メダカの病気で代表的なものにポップアイというものがあります。ポップアイになってしまったメダカは目が大きくなり、終いには取れてしまうという非常に痛々しい病気です。メダカを飼育していると気を付けていてもポップアイになってしまう可能性があります。
正しい知識を身に付けて早期に対処すれば治療が可能な病気なので、メダカを観察して目が大きくなってきた様子が見受けられたら対処しましょう。今回はメダカの目が取れてしまう病気、ポップアイについて解説します。
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ポップアイとは?
ポップアイについては完全に解明されていませんが、エロモナス菌という細菌に感染して発症すると言われています。エロモナス菌は常在菌なので、常に水中に存在する菌です。ポップアイが発症する主な原因としては、メダカの抵抗力が弱り、常在しているエロモナス菌に抵抗力が負けて発症するといったものです。
危険な細菌が紛れ込んで感染したというよりも、メダカの抵抗力は落ちてしまったのが原因です。人間でも抵抗力が弱まった時に常在している菌に負けてしまって風邪をひいてしまうことがありますよね。似たような感覚と考えて良いです。
しかしメダカは体が小さいので、エロモナス菌に感染してしまうと重大な病気です。ポップアイはメダカの目が外に飛び出してくることから呼ばれています。病状は目の肥大や飛び出しが見られますが、病気は目だけでなく体内全体に及んでいます。
メダカの体力が低下し、耐圧バランスが崩れ一番圧力に弱い目が飛び出してきます。多くのポップアイは片目だけが飛び出してきます。
ポップアイの原因
ポップアイの主な原因は、水質の悪化や過密飼育などのストレスによる免疫力の低下です。頻繁にポップアイが発症してしまう水槽は、水質が悪化していることが考えられます。過密飼育を避けるか、フィルターの能力の向上を心がけて下さい。
抵抗力の低下によるエロモナス菌に感染以外にも、メダカ同士の小競り合いで体に傷がつき、そこから感染してしまうこともあるようです。しかし最適な水質を整えれば多発するような病気ではありません。
もし、ポップアイが発症する水槽なら環境の見直しをするべきです。
ポップアイになった場合の治療方法
ポップアイになってしまったメダカは自然に治癒することはありません。飛び出してしまった目は簡単に戻らないので、そのまま飼育を続けるしかありません。
目が少し飛び出してきた気がすると感じたら、すぐに隔離してメダカの抵抗力を高めるように塩浴や薬浴を行いましょう。ポップアイの早期発見なら完治も可能な病気ですので、早めの対処が肝心です。
ポップアイが発症したメダカの対処手順
1.メダカを隔離するプラケースを用意
2.プラケースに飼育水を入れ、水温を合わせる
3.飼育水の入ったプラケースにポップアイが発症したメダカを隔離する
4.隔離した所で、塩浴や薬浴を行う
ポップアイは発症してすぐに完治する病気ではありません。根気よく長い期間をかけて治してあげましょう。一匹のメダカがポップアイになったからといって、それが原因で感染を引き起こすことはありません。エロモナス菌は常在菌なので、既にメダカが保有している菌なのです。
複数のメダカがポップアイを発症した場合は、感染ではなくメダカの抵抗力の低下が原因です。ポップアイ治療の注意点が1つあります。病気を治すために水温を上げてメダカの代謝を促進させる方法がありますが、ポップアイを引き起こすエロモナス菌は25度以上で活性化するので、加温は厳禁です。隔離中はヒーターの温度をいつもより低い20度前後に設定しておくとよいでしょう。
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メダカのポップアイの原因と症状のまとめ
メダカのポップアイについてまとめました。ポップアイは水質の悪化や過密飼育のストレスによって発症する病気なので、最適な環境を作れば未然に防ぐことができます。もし、ポップアイが多発するようであれば劣悪な飼育環境なので、見直すようにしましょう。
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