熱帯魚が底石上や水面付近でじっと動かないで静かにしているのをよく見かけますね。
実は寝ている?のです。
一定の時間毎に、必ず活動を停止するのは魚など変温動物が取る行動パターンのようです。
この行動を原始睡眠と呼ぶようです。
原始睡眠について、詳しく調べましたのでご報告いたします。
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原始睡眠とは何?
生物は、24時間サイクルの概日(がいにち)リズム周期で繰り返される体内時計があり、
一定の時間に自然に眠くなり、必要時間眠ると目が覚めます。
変温動物の魚の場合、一定の時間で身体を麻痺状態に置き、体を休めます。
完全に意識を失うわけではなく、いざとなれば直ぐに目覚め行動できます。
このような変温動物の体を休めるだけの睡眠を原始睡眠と呼びます。
人間の眠りが浅いレム睡眠だそうです。
脳が小さい魚類などは、体が休まれば十分で、脳を休めるノンレム睡眠は必要がないようです。
変温動物の魚は水温が低下すると体温が自然に下がるため、
活動が低下しエネルギー消費が抑えられます。
睡眠時間は金魚等では15時間ほどです。
メダカのような小型魚類では睡眠時間は2~3Hのようです。
睡眠の一区切りはヒトのように1.5時間程ではなく,15~20分ほどの短いものです。
他の魚に影響され、すぐに目が覚め泳ぎだし、しばらくするとまた休むようです?
睡眠時間が少ないため昼間から寝ていることもあります。
多くの魚は、原始睡眠中じっとしています。
グッピー、プラティ―は水の底石の上、
流木の中などの流れのない水温が低いところにたいていは休みます。
ある時は水面を漂います。
飼育水の設定温度にも関係します。
スマトラは睡眠覚醒の区別がつきにくいです。
夜はなるべく流れの緩やかな底石の上や中間地点を単独でゆっくりと浮遊しています。
寝ている間は体表が薄くなる
魚は瞼がないから寝ているかどうかわかりませんが、
色は確かに薄くなっているようです。
マグロは、常に泳ぎ続けることで、鰓に水を流し酸素をとっています。
でも原始睡眠中は泳ぐスピードは通常より遅く、エネルギー消費を抑えています。
話が少しそれますが海洋動物の、ラッコは眠る時、
海流に流されないよう海藻を体に巻きつけたり、二頭で手を繋いで眠るそうですよ。
以前スマトラ集団は、勢力争いが日替わりだと書きましたが、
これは昨日強かったのが今日はたまたま昼間から原始催眠中で、うとうと状態にあり、
逆に弱かった魚が今日は強いのは、原始催眠から覚醒していて、
通常の泳ぎができるからかもしれませんね?
照明の点灯時間
魚は慣れれば明るくても原始睡眠ができるようです。
明るくても寝ることができる原始睡眠なので照明は24時間中点灯のままでよいように思いますが、
自然界のように朝、昼、夜と生活のリズムがあると考え、夜は照明を消した方がよさそうですね!
水温の設定
変温動物は、太陽が上り、
気温が上昇する昼間のみに行動が可能な制約(概日リズムの拘束)があります。
サーモスタットで温度調整する場合、太陽が上がったら数度水温が高くなり、
夜間は数度水温が低くなる設定が必要です。
設定が高すぎると、魚の体温が下がらないので原始睡眠が十分機能しないように思えます。
設定は26℃~27℃が良いでしょう。
原始睡眠のまとめ
いかがでしたか。
魚の睡眠、原始睡眠はなんと体を休める休憩だったのですね。
原始睡眠中も脳は活性していて、体を休ませるためボーッとしていただけなのですね。
脳は休まなくても良いのですね。驚きです!
小形魚類は、いつでも勝手な時間に睡眠に入るようです。
小形魚類の睡眠時間は、一日あたり合計で2~3時間のようです。
一日に数十分程度の睡眠を、昼夜関係なく数回繰り返すようです。
混泳できる魚は、このサイクルが似ているのかもしれませんね。
体を休めているのにつつかれてはたまらないですからね!
元気がないので病気かなと思ったら、急に動き出すことがあります!
あれは原始睡眠中だったのですね!
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