テトラと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、
ネオンテトラ、カーディナルテトラといった鮮やかで小さな魚たちでしょう。
ここでは10cmを超えるコンゴテトラをご紹介します。
鮮やかな体色はそのまま、サイズが増した分、迫力は段違いです。
寿命も長く、飼い込むと深みのある色彩を見せるようになる美魚です。
コンゴテトラの基本情報
ブルー、グリーン、イエロー、オレンジの入り交じった虹色のメタリックな体色を持ちます。
オスは成長すると尾びれが伸長し見ごたえが増します。
同じ「テトラ」の名前ですが、ネオンテトラなどの属するカラシン科ではなく、近縁のアレステス科です。
コンゴテトラが名前の通りコンゴなどアフリカに棲息するのに対し、多くのテトラ類は南米原産です。
コンゴテトラの飼育情報
美しい魚種ですが、難点は水草を食害してしまうこと。
特に葉の柔らかいものは格好の餌になってしまいます。
水槽に入れるなら同じアフリカ産のアヌビアス・ナナなど葉の硬いものにしましょう。
それでも新芽などを齧られることがあります。
複数匹で飼育するといつの間にかペアができ、産卵していることがあります。
カラシン類特有の底床にばら撒くような産み方です。
水槽での繁殖例もあるので、ぜひチャレンジしてみてください。
コンゴテトラの水槽
体長10cmを超え、遊泳性も高いので60cm以上の水槽を用意します。
群泳を楽しむなら90cm水槽が必須となります。
食欲旺盛でフンの量も多いので、ろ過能力の高い外部フィルターがよいでしょう。
照明をやや暗めにしておくと、メタリックな体色がより映えます。
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コンゴテトラの水質
ショップに流通している大半は東南アジア産の養殖個体であるため、
22~28度と幅広い水温に順応し、中性の水質で育成できます。
しかし、より美しい体色に仕上げたいなら生息地に近い弱酸性にしましょう。
ろ過材に観賞魚用のピートモスを入れ水質を調整します。
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コンゴテトラの底砂
底砂や流木は特に必要としません。
活発に泳ぎ回るので障害物になりうるアクセサリー類はあまり入れない方がよいでしょう。
コリドラスと混泳させる場合は薄く底砂を敷きます。
コンゴテトラの餌
人工飼料を中心に何でもよく食べます。
植物質の成分を多く含むフレークフードや、プレコ用タブレットを砕いたものはぴったりです。
色揚げ効果をうたった人工飼料を与えると、オレンジ系の発色がよくなるようです。
大食漢などで与えすぎると丸太のような体形になってしまいます。
1週間のうちに餌抜きの日を設けるようにしましょう。
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コンゴテトラの混泳
大人しい性格で他魚を攻撃しません。
幼魚のうちは他のテトラ類と混泳できます。
中層部をテリトリーとするので、低層が寂しく見えがちです。
コリドラスやプレコ、クラウンローチなどの底魚と組み合わせるとぴったりです。
同程度のサイズで成長するとコンゴテトラと対照的に
真っ赤に染まるコームスケールなどレインボーフィッシュの仲間もよいでしょう。
レインボーフィッシュはかつて汽水魚に分類されていましたが、
コンゴテトラと同じ弱酸性~中性の水で飼育できます。
その他の品種
イエローコンゴテトラ
名前の通り尾びれを中心に各ひれと背中側にイエローの発色が強く出ます。
コンゴテトラとは別種と考えられています。
成長するまではひれも透明に近く地味な印象ですがじっくり育てましょう。
レインボーコンゴテトラ
各ひれに黄色の発色が見られる一方、
コンゴテトラに特徴的な尾びれ中央部の伸長があまり見られません。
イエローコンゴテトラよりメタリックな体色です。
レッドチェリーコンゴテトラ
めったに出回らないレアな品種で、腹部を中心に赤く染まるのが特徴的です。
「レッドコンゴテトラ」も時折見かけますが別種です。
飼育はコンゴテトラに準じ、混泳も可能です。
コンゴテトラ飼育のまとめ
ディスカスのようにまったく体形、色味の違う魚と混泳させても、迫力のあるコンゴテトラはよく映えます。
ポリプテルス・セネガルスなど比較的小さな種類なら肉食魚と同居させても安心です。
コンゴテトラで混泳の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
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