「サイアミーズフライングフォックス」は熱帯魚としての見た目は地味目ですが、コケ等を食べるため、「掃除屋」としても重宝される魚でもあります。飼育しやすく人気の熱帯魚ですが、繁殖は狙えるのでしょうか?
今回の記事ではそんな「サイアミーズフライングフォックス」の生態、飼育方法と繁殖について調べてみましょう。
サムネ引用元:ch姫様
この記事の目次
サイアミとは?
「サイアミーズフライングフォックス」の「サイアミ」とは「siam」と書き、これは「シャム」現在の「タイ王国」の意味です。その名の通り、「サイアミーズフライングフォックス」はタイやその周辺の東南アジア諸国原産の熱帯魚です。
「コイ目コイ科」に属することから我々になじみ深い「鯉」の仲間にあたります。
サイアミーズフライングフォックスは体に走る黒いラインが特徴
体形は細長く、口元をよく見ると「ヒゲ」があり、これは鯉の仲間の特徴になります。体は全体が黄色に近く、尾ビレから口周辺まで一本の黒いラインが入っているのがポイントです。
このラインは成長に従って色が濃くなり、ラインを見るだけで大体の成長具合はわかるそうです。体は大きくて10センチくらい、寿命は5~8年くらいです。
サイアミーズフライングフォックスの気性は優しい?
気性は基本的には温和です。ただ、縄張り意識が非常に強く、成長するとその傾向が大きくなり、自分より小さな魚を追い払おうとします。しかし、魚に危害を加えたりすることはないので、他の魚との混泳も可能でしょう。
「掃除屋」としてコケを食べてくれるサイアミーズフライングフォックス
サイアミーズフライングフォックスに「掃除屋」として役割を期待する方も多いでしょう。水槽には「黒ヒゲのようなコケ」が発生することがあり、その掃除は大変なのですが、この魚はそのコケを喜んで食べてくれます。黒ヒゲだけでなく、「茶ゴケ」や「アオミドロ」なども食べるので、重宝するでしょう。
サイアミーズフライングフォックスはコケだけでエサは足りるのか?
コケや藻を食べてくれるサイアミーズフライングフォックスですが、コケだけで生きていくことはできません。餌の好みは無く、人工餌や生きエサなどなんでも食べてくれます。
かなり食欲のある魚なので、1日2回程度は餌を与えると良いでしょう。基本的に草食の魚なので、水槽に入れた水草などを食べてしまうこともあるので、サイアミーズフライングフォックスが食べやすい柔らかく、細い水草は水槽に入れない方が良いでしょう。
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サイアミーズフライングフォックス飼育で水質にはこだわるのか?
サイアミーズフライングフォックスは水質にこだわるタイプではありませんが、弱酸性から中性の水質がもっとも好ましいです。適した水温は20度から27度くらいで、熱帯魚としてはある程度低温には耐えられます。
しかし、やはり冬季には耐えられないので、水槽にヒーターを設置することが必要でしょう。水槽のサイズは60センチもあれば5~10匹は飼育できますが、大きいサイズになると10センチ程度にはなるので、たくさん飼育はできないかもしれません。
サイアミーズフライングフォックスは活発な魚なので、水槽から飛び出さないように上部に蓋を設置することも考えてください。
サイアミーズフライングフォックスの繁殖は狙えるのか?
ここまでサイアミーズフライングフォックスの飼育方法を解説してきましたが、繁殖は狙えるのでしょうか?実は繁殖は難しい、と言われています。
そもそもオスとメスの区別がつきにくい魚でもあります。比べてみるとメスの方が若干体がふっくらしているようです。意図的に繁殖を試みるのは難しく、サイアミーズフライングフォックスを何匹か水槽に入れておくと、いつの間にか水草に卵があった、という報告があるようです。
サイアミーズフライングフォックスは安価で購入できる
繁殖例があまり見られない理由の一つにサイアミーズフライングフォックスは安価で購入できることが上げられます。通販サイトですと1匹当たり大体400円くらいから購入でき、10匹セットで購入すると1匹当たり200円前後で大変安価です。ただ、前述の通りオスメスの指定はできません。
サイアミーズフライングフォックス飼育のまとめ
サイアミーズフライングフォックスの繁殖は難しいようです。あまり繁殖の情報はありませんが、もし成功したらラッキーくらいに思っていた方が良いかもしれませんね。
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