日本の河川に棲んでいる魚、と聞くとコイやフナ、あるいは地味な色合いの魚たちを想像しませんか?
オイカワは違います。繁殖期のオスが見せる虹色の体色は、
熱帯魚や海水魚に勝るとも劣らない美しさです。
オイカワで日本の魚たちの素晴らしさにも目覚めてみませんか?
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オイカワの基本情報
15cm程度まで成長するコイ科の仲間。
地方によってハヤ、ハエとも呼ばれます。
河川の中流~下流域に棲息する他、琵琶湖でもよく見られます。
アユに似た体形で、メスは銀色の地味な体色ですが、オスは尻びれが長く伸び、
繁殖期にはピンクやブルーの複雑な縞模様に発色します。
臆病な一面があり、特に導入当初はささいな物音に驚いてジャンプすることがあります。
いったん環境に馴染むと丈夫です。寿命は2年程度と短めです。
オイカワの飼育情報
基本的に熱帯魚用ヒーターは用いません。
冬でも室温で飼育できます。
流れのある河川に棲息しているので、
外部フィルターや上部フィルターなどろ過器によって水槽内に水流を作るようにします。
高水温による酸欠を苦手とするのでフィルターと別に、エアレーションを入れます。
外部フィルターに接続して強い流れと細かな泡を送り込むディフューザーも効果的な器具です。
オイカワの水槽
オイカワは遊泳力が強いため、できるだけ広めの水槽を用意したいところです。
ポピュラーな60cm水槽で飼育できますが、90cmサイズがあればベターです。
ジャンプ力もあるので水槽には必ずガラス蓋をしておきます。
夏場は、ガラス蓋を金網に替えておくとオイカワの苦手な高水温を多少抑制できます。
金網には必ず重しを乗せておきましょう。
飼育水の蒸発が早くなるので、こまめに水位をチェックし、足し水してください。
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オイカワの水質
日本の河川に棲息しているだけあり、
カルキ抜きしてあれば水道水で問題なく飼育できます。
水質悪化には強い方ですが、新しい水を好むので週に1回は水換えしましょう。
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オイカワの底砂
熱帯魚ショップには様々な色、粒の大きさのソイルが揃っています。
オイカワ飼育には好みの底砂でかまいませんが、より「日本らしさ」を演出するには、
田砂、渓流砂といったどこにでも見られる素材を使うのが効果的です。
粒の細かい田砂、渓流砂は浅く敷くのがポイント。
厚く敷きすぎると中に腐敗したガスが発生してしまいます。
目の粗い砂利(礫)を混ぜ込むと、さらに川底らしい雰囲気が出ます。
アクセサリーとして平たい石を積むのもよいでしょう。
流木は角の突き出たものだと、動きの激しいオイカワの体表を傷つけてしまうおそれがあります。
オイカワの餌
「川魚の餌」として販売されているものや金魚の餌をよく食べます。
野生下では苔の他、水生昆虫も捕食しているので時折、冷凍アカムシを与えます。
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オイカワの混泳
サイズ差がなければ特に選り好みしません。
カワムツ、アブラハヤなど同じ中流域に棲む日本産淡水魚とよくマッチします。
熱帯魚と混泳させるなら同じコイの仲間であるフライングフォックスがおすすめです。
ヒーターを入れ23度で管理します。
オイカワの仲間
アブラハヤ
体横に一直線に入る黒いラインが特徴的。
水槽を暗めにすると名前の由来となった体表のぬめりがよく分かります。
飼育法はオイカワと同じです。
カワムツ
一見、アブラハヤに似ていますが、
繁殖期のオスは腹部が赤く染まり見ごたえが増します。
オイカワ同様、よくジャンプするので気をつけましょう。
カマツカ
砂利の中の餌をあさるため突き出した口が特徴的です。
ドジョウのように砂利にもぐる習性があります。
オイカワより水質悪化に敏感で、かつ大食漢であるため飼育難度はやや高めです。
オイカワの飼育のまとめ
オスの成魚は春から夏にかけて、ブルー、グリーン、
オレンジなどが入り交じった美しい婚姻色を見せます。
ひれに入る赤と墨色の柄もアクセントです。
熱帯魚ショップで扱われている他、釣りのターゲットとしても知られているので、
ぜひオイカワをゲットしてみてください。
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