絶食が心配なアナタへ
ナマズなど夜行性の種を除き、
多くの魚は暗い場所にいると自然と眠っているように代謝を下げる性質を持っています。
メダカも同じ。
活性の下がる冬場は、暗い環境に置くことでより代謝を下げ、
限りなく冬眠に近い状態に置いてやるとエネルギー消費を抑えることができます。
水槽全体をシートで覆ってやると、遮光だけでなく防寒にも役立ちます。
冬でも飼育水は少しずつ蒸発していきますので、時折様子を見て足し水してやりましょう。
水槽内には隠れ場所を置いてやるとメダカが落ち着きます。
冬越し用の専用アクセサリーも販売されていますし、落ち葉を入れておくだけでもかまいません。
ちなみに水中で腐りにくい柿の葉が最もよいとされています。
氷点下を下回る地域では、底まで凍結してしまわないよう、できるだけ深めの容器を用意します。
水面から数cmほど凍りついていても、メダカは氷の下で意外と元気に過ごしているものです。
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