(熱帯魚)レインボースネークヘッド(1匹) 北海道航空便要保温
怪魚マニアのみならず、多くのアクアリストに衝撃を与えたスネークヘッド
インドの北東部、アッサム州を流れるブラフマプトマ川周辺に生息するスネークヘッドの仲間です。
本種は学名でもわかるように、ドイツの著名な熱帯魚探検家Heiko Bleher氏が発見し、
一躍有名になりました。
この記事の目次
レインボースネークヘッドが日本に輸入されるまで
(熱帯魚)レインボースネークヘッド(1匹) 北海道航空便要保温
新種記載が1991年で、その頃の熱帯魚雑誌の「フィッシュマガジン」に生きた姿が国内初発表され、
日本中のアクアリストに衝撃を与えました。
スネークヘッドの仲間はアジアとアフリカに広く分布しており、
日本国内にもカムルチーC.argusやタイワンドジョウC.maculata、
コウタイC.asiaticaなどが生息しています(3種とも国外からの移入)。
スネークヘッドと言えば、今でこそ元アンフィベウスのC.barcaや
バイオレットスネークヘッドC.aurantimaculataなどの美麗種が目白押しで熱帯魚の一ジャンルを築くまでになっていますが、
当時はあまり情報がなく、未輸入の種が多く、入荷するスネークヘッド類は地味な種ばかりでした。
どちらかと言えばスネークヘッドに注目するのは怪魚マニア、大型魚マニアが多かったように思います。
そのころに本種は輸入されたわけで、
その美しさとその意外な小ささに魅了されたのは怪魚マニアのみにとどまりませんでした。
低価格化により多くのアクアリストにも浸透
当時も今も貧乏アクアリストである私にとって、
「どうせ価格も高いし、夢の魚の一つに終わるのかな」と思っていたのですが、
輸入後あっという間に価格も下がり、今では初夏前後に輸入され、価格も2000円前後と安定し、
ひどい場合はパッキングされたままで売られている大衆魚(?)の一つになりました。
本種はいくつかの地域変異あるいは別種、別亜種と思われるニューレインボー、ファイヤーレインボー、
チョコレートレインボーなどが知られており、それらはそれなりに希少で価格もやや高めに設定されていますが、
それでも今のところ1万円はかからないという魚です。
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レインボースネークヘッドの飼い方
本種は多くのスネークヘッド同様に非常に飼いやすい魚で、
しかも同種同士の混泳ができることもさらに飼育を楽にしています。
一般的にスネークヘッド類は気が荒く、同種他種問わず攻撃し、
ひどい場合は相手を死に至らせる種、個体も少なくなりません。
そんな中で、本種は導入当初若干の小競り合いをしますが、
それほど流木などの隠れ家を設けなくても複数飼育が可能です。
レインボースネークヘッドの水槽
現在,私は45㎝水槽で小さな流木をいれ、ミクロソリウム数本を浮遊させた状態3個体を飼育しています。
大きさは雑誌などで20㎝と紹介されることが多いのですが、15㎝位だと思います。
そのような意味でも小型水槽で終生飼育でき、1個体であれば30㎝水槽でも十分でしょう。
レインボースネークヘッドの餌
餌は冷凍赤虫、乾燥エビ、肉食魚用の配合飼料などを食べますが、
個体により、配合に餌付きにくいものもいるかもしれません。
それほど餌付で苦労するということはないでしょう。
食べられる大きさの小さい魚との混泳は不可です。
低水温でも平気、でも高水温にはやや弱い面も
水温はインドに生息している関係から一般的な熱帯魚と同様にしたほうがと思えば、さにあらず。
結構、低水温でも飼育可能で15℃くらいなら問題なくエサを食べます(活性は落ちるのであまり食べませんが)。
つまり、最近の断熱性の高い家屋なら冬季も無加温で飼育可能です。
もちろん冬に熱帯魚屋さんで買ってきた個体をいきなり15℃の水温にしてはいけませんよ。
夏や初秋から飼育して徐々に水温を下げていくなら、という条件付きです。
逆に高水温だと、調子が悪くなることが多いようで、ネットなどで検索すると拒食するとあり、
私のところも同じような事態になっています。
夜間でも30℃以上が続くとちょっとつらいのだと思います。
うちのは昨夏に拒食をし、痩せてヘロヘロとなりましたが、秋から餌を食い始めまた太りはじめました。
夏を乗り切るには水槽用の冷却ファンで冷やすことも手ですが、彼らは飛び出しの名手でもあります。
ファンを使うなら,ふたを網ブタにかえたり、それなりの容量がある。
たとえば60㎝以上の水槽なら水量を減らして水位をかなり減らす方法も取ってみてもよいのではないでしょうか。
レインボースネークヘッドの繁殖要因
最後に繁殖ですが、複数飼育や低水温でも大丈夫だから簡単かなと思っていましたが、
私のところでは雌雄がそろっていると思われるのに行動や体色なども変化せず、なかなかうまくいきません。
成功例の一つは180㎝の大型水槽、繁茂したマツモ、冬季に16℃以下を経験させています。
これらのうち低温の経験(いわゆるクーリング)が必須な要素でしょう。
(写真引用元:楽天charm)