コートの手放せない季節となり、メダカがめっきり水面近くに上がってこなくなってから、
あわてて冬越し対策に追われることのないよう、
事前にしっかり準備しておきましょう。
ここではヒーターを入れない屋外飼育を前提に、
冬越しのポイントをご紹介していきます。
ダルマメダカなど温度変化にうるさい品種をのぞけば、
メダカの越冬は決して難しくありませんよ。
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水槽選びの時からメダカの越冬対策は決まっている!
メダカを飼う愉しみは、生体そのものはもちろん、どんな水槽(飼育容器)で飼うかにもあります。
風情あふれる睡蓮鉢、繊細な美しさのガラス鉢。
本格的な繁殖や血統維持に愉しみの重点を置くなら、
プラケースやペットボトルといった選択肢も無論アリでしょう。
ただし、水槽選びの段階で冬越し対策は既に始まっていると覚えておいてください。
ガラスやプラスティック容器より陶器、
陶器より発泡スチロールの方がより断熱性に優れており、メダカの越冬は容易になります。
メダカに上手く春を迎えさせてやる愉しみ‐。
それもまた、ひとつのありかたなのです。
見映えという点ではもうひとつな印象の発泡スチロール容器ですが、
こと外気の影響を受けにくい点はピカイチ。
魚屋さんが発泡スチロールを使っているのには理由があるのです。
水量が多ければ多いほど温度変化はゆるやかになるので、
冬越しに不安を抱えているなら、できるだけ大きな発泡スチロール容器を用意しましょう。
メダカ用に内部を小さく仕切った専用の発泡スチロール容器が便利です。
水槽の置き場所もポイント。
直射日光の長時間あたる場所は冬でも寒暖差が大きくなるので、メダカが体調を崩しやすくなります。
1日3~4時間も日が射せば十分なので、
後は配置を工夫するか、すだれなどの覆いをかけるようにします。
メダカの冬越し対策は秋からは水槽をいじらない
ホテイアオイが枯れ、コケもこげ茶色になった冬の水槽は殺風景で、
見ばえが悪く感じてしまうかもしれません。
しかし、水槽のコケ取りや丸洗いといった大きな作業は夏までに済ませておきましょう。
最低気温が15度を切る秋には、もう水槽をいじらないという心構えが必要です。
枯れ始めた水草も、水質悪化を引き起こすほど大量でない限り、いじらず残しておきます。
ベアタンクなら夏のうちに赤玉土を薄く敷いておくとよいでしょう。
枯れた水草や底床は断熱材の役割を果たし、秋冬の急激な温度変化を緩和してくれるのです。
冬の間、メダカは水底付近でほとんど動かずにいます。
この時、隠れ家となる場所があればなおよし。
パイプやアクセサリーを沈めておくのもよいですし、
小さな穴の開いた冬越し専用の容器も販売されています。
寒さがつのって動きが鈍くなった頃に、飼育容器を移動させたり、
水槽に大きく手を加えるとメダカたちにとって大きな負担となります。
特に初心者の方は冬越し対策が後手に回りがち。
まだ暑さの残るうちから意識するようにしてください。
メダカの冬越し対策:水槽は思い切って発泡スチロールで覆う
夏までに済ませておきたいのは、水槽内部のメンテナンス。
水槽の外側は冷え込みが本格化しはじめた頃に手をつけてもまだ大丈夫です。
特に寒冷地では水槽の外側を断熱材でいかに覆うかが大切になってくるのです。
最もポピュラーな断熱材は、水槽の項でもご説明した発泡スチロール。
これを水槽と地面の間に敷くだけでも大きく変わります。
鑑賞面では大きくダウンしてしまいますが、発泡スチロールで水槽の四方も囲ってしまいます。
さらに上にも蓋を。
料理の落し蓋のように、水面の8割程度を覆える程度の発泡スチロールを浮かべます。
ラップやビニールでも代用できますが、水面を隙間なく覆ってしまうと、
メダカが酸素を取り込めなくなってしまうので気をつけてください。
メダカの餌は冬を意識しないで!
冬になり日中でも気温が10度を切ると、変温動物であるメダカはほとんど餌を摂らなくなります。
水温5度以下になると、もうまったく食べません。
そのため餌やりも必要ありません(むしろ水質悪化の原因となってしまいます)。
飢え死にしてしまうのでは? と心配になってしまいますが、
極端に痩せていたり、調子を落としている個体でなければ、メダカはちゃんと冬を乗り切ってくれます。
冬越しに備えて特別に栄養価の高い餌を与える必要もありません。
活性が落ち始めた時期に、あまり脂肪分の多い餌を与えてしまうと、
むしろ転覆病などの原因となってしまいます。
あとは春になって、少しずつ活性が上がってくるのを気長に待ちましょう。
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