アベニーパファーは、体長3センチくらいの世界最小のフグです。世界最小のフグというのは、楽しいですね〜。アクアリウムでもこのアベニーパファーを飼育することができますが、繁殖させるにはどうすればよいのでしょうか?
かわいい小さなフグ『アベニーパファー』
アベニーパファーはインド原産のフグ目フグ科に属している、体長が3センチくらいの小さなフグです。世界でもっとも小さいフグなので、やはりとても「かわいい!」んですね。体色は黄色で、黒い斑点がついています。
フグなのでやはりぷっくらとした感じで、愛嬌が満点な感じです。見た目もキュートな熱帯魚を飼いたい人はこのフグは候補に入るでしょう。アベニーパファーはインドの淡水で集団で生活して、貝類のような小さな軟体動物を食べて生きています。そのため、アクアリウムにおいてアベニーパファーをスネールイーターとして飼っている人もいます。
あの突然発生するいやーなスネールを食べてくれるとは便利な魚ですね。ただし、以前も紹介しましたが、意外と攻撃的な性格なので、混泳する相手はよく選ぶ必要があります。
アベニーパファーを健康に育てることが基本
アベニーパファー の繁殖は、水槽だと比較的簡単とされていて、健康なオスとメスがいれば順調に繁殖してくれるでしょう。雌のお腹が膨らむ、雄のお腹に婚姻色が見つかる、などが繁殖時の特徴となっています。また、オスメスとも体色が濃くなっているなどもこの時期の特徴で、メスとオスの求愛!?活動が見られるようになります。
オス同士で争ったり、気に入らないオスにはメスが?みついたりと、このへんも人間の繁殖と近いものがありますね(笑)
繁殖する時期は6月から8月くらいです。繁殖が始まると年間産卵しますが、仏場はその頻度が減ります。アベニーパファー の産卵は「ばらまき型」です。「ばらまき型」というのは抱卵したメスにオスが寄り添い、卵を体外にポロポロと出すスタイルです。数は1個〜5個くらいにいろいろなケースがあります。
このばらまき型というのは、卵が孵化するまでが短いので、繁殖やせやすいため、容易な繁殖タイプとされています。アベニーパファーは4日〜7日くらいで卵がふかします。稚魚の死亡率も、ほかの魚に比べると低いので、SNSでもアベニーパファー の繁殖が成功したという人が多くみられます。
面白いというか珍しいというか、アベニーパファーの稚魚というのは、生まれた直後はみんなメスの姿なんです。それがある時点でオスの特徴が表れオスになります。オスの特徴というのは、目の横に白色の縦線ができることです。これが見つかるとオスになります。
アベニーパファーが産卵しやすい場所を作ろう
アベニーパファーに産卵を促すには、産卵がしやすい場所をつくってあげるとよいでしょう。メスが産卵する場所を決めますが、その場所を選ぶときの条件は「産卵した時に体を支えられる場所があるかどうか」です。その場所とは、岩・流木・密集した水草等、体の片方をもたれかかるれるような場所です。
オスが放精するとき体をくっつけてわずかに震えるため、メスは支えが必要ということでしょう。なので、こういった場所を作ってあげましょう。ただ、いくらこちらが考えても結局メスの個体が選ぶことになるので、用意したら様子を見てみましょう。複数のメスが選ぶ産卵の人気スポットもできることもあります。
アベニーパファーを責任をもって飼育しましょう
アベニーパファーの繁殖についてでした。一般的に、アベニーパファーの繁殖は容易とされています。いろいろと大変な繁殖期のアベニーパファーたちを観察するのも、よい社会勉強になるかもしれません(笑)
生き物のプリミティブな行為を観察・理解するのというのは面白いものです。ただ、稚魚の死亡率も低いので、アベニーパファーを繁殖をさせるなら最後まできちんと責任をもって行いましょう。まちがっても、増えすぎたので川に放流してしまう、なんてことをしないでください。
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