水槽の置いてある部屋は独特のにおいがしますよね。
アクアリストによっては心地よいものですが、
家族にとっては気になったり、水槽内トラブルのサインだったりすることも。
アクアリウムの臭い対策をまとめてみました。
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アクアリウムにとって危険な臭い
魚やエビ、水草といった生体、壁面についた藻や苔、
ろ過バクテリアや残餌…水槽は有機物の集合体なので多かれ少なかれにおいが発生します。
無機物であり本来は無味無臭であるはずの水道水でさえ、
塩素臭以外にも季節によってはほのかに藻類や生臭いにおいを漂わせることがあります。
アクアリムとにおいは切っても切り離せない関係と言えるのです。
そのため、水槽から何かしらのにおいがするのは当たり前のこと。
問題は実害のないにおいと、
水槽内のトラブルを示唆するにおい(この場合は「臭い」と表記するべきでしょう)
の二種類があることです。
まず、問題のないにおい。
例えばアクアリウムショップへ入店した時に感じる、湿った藁や腐葉土のにおいが典型です。
これはろ過バクテリアをふんだんに含んだ水と、生体のにおいが入り混じったもの。
水槽のろ過が安定しているサインなので安心してください。
しかし、次のような臭いには注意しましょう。
生臭い臭気
水質が悪化していたり、水槽の大敵である藍藻(らんそう)が発生している兆候です。
引数の多い過密水槽からも生臭さが漂います。
腐敗臭
極端に水質の悪化している状態では、ツンとした腐敗臭がします。
見えないところで死骸が腐っている可能性もあります。
すぐにケアしてあげましょう。
青臭さ
苔や藻類が大量発生している水槽で典型的な臭いです。
苔が大量繁殖しても即、魚体の危機につながることはありませんが、
著しく美観を損ねますし、水草の表面にも発生している場合は光合成をさまたげてしまいます。
水槽の臭い対策
○生臭さを消すには
まず換水で水質改善をはかります。
底砂に皮膜のような藍藻が発生している場合は、プロホースで吸い出します。
壁面に発生しているものはアクアリウム専用の苔取り器具や定規でこそげ落としましょう。
ヤマトヌマエビやオトシンクルスのような苔取りが得意な生き物も、
藍藻だけは食べてくれないので自力で駆除するしかありません。
はがれた藍藻が水と混じることでさらに臭いが強まりますが、
除去するまでの一時的なものです。
広範囲に藍藻がはびこっている場合は、
一度生体を取り出して水槽を丸洗いするリセットの方が効率的です。
腐敗臭を消すには
第一に換水ですが、極度に汚れた飼育水は酸性に大きく傾いています。
急に大量換水するとPHが急変するため、魚がショックを起こしてしまう可能性があります。
生体の様子をチェックしながら毎日やや多めに水替えして改善していきます。
いきなり換水とフィルター掃除を同時に行わないようにしましょう。
ギリギリの状態で保たれていた水槽内のバランスが一気に崩れてしまいます。
まず数日間の換水を行ってから、フィルターの掃除に移行します。
汚れきったろ材は、一時的に活性炭に置き換えてもよいでしょう。
活性炭には吸着の限界があるので、臭いの落ち着いたところで新たなろ材に交換します。
青臭さを消すには
換水、苔取りと並行して、苔の原因を排除していきます。
照明の点灯時間を減らす、肥料の添加を止める、フィルター掃除といった対策が必要です。
黒いヒゲ状の苔には木酢液が効果的です。
木酢液はアクアリウム用品の通販で手に入れることができます。
植物性プランクトンによって水が緑色に染まってしまい、臭いも併発している場合は殺菌灯が有効です。
海水魚用のアイテムとして知られている殺菌灯ですが、
実は淡水用の水質浄化にも大いに役立ってくれるのです。
熱帯魚のいる部屋特有の臭いを消す
上記のような対策を施した後でも、水槽特有のにおいはやはり残ってしまいます。
飼育者は慣れてしまっているので気になりませんが、家族や来客にとっては意外と気になるもの。
そんな時に役立つのが水槽用の消臭ミストです。
アクアリウム向けに作られた製品なので、水面に噴霧しても生体に害はありません。
薬剤に敏感なエビ類にも使えるのがうれしいところ。
ぜひ常備しておきたいアイテムです。
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