メダカの屋外飼育で使われる睡蓮蜂。フィルターを使わずに、屋外で自然に近い形でメダカを育てるビオトープが人気です。睡蓮蜂を使ったビオトープではサイクルを作り上げた生体ろ過が基本ですが、やはり人が手を加えたほうが良い場面もありあます。
低床を奇麗に保ち、メダカの糞尿や餌の食べ残しを分解してくれる微生物が定着するまでは、人が定期的に低床を奇麗にしてあげましょう。今回は睡蓮鉢を使ったビオトープの低床の掃除方法、メンテナンスについて解説します。
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睡蓮鉢とは?
睡蓮鉢とは水生多年草の”スイレン”を育てるための鉢です。スイレンは水に浮かせて育てるのが特徴です。スイレンの飼育をしながらついでにメダカを育てたのが始まりですが、最近ではスイレンを育てずにメダカをメインにして睡蓮鉢で飼育している人も多くいます。特にメダカ愛好家の人は屋外で四季を感じながらメダカの飼育を楽しんでいます。
睡蓮鉢はメダカの為に作られたものではありませんが、景観の良さとメダカの飼育に適していることから使われています。睡蓮鉢は陶器、プラスチック、発砲スチロール、ガラスの4種類の材質で作られています。それぞれ特徴があり、メダカ愛好家たちは自分に適した材質の睡蓮鉢を選んでいます。
睡蓮鉢で使われる低床の種類
睡蓮鉢によるメダカの飼育では、水槽のようにフィルターを使いません。ビオトープと呼ばれる手法で飼育するのが一般的で、自然に発生する成体サイクルを利用してメダカを飼育します。生体サイクルとは、睡蓮鉢に沸いたボウフラや植物プランクトンをメダカが食べ、排出した糞尿を低床に定着した微生物が分解する。といった食物連鎖と浄化システムが一体化したものです。
水草を植えれば水中の養分と日光のおかげで成長します。このような自然の一部を切り取ったかのような飼育方法をビオトープと言います。フィルターを使わないので、水質を浄化してくれる微生物の役割は大切です。その微生物か定着する場所が低床として敷く砂利や土なのです。
睡蓮鉢で使用する低床の種類は以下4つです。
・赤玉土
赤玉土は園芸用として販売している土です。睡蓮鉢の低床として非常に使い勝手が良く、愛用者も多い低床です。園芸では土と混ぜて使用しますが、ビオトープでは赤玉土単体を低床として使います。安価で粒が荒く、掃除も簡単でバクテリアが住み着きやすいとビオトープに最適な低床です。
赤玉土は養分を含まないので、苔の発生も抑えられます。色合いも自然なので、メダカの鑑賞にも適しています。初心者や他にこだわりがない人は、赤玉土を使うとよいですね。
1つデメリットとして、水質を賛成に傾けるので、カキ等のアルカリ性に傾けるものを入れて中和するとよいでしょう。
・ソイル
ソイルは水草を育てるアクアリウムで一般的な低床です。睡蓮鉢で水草とメダカのレイアウトを作り上げる時に役立ちます。ソイルは栄養素を初めから含んでいるので、少し気を抜くと苔が大量発生する原因にもなりえます。ソイルの扱いに慣れている人や、日光の管理で苔を抑えることができる上級者向けです。
・大磯沙(大磯砂)
大磯沙は一番メジャーな砂利系の低床です。扱いが馴れている人も多いので、愛用する人も多いですね。特に癖が無く、経年劣化も無いので安定した低床です。掃除も非常にしやすいですね。
・田砂
田砂は砂浜にあるような非常に細かい砂です。淡い色なので、明るい低床を使いたいときに重宝します。砂利系なので経年劣化も無く、水草も問題なく成長します。黒い体色の黒メダカと合わせたレイアウトにするとメダカが映えますね。
・荒木田土(あらきだつち)
荒木田土は田んぼにあるような泥状の低床です。メダカは田んぼにも生息するので、低床として問題無く使えます。人の手を加えると泥が舞い上がり水が濁ってしまうのが難点ですが、時間をおけば落ち着きます。
睡蓮鉢の掃除方法
睡蓮鉢の掃除は週に1回くらい低床表面に溜まった汚れを取り除く程度で構いません。それも微生物が住み着いて生体サイクルが出来上がるまでの立ち上げ初期だけで大丈夫です。ホースを使ってガシガシ低床を掘り起こして掃除をする必要はありません。
苔の大量発生や冬明けのシーズンインしたときは大がかりな掃除が必要ですが、基本的には蒸発した水を足してあげるだけで良いです。あまり手が掛からないのも睡蓮鉢を使ったビオトープの魅力ですね。
メダカを睡蓮鉢で飼育する時の低床の掃除まとめ
睡蓮鉢を使ったビオトープでは、あまり人が手を加えて掃除をする必要がありません。自然に発生した生体サイクルで水質が浄化されるのが理想的です。
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