「ネオンテトラ」はブルーの体色が非常にきれいな熱帯魚として人気となっています。しかし、ネオンテトラも生物のため、寿命があります。ネオンテトラの寿命はいったいどれくらいなのでしょうか?
ネオンテトラの特徴など
「ネオンテトラ」とは、カラシン目カラシン科の熱帯魚です。名前の通りネオンのように、ブルーに光ってみえる体色が特徴なので、観賞魚類の中でも有名・人気の種類です。体長は成魚で約3センチメートル程、頭部〜尾びれ付け根にかけて非常に美しいブルーの色が目立ち、腹ビレ〜尾びれ付け根に赤い色が入っています。
昔から観賞用の魚として人気があった品種で、小さい体のために容量の小さな水槽でも飼うことができるので、グッピー・エンゼルフィッシュと共にアクアリウムで代表的な熱帯魚のひとつになっています。ネオンテトラは、見た目は確かにきれいなんですよね〜。なので、アクアリウム初心者の人なら「これがいい!」と思う人も多いでしょう。
年間いつでもお手ごろな価格で入手できて、性格も穏和。そのため他の魚とも群泳しやすく、人工飼料を餌にしても成長するので飼育がとてもしやすいのでアクアリウムの入門種とされています。
昔は飼育が難しかった
ただ、昔はネオンテトラは飼育が難しく、繁殖の難易度も高い部類の熱帯魚でした。アマゾン川が産地のネオンテトラは水質にはうるさい部分があり、「ネオン病」という病気もあります。しかし、現在では香港〜東南アジアで商業的な養殖が行われていて、そのおかげで丈夫で飼育がしやすい熱帯魚になったので、アクアリウムショップでも安価で販売されるようになりました。
ネオンテトラの「ネオン病」
ネオン病は不治の病とも言われていて、ネオンテトラをこの病気から守るには早期発見と、症状が起きたときは早い治療をすることが大事です。感染力もとても強いので、放っておくとすぐに飼っていたネオンテトラたちが全滅…という事もあるので気をつけましょう。ネオンテトラは集団で生活する魚ですが、その群れからはぐれたネオンテトラがあれば、よく観察してみましょう。
白っぽくなっていたり、出血班などができていればネオン病の兆候です。ネオン病というのは「カラムナリス菌」という菌が筋肉の組織で繁殖して発生します。病巣の筋肉組織が死んで腐敗することで、白い色が体に広がっていくからです。この病気はやはり水質の悪化が原因で、汚れが細菌を増殖させてしまいます。カラムナリス菌は「尾ぐされ病」と同じ病原菌なので、治療法も尾ぐされ病と同じです。
病気になったネオンテトラを隔離して、「グリーンFゴールド顆粒」を使って薬浴させます。これは濾過バクテリア・無脊椎動物・水草に害を与えてしまうので、治療する魚を、別な容器に移して行います。
飼育セットを使ってすぐに飼える
ネオンテトラの飼育は、普通の熱帯魚と同じように、一般的な飼育セットさえあれば簡単に開始することができます。
基本的な飼育セットは、
水槽
ろ過装置
ヒーター
水温計
の4つです。ネオンテトラは上記のように小さい水槽でも飼えますが、初心者の人ならは60cmくらいの水槽がよいでしょう。なぜなら、小さい水槽だと水質や水温の変化が激しくなってしまう恐れがあるからです。その点、60cmくらいの水槽だと水量をほどよく確保できて、水質や水温の変化も比較的少なくて管理がしやすいといった点がメリットです。60cmの水槽は標準サイズなので周辺設備も多くあり、量産されているので値段もお手ごろです。ネオンテトラの原産地であるアマゾン川に近い弱酸性軟水・25度程度の水温が最も好みで、発色の具合も良くなります。
ネオンテトラの寿命は短め
では、ネオンテトラの寿命はどれほどなんでしょうか?
ネオンテトラは早死にしてしまうことが多いそうです。 上記のネオン病や、身体が小さいので他の魚に食べられてしまったりなどが原因ですが、普通のネオンテトラの寿命は平均で2年〜3年という短期間のようです。ただ、適切な飼育によっては4〜5年と、それよりも長期にできる場合もあります。ネオンテトラの老化は、動きが遅くなったり体色が濁ってくることが症状で、最後は捕食ができなくなって死んでしまいます。では、ネオンテトラを長生きさせるにはどういった方法があるのでしょうか。まず、水槽にヒーターを入れて、水温の急な変化を防ぎます。夏でも冬でも、朝から夜まで適切な水温にしましょう。
また、「砂利」を入れるとアンモニアをろ過するバクテリアが生まれやすいので効果があります。餌は、1・2分で食べられるような量で、餌を与えすぎないようにすることで長生きするようです。ストレスなく行う水替えも大事で、1度に変える量は1/3から1/2程にします。
ネオンテトラを長生きさせるには管理が大事
ネオンテトラとその寿命についてでした。色鮮やかなボディが特徴的で、現在では飼育もしやすいので、アクアリウム初心者には最適な熱帯魚ですね。寿命は平均2年〜3年と短めですが、管理次第ではそれよりも長生きさせることもできますので、大事に育てましょう。