カラシン

プラチナがつくとレア度アップ?ネオンテトラだけじゃないカラシンの深すぎる世界

2016年10月10日

熱帯魚の王様 ネオンテトラ

 

ネオンテトラやカーディナルテトラからアクアリウムを始めた人は、

やがて様々な魚種に触れながら、

再びネオンテトラに戻ってくることが少なくないようです。

一方、ネオンテトラをはじめとするカラシン類の魅力にどっぷりとはまりこみ、

珍しいカラシン、略して「珍カラ」収集の道をひた走るアクアリストも。

後戻りできないかもしれない魅力に満ちた、珍カラの世界をちょっとのぞいてみませんか?

 

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珍カラの主な種類

 

 

「珍カラ」とざっくりまとめてしまいましたが、

「ナノストムス・エスペイ」のように比較的ポピュラーなものから、

はっきり分類できないものまで種類はさまざまです。

 

ナノストムス・エスペイはかつて、

4年に一度しか入荷がなかったことからオリンピック・フィッシュとも呼ばれていました。

「プラチナカーディナルテトラ」は通常のカーディナルテトラより金属光沢が強いことが特長。

変種ではなく、体表に付いた無害な寄生虫の働きによって輝いて見えるのです。

普通のものより流通量が少なく高額ですが、

飼育環境によっては寄生虫が死滅してしまい、

ただのカーディナルテトラに戻ってしまうことも…。

 

「赤目金線」はハイフェソブリコンsp.など何種かのカラシンに共通する特徴をまとめたもの。

眼の上辺が赤味を帯び、体の中央に金色のラインが走ります。

ラインの上下は光線によってブルーやシルバーなど微妙な色合いに変化します。

 

 

「混じり抜き」から、「混じり抜きパック」の時代へ

 

珍カラは業者やショップでも区別が難しく、販売されている時はまだ幼なかったり、

輸送のストレスで色が落ちていて本来の体色が出ておらず、

家で飼育してみて初めて正体が分かるものもいます。

そこで「ペルー産ミックス」などと産地名だけを記して、

まとめて販売されていることが多いのです。

 

さらにレアなものになると、

大量に入荷される他種カラシンの中に一匹だけ混じっていることも。

ショップの水槽とにらめっこして毛色の違う個体を見つけ、

店員に頼んで抜き出してもらいます(顔なじみになると自分で網を持たせてもらえることも)。

こうして珍カラを手に入れることを「混じり抜き」と呼びます。

 

ネット販売が発達した現在は、ショップ側で珍しそうなカラシンをピックアップ。

「混じり抜きパック」といった名称で販売しています。

この時点では分類できないので育ててみなくては分かりません

(育っても断定できないことも)。移送中に落ちる個体が多いので値段設定も高めです。

それでも珍カラには、まだ見ぬ新種へのロマンと、オンリーワンの喜びがつまっているのです。

 

 

珍カラの飼育方法

ネオンテトラ 大群 群れ

 

珍カラの多くは採集されたワイルド個体なので、

養殖されているネオンテトラより飼育難度はアップします。

飼育のポイントをピックアップしてみましょう。

 

○弱酸性のろ過が効いた飼育水

流木やピートモスなどを使い、PH6.5前後の弱酸性でろ過のよく効いた飼育水を用意します。

弱酸性の軟水に傾けるろ過材も販売されています。

ピートモスをろ過材に使う場合は1ヵ月に一度をめどに交換しましょう。

「ろ過のよく効いた」状態とは、水草がよく成長し、

パイロットフィッシュの調子もよいことを指します。

珍カラの微妙な体色は水草があってこそ映えますので、

ぜひ緑を茂らせておきましょう。

植物質を好む魚が多いので餌にもなります。

 

○導入には表皮保護剤を使う

小型カラシンの仲間は表皮が弱く、

ちょっとのスレが原因で調子を落としてしまいます。

導入する際には市販の表皮(粘膜)保護剤を使いましょう。

カルキ抜きやろ過バクテリア育成の効果もあるので便利です。

水槽に移す際には網ですくわず、プラケースを用います。

 

 

○餌やりはまんべんなく

幼魚、若魚の状態で入荷されることが多いので体長も小さく、

餌が口に入らないこともあります。

冷凍アカムシなど一般的な餌でかまいませんが、

成長するまで小さく刻んで与えるとよいでしょう。

同じ小型カラシンですが、魚種によって泳ぎ方のクセやスピードの違いがあります。

餌をとりそこねている魚がいないかどうかチェックしておきましょう。

 

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