「ゼブラダニオ」はその名が示す通り、ゼブラ(しまうま)のような縞模様が特徴的な魚です。とても活発で、水中を素早く泳ぐことが特徴ですが、飼育は難しくなく、初心者にもお勧めです。
今回の記事ではそんな「ゼブラダニオ」の生態や、飼育のポイント、そして繁殖は難しいのか、そのあたりについて調べてみましょう。
この記事の目次
インドからやってきたコイの仲間
「ゼブラダニオ」は「ゼブラフィッシュ」、和名は「イマヒメハヤ」とも言い、インド原産の魚です。分類としては「コイ目コイ科」に属しており、コイや金魚に近い仲間です。
一口に「ゼブラダニオ」といっても様々な品種が存在し、白っぽい体をした「ホワイトパールゼブラダニオ」、オレンジの体色に走る縞模様が目立つ「オレンジグリッターダニオ」などがいます。
ゼブラ模様が美しい熱帯魚
最大の特徴は体に見える「ゼブラ模様」です。本家の「しまうま」のように黒白色ではなく、白色の体に青く輝く縞模様がとても美しいです。模様はオスの方が発色が強くなる傾向があるようです。
そのゼブラ模様は水草が置かれた水槽で泳がすととても映えるので、水槽には緑の水草を入れることをお勧めします。コイの仲間だけあって口元には2本のヒゲが見えます。このヒゲは「感覚器官」といい、髭で獲物の気配を察する「センサー」の役目をはたしているのです。体長は5センチくらいで寿命は2~3年と言われています。
性格は温和だが、その素早い動きに注意
ゼブラダニオの性格は温和で、他の魚を攻撃したりすることはありません。ただ、その泳ぎはとても素早く、水槽内を動き回るので、動きが鈍い魚だとエサを獲られてしまうことがあります。そのため、混泳をするときはサイズが同程度の小型のカラシンなどと混泳させると良いでしょう。
またはゼブラダニオを複数で飼育し、群泳させて集団の泳ぎと模様を楽しむのも良いでしょう。ただ、その素早さから水槽から飛び出してしまうこともあるので、水槽に
水質にはあまりこだわらず
最適な水温は26度前後で熱帯魚としては普通の水温を保てば良く、地域によっては暑いときはクーラー、寒いときはヒーターを用意するのも良いでしょう。
水質にはあまりこだわりませんが、弱酸性からアルカリ性の水質が最適です。丈夫な品種ですが、急激な水質の変化には他の魚と同じく弱いので、飼育はじめは「水合わせ」などが必須になってきます。
ゼブラダニオはなんでも食べるので飼育しやすい
ゼブラダニオはなんでも食べます。エサに迷うのであれば、市販の粒状のエサを与えると良いでしょう。また、栄養の豊富な生餌を与えると体の発色が濃くなりますので、市販の餌のほかに冷凍アカムシやイトメなどの生餌を与えることもおすすめします。
ゼブラダニオは繁殖も狙える!
ゼブラダニオの繁殖は他の熱帯魚に比べると容易と言われています。水槽にオスとメスを複数入れておけば自然に繁殖していきます。ウィローモス(水草)などの「産卵床」を用意しておけば、オスが成熟したメスを追いかけはじめ、繁殖に至ります。
メスの産卵は卵をまき散らすように産卵するのですが、卵には粘着性はなく、そのまま床に落ちてしまいます。ほおっておくと他の魚や親魚に食べられてしまうため、すぐに網などで卵を回収し、他の水槽で育てる必要があります。または、水草を茂らせ、見つからないようにする、床にビー玉を敷き詰め魚に見つからないようにするなどの方法もあります。
無事に孵化したら
めでたく孵化することができても稚魚は大変小さく、餌を容易に食べることはできないので、細かく砕いた人工飼料などを与えてください。または、動物性プランクトンである「インフゾリア(ゾウリムシ)」を与えるのも良いでしょう。インフゾリアは自然からも採取することができますが、通販などで生体も売られていますので、そちらもおすすめです。
ゼブラダニオは購入もできるし安い
ゼブラダニオの繁殖は簡単ですが、手っ取りはやく増やすには購入することもおすすめです。ゼブラダニオは流通量が多く、1匹あたり90円程度で購入することができます。
たいていはまとめ売りですが、それでも10匹で1000円以下ととても安価なので、たとえ繁殖に失敗したとしてもすぐにリベンジできるでしょう。
ゼブラダニオの繁殖のまとめ
ゼブラダニオの繁殖は初心者にも容易なので、初めての魚の繁殖にチャレンジするにも適した魚なのではないでしょうか。成魚が水槽を泳ぐ姿も美しいですが、稚魚もなかなか可愛らしいですよ。