さて、前回は海水魚の飼育に使う水槽の大きさについてのお話をしましたが、今回はいよいよ底床についてのお話です。
淡水魚と海水魚では好む水質が違いますので当然求められる底床も変わってきます。
なので、淡水魚と全く同じというわけにはいかないと思ってください。
前回記事:はじめての海水魚飼育 – 水槽の大きさはどうすればいいの?
この記事の目次
海水魚の飼育にソイルを使うのはどうか?
まずは淡水水槽でお馴染みのソイルですが、こちらで飼育することはできないと思ってください。
ソイルは水質を弱酸性、つまりpHを6.5あたりにする底床ですが、これだと海水魚は非常に住みにくい環境になってしまいます。
見た目も海水魚にそぐわない茶色及び黒色ですし、海水魚の飼育でソイルを使うことはなさそうです。
海水魚の飼育に田砂を使うのはどうか?
また、田砂ですが、こちらは可もなく不可もなくといった感じでしょうか?
水質にあまり影響を与えない底床なので使っても良さそうですが、海水魚の飼育に田砂を使っている人は殆どいないと思われます。
田砂を使うとどうしても淡水魚水槽という感じが出てしまいますし、ベストな選択ではないと思います。
海水魚の飼育に大磯砂を使うのはどうか?
他には大磯砂がありますが、こちらは海水魚の飼育で使える底床になります。
大磯砂は水質をアルカリ性に近づける性質がありますので、水質面だけを見れば問題なく使えますし優秀です。
実際、大磯砂を使って海水水槽を立ち上げたことがありますが、特に問題はありませんでした。
見た目もそれほど悪くないのですが、やはり金魚水槽っぽい感じになってしまいますので、レイアウトがやや難しいかもしれません。
淡水魚で使っていた大磯砂を使うこともできますが、中に住んでいるバクテリアが淡水と海水とでは異なるため、
もともと使っていたものよりは新しいものを買ってきたほうが立ち上げが早かったりします。
海水魚の飼育に使うベストな底床はなにか?
では、何を使うかということですが、海水魚の飼育に使う底床で最もポピュラーなのはサンゴ砂になります。
白くサラサラとした砂で、海水水槽らしい美しさがあります。
水質もアルカリに近づけるため、海水魚にとって住みやすい環境になります。
見た目も海水魚や珊瑚と馴染みますし、多くの海水アクアリストの方々がこの底床を使って飼育していると思います。
自分も現在はこの底床を使って飼育していますが、やはり大磯砂とはイメージが全然違いますね。
飼育自体は、大磯砂もサンゴ砂もそれほど変わらない感じですが、せっかくの海水水槽なのでやはりサンゴ砂を使って飼育してみて欲しいです。
ちなみに、サンゴ砂の中にはバクテリアが定着された状態で売っている物もあり、立ち上げがやや早くできるのでお勧めです。
海水水槽の立ち上げにかかる時間
では、これらの底床を使って立ち上げた場合、どれほどの時間がかかるのでしょうか?
通常、淡水魚の立ち上げでも、バクテリアを定着させようと思うと意外と時間がかかり、
最低でも1週間、できれば2週間から1ヶ月くらいかけて立ち上げをすることが多いのです。
しかし、海水水槽を立ち上げようと思うと更に時間がかかると思ってください。
海水水槽なら最低2週間、できれば1ヶ月から2ヶ月かけてじっくり立ち上げたいところです。
この時、多くのアクアリストはライブロックという石を使うのですが、
淡水水槽の感覚でただの石だと思って適当に水槽に入れないよう注意してください。
ライブロックはその名の通り、生きた石です。
厳密には石の中に生物が沢山潜んでいます。
水合わせをしないで投入してしまうと中の生物が死滅し、かえって立ち上げが遅くなるので注意してください。
生き物を扱うように慎重に水合わせをしてから投入するのがいいと思います。
このように非常に立ち上げに時間がかかってモヤモヤするのですが、
ライブロックから思わぬ生物が出てきたりして、ライブロックを観察するだけでも意外と面白いと思います。
ライブロックの魅力- 動画
ライブロックから出てきた謎の生き物が続々と孵化しています。
おそらくイソギンチャクの子供、ケヤリムシ、貝だと思いますが眺めてて楽しいですね♪
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