体色が鮮やかで鑑賞性が高いため世界各国で人気となっている熱帯魚が「ベタ」です。ベタはいかにも「これぞ熱帯魚!」という感じで、部屋で飼育すると非常におしゃれな感じに見えるでしょう。ただし、ただおしゃれだからといって手を出さず、当然きちんと飼育する必要があります。
では、通常、熱帯魚を購入して水槽に入れるときは、「水合わせ」という行為をする必要があります。ベタの水合わせはどのようにして行うのでしょうか。
アクアリウムで人気を博すベタ
ベタはタイのメコン川が原産の淡水魚です。気性が荒く、「闘魚」という呼び名があるほどです。しかし、この性格から交配が続けられ、これが結果的にベタの体色を鮮やかにしていったということがあるんですね。
ベタの飼育のしやすさは、比較的低いとされています。その理由としては、水質にそれほどうるさくないという点があります。また、熱帯魚では水面に出てきて口をパクパクするような酸欠をする種類がありますが、ベタは「ラビリンス器官」という器官をもっていて空気呼吸ができるので、酸欠にも強いのです。
水合わせは大きく分けて2種類
熱帯魚を購入して、あらかじめ用意した水槽に入れるときには、まず「水合わせ」という行為をする必要があります。これは、熱帯魚ショップで飼育されたいたときの水質と自分の水槽の水質を合わせることで、こうすることで水質の変化に敏感な熱帯魚のストレスを減らすことができるからです。
では、あまり水質にうるさくないベタの水合わせはどのように行うのでしょうか。基本的にベタは水質にうるさくないので、カルキを抜けば水道水でも飼育することができます。しかし、ベタが強いというのは水槽の環境に慣れたときの話で、最初の水合わせをするまでは繊細なところがあるので、やはり水合わせをしたほうがよいでしょう。
購入したベタを袋のまま、30分から1時間ほど、カルキ抜きした水が入った水槽に入れます。こうすることで、温度の水合わせができます。水温合わせをしたら、水質を合わせましょう。水質合わせは、ざっくりとした方法では、5分の1くらいの水を入れ替えていく方法、きちんとしたものでは「点滴法」という、手間がかかりますがより確実な方法があります。
簡単な方法は、まず、ベタが入っている袋の水を、一度に5分の1くらいずつ捨てていきます。5分の1の水を捨てたら、同じ量の水槽の水を袋に入れ、10分ほど待ちます。水槽の水を入れるときは、ゆっくりと優しく注ぎましょう。
これを繰り返して、完全に袋の水を水槽の水に入れ替えれば終了です。点滴法は、エアチューブとコックに、プラケースを用意します。また、エアレーションの器具とスポイト、キスゴムなどもあるとよいでしょう。
まず、プラケースにベタを袋ごと移し、中の水を出します。プラケースは水槽よりも低い位置に設置します。プラケースと水槽共に固定するため、両端にキスゴムをつけます。エアチューブを水槽からプラケースに配置。
プラケースにコックをとりつけ、その先にエアチューブつけて、その口にスポイトを突っ込み、スポイトを吸って離すと、サイフォンの原理で水が流れます。そして、コックの口をちょっとしめると、点滴のように水槽の水がプラケースに移っていきます。
これを放置して、水槽の水になじませるという方法です。だいたい、元の水が水槽の水で2倍から5倍に薄まるくらい行うのが普通とされています。水替えについてですが、基本的に、ベタを飼育するときは、すごく汚れていない場合を除き、週に1回くらい容器の半分くらいの水を替えます。しかし、汚れがひどく目立つときや、夏場で水質の悪化が早いときは、2〜3日に1度、3分の1から半分くらいの水を入れ替るとよいでしょう。
点滴法にも慣れていこう
ベタと水合わせについてでした。水質にはわりと強いというベタですが、水合わせの段階では別とされています。きちんと水合わせをして、ベタを大事に育てましょう。点滴法は初心者には難しいかもしれませんが、何でも最初は難しいものです。文字で書くとわかりにくいかもしれませんが、ネットの動画なんかを見るとわかりやすいかもしれません。