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メダカとミナミヌマエビは混泳させない方が良い?混泳の相性について

2017年4月5日

(めだか)楊貴妃メダカ/楊貴妃めだか(6匹)

 

小型混泳水槽で人気のメダカとミナミヌマエビ。

一見、相性抜群の組み合わせにも思えますが、実は混泳によるトラブルも報告されています。

混泳にはどんな危険性が潜んでいるのか、チェックしてみましょう。

 

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混泳の三原則

 

 

魚同士やエビ同士、あるいは魚とエビを混泳させる際には3つの原則があります。

まず、肉食魚とは混泳させないこと。

アロワナやオスカー、レッドテールキャット、

スネークヘッドといった肉食魚(フィッシュイーター)と呼ばれる種は魚の中でもとりわけどん欲。

自分と同じくらいのサイズでも平気で食いついてきます。

体格差があっても、混泳を続けているうちに成長速度に差がつき、

いつのまにか食べられていたということも。

知識のない店員さんが安易におすすめしてくることもあるので、

自分の飼いたい魚がどんな食性なのかをよく調べておきましょう。

次にサイズ差をつけないこと。

極論ですが1mの魚と3cmの魚を混泳させても上手くいかないですよね。

それぞれの魚が最大何cmまで成長するか、事前にチェックが必要です。

最後は意外とないがしろにされがちですが、テリトリーが重ならないこと。

水面付近をテリトリーとする魚、底層を泳ぐ魚、

物陰を好む魚、水槽のあちこちを活発に泳ぎ回る魚…

魚たちには生態に合わせたそれぞれのテリトリーがあります。

物陰を好む魚ばかりを集めると、限られた数のシェルターの奪い合いになります。

また、こうした魚と活発な魚を混泳させると、怖がってますます姿を見せなくなってしまうのです。

3つの原則を守っていても、思わぬアクシデントが起こることも。

逆に本やサイトで絶対NGと書かれている組み合わせの混泳が、

意外と上手くいくこともあります。

混泳に「絶対」はありませんし、

どんな結果になっても一緒の水槽に入れた時点で責任は飼い主が引き受けなければなりません。

 

 

メダカとミナミヌマエビの相性は?

(エビ・貝)ミナミヌマエビ(20匹)

 

メダカとミナミヌマエビは、これまで「混泳OK」とされてきた組み合わせです。

メダカは体長約4cm、ミナミヌマエビは約3cmとサイズ的にほとんど差がありません。

どちらも比較的温和な性格で、

同居している生体にちょっかいをかけてくることはまずありません。

上層~中層を主なテリトリーとするメダカに対し、

ミナミヌマエビは底面や水草の上を動き回ることが多いので生活圏も重なりません。

例外として、メダカが稚エビを食べてしまうことはありますが、

少なくとも成体同士の混泳で問題が生じるとは考えられていなかったのです。

ところが、ネットの発達で一般アクアリストの声が広く世の中に拡散されるようになり、

メダカとミナミヌマエビの意外なトラブルが明らかとなってきました。

 

 

メダカとミナミヌマエビの混泳で起きたトラブル

(めだか)楊貴妃メダカ/楊貴妃めだか(6匹)

 

「メダカとミナミヌマエビを混泳させていたら、

どちらもまったく繁殖しなくなった」という声を聞きます。

上にも書いた通り、メダカは稚エビを捕食してしまいます。

しかし、水草をたくさん茂らせ、流木などを入れて稚魚、

稚エビの隠れ家を豊富に作っておけば、数は少なくても繁殖するというのがこれまでの考え方でした。

しかし、両者を混泳させてからピタリと繁殖が止まってしまうケースもあるのです。

繁殖を考えるならばメダカ、ミナミヌマエビとも抱卵個体を隔離するのが確実でしょう。

また、ミナミヌマエビがメダカを食べてしまうという話も報告されています。

本来、ミナミヌマエビは草食質を中心とした雑食ですが、

弱った魚には集団で群がって食べてしまうことがあります。

ところが健康なメダカであっても水草が密集している場所で

動きがとれないでいるとミナミの餌食になってしまうそう。

レアケースだとは思いますが注意したいところです。

 

 

メダカ同士、ミナミ同士の混泳トラブル

(めだか)楊貴妃メダカ/楊貴妃めだか(6匹)

 

では、メダカだけ、ミナミヌマエビだけで飼育すればトラブルは起こらないのでしょうか?

実はここにも罠(?)があります。

ヒメダカ、白メダカ、青メダカ、黒メダカ、

幹之メダカ、楊貴妃メダカ…メダカといっても種類はさまざま。

レッドチェリー、イエローチェリー、オレンジチェリー、チョコレート、

スノーホワイト、レッドファイヤーシュリンプ…ミナミヌマエビにも様々な改良品種が存在します。

これらを一緒にして飼育すると、別種の雌雄から繁殖してしまう「交雑」のリスクが生じます。

交雑すると親より冴えない色味になってしまうことがほとんど。

決して「新品種、誕生!」というロマンにはつながりません。

たとえば、ミナミヌマエビとレッドチェリーシュリンプが交雑すると、

見た目はミナミで、レッドチェリーらしい赤い班がぽつぽつ入る、比較的地味な子エビが生まれます。

しかし、この冴えない子エビ同士で繁殖させると、

またレッドチェリーらしい赤味を備えた第二世代が生まれてくるのです。

また、近親交配による奇形の多発を避けるために、

あえて改良種とミナミを交雑させることもあります。

エビたちは世代交代が早いので、単なる混泳ではなく、

交配の研究をするつもりで繁殖させるのも面白いですね。

 

 

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