冬…魚やエビたちの食べっぷりが悪く、違和感をおぼえていたら、まもなく☆に…。
水槽に飼育水に触れて、あまりの冷たさに驚く。
そう、ヒーターの故障によって熱帯魚たちが耐えられる水温を下回ってしまったのです。
あるいは逆に熱湯になってしまう事故もあります。
ヒーターに関する悲劇の事故を起こさないためのノウハウをまとめてみました。
はじめてのアクアリウム:全記事一覧はこちら
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この記事の目次
なにはなくとも水温計
皆さんの水槽には、水温計がついていますか?
センサー式のデジタル水温計でなくてもかまいません。
200~300円で買える昔ながらの水銀柱の水温計でもいいですし、
やや精度に欠けますが水景をそこねないシール式の液晶タイプでもOKです。
とにかく、水温が分かることが第一。
ヒーターを使用する熱帯魚やシュリンプに限らず、
メダカ、金魚など無加温で飼える種でも、水温計は必須アイテムです。
ヒーター故障によるトラブルは毎日、
水温計をチェックする習慣さえあれば、ほぼ防げるものなのです。
必ず水温計を設置しておきましょう。
デジタル式は高価ですが、水温と室温が同時に分かるなど便利な機能がついており、
水換え時などに役立ってくれます。
性能を考慮すればコストパフォーマンスに優れているのではないでしょうか。
アクアリウム用ヒーター対策1…アラームで知る
水槽用ヒーターは消耗品ですから、断線や劣化による故障がつきものです。
切れたままのヒーターを放置しておくと室温付近までどんどん水温が下がり、
特に冬場は生体に致命的ダメージを与えてしまいます。
あるいはサーモスタットが故障してしまうと、
設定温度以上になっても通電したままの状態が続き、生体を煮殺してしまう事態に。
こんな時、役立ってくれるのがニッソーの
「シーパレックス1000」など、アラート機能付きのサーモスタット。
設定温度から±3度以上外れると、
アラームやランプの点滅によって異常を知らせてくれます。
サーモスタットのセンサー部分にはカバーが付いているので、
器具を噛んでしまう肉食魚の水槽にも向いています。
より手頃な価格の、アラート機能付き水温計もあります。
アクアリウム用ヒーター対策2…昔ながら(?)の同時使い
「じゃあ、水温低下を知らせてくれるセンサーそのものが壊れたらどうするの?」
なるほど、もっともな疑問です。
そこで昔からよく使われているのが、サーモスタットとヒーターを2組使うやり方です。
まず、90cm水槽なら60cm水槽用、
60cm水槽なら45cm水槽用といった具合に、
使っている水槽サイズよりワンランク小さいサーモスタットとヒーターを2組用意します。
あとは、この2組を同時に使用するだけ。
一方が壊れても、もうひと組まで同時に故障することはまず考えにくいので、水温を維持できます。
ワンサイズ小さい規格を使っているので、設定水温よりわずかに下がったり、
通電時間(サーモスタットのランプ点灯時間)が異常に長くなることで、
故障を察知することができるのです。
欠点は2組使うため電気代も上がること、水温の上がりすぎる異常は防げないことです。
アクアリウム用ヒーター対策3…サーモスタット2台つなぎ
水温上昇も感知できる、ちょっとトリッキーな方法がサーモスタット2台つなぎ。
用意するものは飼育水槽に適合したサーモスタット、
そして水温固定式のオートヒーターです(なるべく同一メーカーで統一しましょう)。
使い方は普通のヒーターと同じ。
サーモ側のコンセントに、オートヒーターをつなげるだけです。
もしオートヒーター内蔵のサーモが故障しても、
つなげてあるサーモが感知して水温を保ってくれます。
つなげた側のサーモが壊れても、オートヒーターですから水温は保たれます。
この方法のデメリットは、末端がオートヒーターですから設定温度が変えられないこと、
ヒーター本体が壊れてしまったら水温低下を防げないことです。
ヒーター事故防止のまとめ…水温チェックにはじまり水温チェックに終わる
ヒーター&サーモ2台+アラーム付き水温計の組み合わせが、考えられるベストの選択。
ただし、センサー類が3本になってしまうため、大きく美観をそこねることが難点です。
小型水槽では器具まみれになってしまいますね。
結局は「予備のヒーターを用意する」「水温計をいつもチェックする」
という基本の基本に立ち返るのではないでしょうか。
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