お祭りで見かけるとついやってしまう金魚すくい。
熱帯魚に比べて道具も少なく飼いやすいのではと思って、
飼い始める方も多いのではないでしょうか。
しかし、金魚は意外と気難しいもの。水換えも単純に水を入れ替えるだけでは、
かえって金魚を弱らせてしまうことになりかねません。
今回は上手な水換えの方法と、おさえておきたいポイントをご紹介します。
はじめてのアクアリウム:全記事一覧はこちら
関連記事:金魚と一緒に飼える生き物には何がいる?
この記事の目次
水換え用の水を準備し、カルキ抜きをする
1回の水換えに必要な水の量は、水槽の1/3~1/4程度。
入れ物はバケツなど、なんでも構いませんが、
大きさに余裕があるものを用意するといいでしょう。
ただし、水槽が大きい場合、水の量が多いと持ち運びが不便になってしまうので、
入れ物を2つに分けて運ぶと良いかもしれません。
水は水道水を用いるのが一般的ですが、
水道水には消毒用に塩素(カルキ)が含まれているため、それを取り除く必要があります。
カルキは金魚にとって有害なためです。
カルキ抜きには2つの方法があります。1つは汲み置きしておくこと。
晴れた日に6時間ほど日光の下に置いておくと抜けます。
化学薬品などを使いたくない場合に良いですが、時間がかかるのが難点です。
もうひとつは中和剤を使う方法です。
少量の中和剤を加えるだけで、飼育用の水が出来上がるためとても便利です。
どちらの方法でも飼育の上では問題がないので、好みの方法を選ぶといいでしょう。
水換え用の水の水温を合わせる
水槽の水の温度と、水換え用の水の温度を合わせる必要があります。
例えば、人間でも5度気温が変わると着る服が変わるように、
水の中にいる金魚にとっても、
突然水の温度が上がったり下がったりすると異変が起こる可能性があるからです。
水温の合わせ方はふた通りあります。
ひとつは、水槽の横に水換え用の水を置いておくこと。
半日ほど置くと温度が同じになります。
温度合わせを急ぐ場合はお湯や氷などを使う方法があります。
カルキ抜きした水にペットボトルやビニール袋に入れたお湯や氷水を入れて水温を調えます。
古い水を取り出すその前にすること
新しい水の準備をしたら、さっそく水を取り出して、と考えるかもしれませんが、
まずその前に水槽の掃除をしましょう。
水草やアクセサリーなどを取り出し、水草をトリミングしたり、汚れているものは洗います。
ガラス面についたコケの掃除もこのときにするといいでしょう。
古い水を取り出す方法
古い水は底砂利掃除用のホースを使用して取り出します。
意外と汚れているので丁寧に吸い出していきましょう。
あまり水換えの量が多いと、せっかく育った濾過バクテリアなども減って、
水質が変化してしまうので、金魚にとっても負担になります。
そのため水換えの水の量は1/3までにおさえます。
取り出した古い水はそのまま捨てず、濾過槽の掃除に使いましょう。
濾過槽は水道水で洗ってしまうとバクテリアが死んでしまうので水質の変化につながるためです。
濾過槽の掃除は翌日にするようにしましょう。
新しい水を入れる
古い水を抜いた水槽の底砂利をならしたら、静かに水を注ぎます。
水流で底砂利がまわないように気をつけます。
このとき一度にたくさんの水を入れると、水圧に変化が起こるため、
中にいる金魚の浮袋の調整機能に負担がかかってしまうので、少しずつ静かに注ぐのがコツです。
季節によって水換えの頻度は変わる
金魚は水温の高い夏は活動が活発で、その分食べる餌や糞尿の量も増えるため、
夏は頻繁に水換えをする必要がありますが、
冬は夏の半分くらいの頻度で水換えを行うといいでしょう。
水換え不要のシステム「ASP」を導入する
金魚にとって体の負担にもなることがわかる水換え。
完全に水換えをしなくていいということはないのですが、
水換えの頻度を減らすことができるシステムがあります。
ASPはAquarium Success Programの略で、
株式会社アクアシステムが打ち出している飼育方法。水換えはほとんど不要(半年~1年)、
立ち上げ後すぐに魚を飼う事ができる、というものです。
底面のフィルターを使用しているので見た目もスッキリしており、
蒸発した分だけ水を足せばいい仕組みになっています。
専用の低床、フィルター、バクテリア、カルキ抜きが必要で、
少し導入コストが高くなりますが、かわいい金魚の負担を考えると、
こうしたシステムを使用するのもありかもしれません。
金魚の水槽の水換えの仕方のまとめ
意外と気を使わないといけない水換えですが、そうして水槽をきれいにすることで、
さらに金魚への愛着も湧くというものです。
こまめな水換えで美しい水槽を保ちたいですね。
関連記事:金魚の白点病対策!こうして治りました