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【残留農薬の傾向と対策】残留農薬でエビが瀕死になる危険性

この記事の所要時間: 247

レッドファイアーシュリンプ-1 (エビ)レッドファイアーシュリンプ(10匹) 北海道航空便要保温

 

健康だったエビたちが突然、逆さまになったり、狂ったように泳ぎはじめたり…。

異変の原因は、買ってきたばかりの水草にありました。

水草に残っていた農薬でどんな問題が起こるのか、

原因は何か、どんな対策をすべきなのかをまとめてみました。

 

はじめてのアクアリウム:全記事一覧はこちら

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水草を入れるとエビが瀕死になる謎

レッドファイアーシュリンプ-3

(エビ)レッドファイアーシュリンプ(10匹) 北海道航空便要保温

 

ビーシュリンプやヤマトヌマエビといった甲殻類の仲間たちは、

愛好家が多い一方、デリケートな生き物として知られています。

夏場の高水温は最も危険な存在。

水換えも慎重に行わないと、水質変化に適応できず、命を落としてしまいます。

もうひとつ多いのが水草の残留農薬による被害です。

ショップから購入した水草をよく水洗いして投入した直後、

エビたちが狂ったように泳ぎ回り、そのほとんどが☆になってしまいます。

同居している魚にはまったく変化が見られません。

そのため、まさか水草に残っていた農薬のせいだとは気づかないのです。

これが残留農薬の恐ろしさです。

甲殻類は魚類よりもはるかに薬品への耐性が弱く、

ごくごくわずかな量でもショックを起こしてしまうのです。

水草についている農薬は頑固で、水ですすいだくらいでは落ちてくれません。

いったいなぜ、こんな危ない水草が流通しているのでしょうか?

 

儲けに走った水草ファームの実態

お金 f

 

植物全般に言えることですが、水草を大量に栽培し、

市場に流通させるためには多くの時間とコストが必要になってきます。

水草は、本来植物の住めない水中という環境にあえて侵入することで生息圏を確保できたグループです。

そのため十分な日光と栄養があっても、地上の植物より生育スピードが遅い傾向にあります。

そこで、コスト削減を優先する栽培業者(ファーム)は、水草を水上で育てるのです。

これなら成長はぐんと速くなります。

害虫や苔がつくと商品価値が下がってしまいますから、大量の農薬を使って育てます。

水草に残った農薬は丁寧に時間をかけて真水にさらせば除去できますが、

もうけ優先の悪質な一部のファームは、その工程をはぶいて出荷してしまうのです。

悪質ファームにとっては、アクアリストたちが残留農薬の被害にあってもおかまいなしなのです。

ショップの意識改革が進んだことで、残留農薬による被害はずいぶん減ってきました。

しかし、いまだ不幸なトラブルはなくなっていません。

農薬からエビたちを守るために、私たちにはどんなことができるのでしょうか?

 

残留農薬のついた水草を見分けるには?

はてな f

 

1.パック入りの安価なものは避ける

 

ズバリ、極端に安価な水草は要注意です。

悪質なファームは、水上栽培で農薬を大量使用した水草を他所よりはるかに安く出荷します。

安全意識の低いショップは、入荷後の水草をよく洗わず、パック売りで店頭に出します。

水槽に入れずパックで扱うのは理由があります。

水上栽培された、つまり水上葉しかついていない水草を水槽に入れると、

順化のため一時的に葉を溶かしてしまうのです。

これでは売り物になりません。

時間をかければ水中葉を出しますが、

コスト削減しか考えていないショップはその手間を惜しんでパック売りにしてしまうのです。

もちろん、アクアリストは水草水槽用に購入するわけですから、

水中生活に馴染み水中葉を出すようになった株の方が望ましいのは言うまでもありません。

極端に安く、パック売りしている水草が要注意なのは、こうした理由からです。

低価格は本来、営業努力として生まれるものですが、

この場合はファームとショップの問題意識の低さからできあがったものなのです。

顧客意識の高い日本のショップは、そもそもこうした悪質なファームから仕入れを行いません。

また入荷後は、水草をたっぷり水にさらして農薬を除去し、安全な状態にして販売しています。

 

2.葉の色

 

農薬を大量使用しているファームの水草には、見た目で判断できる特徴があるといわれています。

ポイントは葉の色。

普通の水草なら、若葉は若々しいライトグリーンをしており、

成熟した葉や古い葉は濃い緑色をしています。

しかし、促成栽培で出荷するファームの水草はすべてが明るいグリーンの若葉で、

濃い色の古い葉が見当たりません。

明るい葉色が特徴の品種もあるのですべての水草にあてはめることはできませんが、

若葉のみの株には注意が必要です。

 

3.エビの泳いでいる水槽から選ぶ

 

パック売りは避け、水槽から、それもエビが泳いでいる水槽の水草を選ぶのが最も安心できる方法です。

もし残留農薬があれば、その水槽でエビは生きられないからです。

良心的なショップでは安全性をアピールするため、

エビの入った水槽に大半の水草を陳列するようにしています。

 

4.不純物除去剤を使う

 

残念ながら不安のある水草を購入してしまった場合、

自宅で残留農薬を除去してから水槽に導入することになります。

組織の奥に食い込んだ農薬の成分はやっかいで、数日水に漬けたくらいでは落ちてくれません。

そんな時に役立つのが不純物除去剤。

短期間で農薬除去が可能になります。

「水草その前に…」といった商品名で販売されており、

農薬だけでなく貝の卵、雑菌も除去してくれます。

一部の水草に用いると葉が溶けてしまう現象が見られるので、様子を見ながら使用してください。

 

 

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ひよこ亭

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熱帯魚歴20年。最近は日淡やらんちゅうにも凝り始めました。
プレコ、サカサナマズなどを中心に飼育しています。

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