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丸っこい淡い色彩のハイランドカープが美しすぎる!飼育方法を紹介

2016年8月18日

ハイランドカープ 引用 ハイランドカープ (ペア)

ハイランドカープ(High Land carp)と呼ばれるものの、コイの仲間ではありません。

メキシコの高地、ナヤリト州からハリスコ州にかけて分布する

真胎生メダカと呼ばれるメダカの仲間です。

丸っこい淡い色彩が魅力のかわいらしい魚です。

San marcosと呼ばれるより色彩の強い地域変異も知られています。

 

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真胎生メダカとは

 

 

グッピーなど卵胎生メダカ(ライブベアラー)と同じく体内受精を行いますが、

子供の腹から伸びた数本の栄養リボンとよばれる気管を通じて

母体からの栄養が供給されるという哺乳類のような繁殖生態をもつ極めて珍しい魚です。

生まれた直後の稚魚はこの栄養リボンを付けた状態でしばらく過ごします。

ちなみに仔魚とは孵化直後から各鰭の原基ができるまでの段階となります。

次に、稚魚は鰭条数や脊椎骨数が種の特徴を示すもののほかの部分はまだ種の特徴を表していない段階、

その後すべての種の特徴が出揃った状態になります。

ハイランドカープはいきなり稚魚から幼魚の状態で生まれてくることになります。

これが何を意味するかと言えば、すでに成魚に近い体型をしていれば、

餌も赤虫など大型のサイズをいきなり食べることもでき、

成魚ほどではないにしてもそれなりに遊泳力もあります。

そのため、死亡率も低く抑えることが出来ます。

一回に生まれる稚魚は10から30匹前後と魚としては極めて少ない数を出産します。

 

K戦略のハイランドカープ

 

 

余談ながら生物はいかに多くの子供(遺伝子)を残すことが至上命題なのですが、

その戦略には主に二つあります。

死亡する子供が多かったり、攪乱がおこりやすかったりする不安定な環境に

対応するために少しでも多くの子供を産んでいく方法(r戦略)、

もう一つが安定した環境ながら生物間の競争の激しい熱帯雨林などで少数精鋭の子供を確実に

残す方法(K戦略)に分けられます。

ハイランドカープなどグーデア科の魚は後者のK戦略をとっていると言えます。

 

絶滅が心配されるグーデア科

 

 

グーデア科の魚17属40種ほどが知られており、

Zoogoneticus tequilaやCharacodon laterarisなどその多くが絶滅の危機に瀕しており、

真胎生マニアにはおなじみのAmeca splendensにいたっては現存する個体は飼育下のみで、

野生下では絶滅してしまっているような種もいます。

現地情報はよくわからないものの先述したK戦略をとる魚ですから安定した環境に生息している可能性が考えられ、

少しの開発(攪乱)にも弱いグループと言えるのではないでしょうか?

 

夏の高温に注意すれば飼育の簡単な魚

 

 

そんな希少種を含むグーデア科ですが、ハイランドカープは養殖が進んでいるのか、

比較的コンスタントに入荷が見られ、

特に地域変異のサンマルコスは小型美魚を扱っているショップではよく売りに出されています。

本種はグーデアの中でも比較的丈夫な魚です。

「比較的」と書いた理由は高温にさえ気を付ければという条件が付きます。

高地にすんでいるせいか、暑さに弱い面があります。

ですから夏は30℃未満に抑えるように水槽用冷却ファンを使うことが必須です。

飛び出すことはありませんから、ふたを開けてファンを回せば大丈夫です

(蒸発のし過ぎに注意し、逐一給水しましょう)。

 

ハイランドカープの餌と水質

 

 

餌は配合や冷凍赤虫をよく食べます。

水質は若干アルカリに傾けたほうが良いようで、

サンゴ砂などを入れてもいいでしょう。

生まれた稚魚も大きいためいきなり赤虫を食べます。

 

ハイランドカープの混泳について

 

 

相手に致命傷を与えることはありませんが、個体間で若干の争いがあります。

そのため1ペア以上であれば、36㎝から45㎝水槽くらいの余裕が欲しいところです。

他種と混泳はさせたことはありませんが、よほど似ていない限り問題は生じないと思われます。

 

ハイランドカープ飼育のまとめ

 

 

オスは臀鰭前縁にグッピーのゴノポディウムような、アントロポディウムという交接器がありますし、

メスより体高が高く、きれいですので簡単に雌雄の判別ができます。

交接(交尾)から出産までは5週間くらいですので、グッピーより若干長い程度というところです。

本種はその希少性や繁殖生態的など注目すべき魚です。

機会があればぜひ累代繁殖させてみてください。

 

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この記事を書いた人:ごむくろ

アロワナ f

 

HN:ごむくろ

自己紹介:マイナー種嗜好の貧乏アクアリストです

好きな熱帯魚:古代魚、真胎生メダカ、アジア産魚類(コイ科、ナマズ科、アナバス科)
 

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