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【底面フィルター検証】エアーリフト量とpHの関係

2016年11月20日

底面フィルター

 

底面フィルターはフィルター面積が広くとれ、生物濾過に優れています。

濾過水をフィルターに循環させるため、エアーポンプでエアーリフトを行いますが

その際のエアー量は、飼育水のpHに影響します。

エアーリフト量とpHの関係を実際に確認しましたのでご紹介します。

飼育のご参考にしてください。

 

はじめてのアクアリウム:全記事一覧はこちら

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確認方法

 

①準備

ペーハー値降下剤を準備します。

外掛け式濾過フィルターの循環モーターの電源をオフします。

水槽のエアー吹き出し口の底面を飼育水の水位に合わせます。

熱帯魚は別水槽に退避します。

 

②pH値の確認方法

外掛けフィルターに降下剤を加え、攪拌し、pH値を読み取ります(例えば3→6.9)。

全ての確認作業を終了時、値が変化していないことを確認します。

(pH降下剤の有効性確認)

 

外掛けフィルター提供

 

・飼育水の底面濾過フィルターのエアーを止め、降下剤を加え、pHを下げます

(例えば3→6.8)。30分以上放置し値が変化していないことを確認します。

 

・底面濾過フィルターのエアーを調整しリフト量を最大にし、飼育水を循環し

pH値の推移を確認します。

 

 

・飼育水に再び降下剤を加えpHを8に戻し、底面フィルターのエアーを調整しリフト量を最小にし、

飼育水の循環量を少なくします(流速約10mm/秒)。

pH値の推移を確認します。

 

底面フィルター提供

 

底面フィルターのpH値推移

 

 

・外掛けフィルターの流れのない飼育水は、

pH降下剤を投入後のアルカリ性への戻りはありませんでした。

 

・底面濾過フィルターはエアーリフト量が多めの場合(泡が大粒)、

pH降下剤投入後の酸性→アルカリ性への戻りは早く始まり、投入前の数値にすぐ戻りました。

飼育水がフィルターを通過する量が多いほど硝化が十分行われず、

ただの物理濾過となり、

 

OH⁻(水酸化イオン)が多く残ったと考えられ、アルカリ化が進んだと考えられます。

エアーリフト量が少なく、フィルターを通過する水が弱い(泡が小粒)程、

本来の底面濾過機能が働き、生物濾過が有効になり、消化による酸性化が進んだと考えられます。

また、エアーリフト量が多い場合、

排出口付近のボコボコ波で炭酸水が気体化し

炭酸ガスとして空中に多く放出されることも影響すると考えられます。

 

底面濾過フィルターはエアーリフトが緩やかに行われる時、有効に機能するようです

 

最適な循環水量は、水槽環境

(水槽サイズ、濾材、水草有無、流木有無、エアーレーション有無)により異なります。

特に酸性を好む生体、水草の飼育時は、エアーリフトは弱めが良いと思います。

 

エアーレーションについて

 

 

エアーレーションは、飼育水の酸素と二酸化炭素の溶け込む量を決定します。

元々酸素の100倍程二酸化炭素は飼育水に溶け込んで炭酸水になっていますが

この時エアーレーションを多く(強く)かけると、

炭酸水は炭酸ガス(CO2)として空中に一気に放出されます。

 

夜間(照明消灯)時は、水草も酸素を消費しますから、酸素が不足します。

CO2を付加している場合は止め、代わりに弱めのエアーレーションを行います。

エアーレーションは泡を小粒にして泡の表面積を多くとり、

水面を緩やかに揺らせて空中の酸素を飼育水に溶け込ませます。

又、CO2を徐々に追い出します。

 

一般にエアーレーションは夜間(照明消灯)のみ必要です。

昼間(明るいとき)は、水草の光合成で作られた酸素を

生体は利用していますから昼間のエアーレーションは不要です。

タイマーでコントロールしています。

 

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【底面フィルター検証】エアーリフト量とpHの関係まとめ

 

 

いかがでしたか。

底面濾過フィルターのエアーリフト量は、水槽環境に合わせ調整することが必要ですね。

エアーリフト式は一般的に、

泡は小粒であまり濾過流量を増やさない方が生物濾過の機能に対し良いようですね。

 

自宅の幅30cm水槽では、

循環水の排出口付近の水面の流量が約10mm/秒になるように調整し、

pH値の安定化をしています。

小型水槽の場合、空中に触れる水面の面積が少ないことから、

pH等の水質管理はシビア―で大型水槽に比べ安定しないように感じます。

水面を緩やかに揺らす、又は流れを作ることが重要なようです。

 

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