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熱帯魚の冬対策をしよう!ヒーターやサーモスタットの選び方

2017年1月14日

アサヒ 電子サーモスタット-1アサヒ 電子サーモスタット 関東当日便

 

ヒーターとサーモスタットは、フィルターと並んで熱帯魚飼育に欠かせないアイテム。

なぜ保温が必要なのか? ヒーターとサーモスタットにはどんな種類があるのか?

冬の電気代をいかに抑えるか? についてまとめてみました。

 

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熱帯魚にはヒーターが必須

 

 

沖縄で熱帯魚の仲間であるプレコが自然繁殖し、問題となっています。

プレコは南米原産のナマズ。

日本には本来生息していない魚です。

サイズが大きくなり持て余してしまった人が沖縄の湖や河川に密放流し、越冬してしまったのです。

東京都と神奈川の境に流れる多摩川で、

大型肉食魚のアリゲーターガーが発見されたこともありました。

生態系を乱すこうした密放流は現に慎まれるべきです。

 

とは言え、これらはある意味レアケース。

ほとんどの熱帯魚は日本の冬を越すことができず、寒さで命を落としてしまいます。

中国原産で低水温に強いアカヒレでさえ、10度を切ると活性が落ち、調子を落としがちになります。

プレコが生き延びる沖縄でさえ、氷点下に達する日があります。

熱帯魚を飼育するなら、必ずヒーターとサーモスタットで保温する必要があると考えましょう。

 

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ヒーターとサーモスタットの選び方1…用途に合わせる

 

 

勘違いされやすいのが、ヒーターだけあれば大丈夫ではないこと。

ヒーターはあくまで水を温めるだけの器具です。

ヒーターを入れ続ければ水温はどこまでも上がってしまい、

熱帯魚でも生きていけない高温になってしまいます。

そこで登場するのがサーモスタット。

設定された温度でヒーターのスイッチをオンオフし、

水温を一定に保つ役割を持っています。

 

アクアショップで入手できるヒーターとサーモスタットには以下の3タイプがあります。

 

1.温度固定型ヒーター

 

 

ヒーターの中にサーモスタットが内蔵されているタイプ。

コンパクトで安価なのが特長です。

温度は変えることができません(熱帯魚用なら26度がほとんどです)

寿命が長くなく、設定温度を変えられないのがデメリットです。

 

2.サーモスタット一体型ヒーター

 

 

温度固定型ヒーターと異なり、サーモスタットで温度を変更できることが特長です。

その分、価格はやや高くなります。

配線がシンプルというメリットも温度固定型ヒーターと同じですが、

ヒーターカバーを付けられないので、

ヒーターに触れた魚が火傷してしまう危険性があります。

無理にヒーターカバーを付けると水温感知に異常が生じ、事故につながるのでやめましょう。

 

3.サーモスタット、ヒーターの分離型

 

 

ヒーターとサーモスタットをそれぞれ単体で購入する方法です。

サーモスタットについている水温感知のセンサー、

ヒーター本体のコンセントによって配線が増えるのがデメリットです。

3種類の中では最も金額的に高くつきます。

しかし、長期的に見れば決して高コストではありません。

ヒーターが故障した場合、ヒーターだけを交換すればよいので、丸ごと交換する必要がありません。

飼育魚の成長に合わせて水槽を買い替える時は、

ワット数の大きいヒーターに買い替えるだけで済みます。

一体型に比べ、設定できる温度の幅も大きいので、

様々なタイプの魚種や、魚病でこまめに水温を変えていく時も対応できます。

 

ヒーター、サーモスタットと合わせて水温計も揃えておきましょう。

故障は予兆なく起こるので、水温計をチェックしておかないと、

いつのまにか魚が煮えていたり、寒さで落ちていたりという悲劇があります。

 

ヒーターとサーモスタットの選び方2…水槽サイズに合わせる

 

 

ヒーターとサーモスタットを選ぶ時は必ず、水槽サイズに合っているかを確認してください。

ヒーターのワット数に対して水槽サイズが大きすぎる場合は、

目指す水温まで上がってくれず、電気代もロスします。

「大は小を兼ねる」の考えで、小さい水槽に大きなワット数のヒーターを使うと、

水温変化が急激過ぎて魚がショックを起こす危険性があります。

 

パッケージに適合サイズが表記してあるので、自分の水槽を確認してから購入しましょう。

下は一般的なめやすです。

 

20リットル(30㎝規格水槽、キューブ水槽など)…50ワット

40リットル(45㎝規格水槽)…100~150ワット

60リットル(60㎝規格水槽)…150~200ワット

100リットル(60㎝ワイド水槽)…200~300ワット

200リットル(90㎝規格水槽)…400~500ワット

 

サーモスタットにも規格があり、対応できないヒーターもあるので事前の確認が必要です。

 

熱帯魚の冬対策

 

 

ヒーターとサーモスタットさえあれば冬越しできますが、電気代という頭の痛い問題があります。

冬の節電対策として水槽設置時にあらかじめ、

発泡スチロール板などの断熱材を敷いておくことをおすすめします。

春~秋は水槽下側のみ、冬は前面を除いた3方をすべて断熱材で囲ってしまうと、

さらに放熱が防げるので電気代を節約できます。

60cm規格水槽に合わせた箱型の水槽断熱カバーも発売されています。

 

設定温度を一般的な25度より下にしておくというシンプルな方法もあります。

ただし、魚種によっては26度くらいで調子が上がるものもいるので、

あくまで生体優先で考えるべきでしょう。

 

大型水槽や複数設置の場合は、エアコンで24時間保温する方法もあります。

エアコンは日進月歩で省エネが進んでいるので、ヒーターを入れるより安価で上がることもあるのです。

 

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