濾過バクテリアはどこに居る?
さて、濾過バクテリアというものが水槽の飼育水を綺麗にしてくれると言う事は既にお分かり頂けた事でしょう。
そして、その濾過バクテリアは実は空気中に既に存在している事、水中に入り酸素で活動を開始する事も分って頂けけたでしょう。
では、こうして発生した濾過バクテリアはいったい水槽のどこにいるのでしょうか。
答えは全ての所に居るのです。
水槽のガラス面にも濾過材の中にもそして飼育水の中にも居るのです。
では、せっかく頑張ってくれている濾過パテクリアを更に増やして行くにはどうしたらよいのでしょうか。
それには場所が必要となってきます。
濾過バクテリアの住処と繁殖
濾過バクテリアが水中にありそして、十分な酸素の供給をうけていてもなかなか繁殖が進まない時があります。
それは、住処が無いという例えがもっとも適切でしょう。
濾過バクテリアは水中にあるものの表面に付着しています。
そして、その表面積が広い程に繁殖して行くのです。
つまり、水槽の中の表面積を増やす事が必要です。
ガラス面や床面にも当然繁殖しますがそれだけでは場所が足りません。
その為に色々なものを使って表面積を増えして行くのです。
例えば、底砂を轢くという方法があります。
これは砂の一粒一粒の表面積が濾過バクテリアの繁殖する広さとなるのでとても効果的な方法です。
しかも特に大きな作業も必要とはしません。
しかし、水槽そのものの重量が重くなってしまう事があります。
又、時には砂の中の清掃という事を考えた場合はそれなりの手間がかかってしまうのが難点です。
便利なろ材という存在
こうした濾過バクテリアを効果的に繁殖させるためにアクア用品メーカーでは便利なろ材を製造し販売しています。それが、ろ材と呼ばれるものです。
リングろ材と呼ばれるものが一般的によく使用されています。
このリングろ材はとても便利で使いやすいものです。
大型の濾過設備にも使用されていますので水族館の見学ツアーでも見る事が出来るでしょう。
ろ材の使い方
リングろ材は一般的には上部濾過と呼ばれる濾過装置の中で使用される事が一般的です。
しかし、この上部濾過は最低でも45センチのノーマルタイプ以上でないとセッティングが出来ません。
その為に、肩がけ濾過などを使用している小型水槽ではなかなかその恩恵が受けづらいのです。
もちろん、同じ濾過機という環境にかるのですから肩がけ濾過の中でこれを使用する事も可能ですがいかんせん、濾過機の容量が少なすぎて物理濾過材とのスペースの配分が取りにくくなってしまうのです。これを補う為に、もう一つ肩がけ濾過を付けると言う方法のありますがスペース的にも視覚的にもあまりお勧めしたくは無い所です。
では、小型水槽の場合はリングろ材による濾過バクテリアの繁殖は諦めた方が良いのでしょうか。
発想の転換
実は、諦める必要はありません。
アクア用品のメーカーは色々に商品を開発・販売しています。
そして、その中には本来の使用方法とは違っていても別な効果を生み出す事の出来るグッズが沢山あります、
今回はこの発想の転換から思いついた使い方をお話したいと思います。
使用するのはサテライトボックスと呼ばれるものです。
本来は稚魚を隔離したり、捕食されないように小型の生物を飼育したりするものですがこれを利用するのです。
分かりやすくリングろ材を減らしていますがお分かり頂けるでしょうか。
ただ、サテライトボックスの中にリングろ材を入れて通常の使用方法で作動させているだけです。
同じ状態で蓋を外して上から見た所です。
一見すると何でもないように感じられると思うのですが意外なほどに効果を発生させてくれます。
もともと、水槽の隙間で設置できるように設計されているので違和感もありません。
さて、この使用法の良さにつきましては次回へと続けて行く事と致しましょう。
一緒に入っている黒い物体についてもお話をさせて頂きたいと思います。
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