(熱帯魚)ワイルド・グッピー ペルー産(1ペア) 北海道・九州航空便要保温
グッピーには数多くの改良品種、系統があり、
ショップに行くと目移りしてしまうほど。
そんな様々なグッピーのオリジンとなった、
ワイルドグッピー(原種グッピー)をご紹介しましょう。
改良品種に比べるとぐっと落ち着いた体色ですが、
きらりとした部分々々の輝きに原種ならではの素朴な魅力があふれています。
はじめてのアクアリウム:全記事一覧はこちら
この記事の目次
原種の雰囲気に満ちたエンドラーズ
(熱帯魚)ワイルド・グッピー ペルー産(1ペア) 北海道・九州航空便要保温
グッピーの基本情報
「グッピーの原種」として紹介されていることもあるエンドラーズですが、厳密には近縁種です。
体長はオス3cm、メス5cm程度でグッピーとほぼ同じ。
柄はまちまちでオレンジやグリーン、黒などが不規則に入り交じります。
メスは地味な体色で、銀白色がほとんどです。
ベネズエラなど南米原産。
「エンドラーズ・ライブベアラ」「エンドラーズ・ラグナデロスパトス」
などいくつかの種が固定されています。
2005年からグッピーの別種として区別されるようになりました。
尾びれはやや小ぶりで、体つきにも野性味が漂います。
何の説明もなくエンドラーズを見せられたら
「品種改良される前のグッピーだ」と納得してしまうかもしれません。
あくまでも「グッピーの原種に近い雰囲気を備えた近縁種」であり、
販売されているエンドラーズにも既に品種改良が加えられています。
尾びれの下端が伸長するものを「ボトムソード」、
上端がよく発達するものを「トップソード」と種名の後に、
形質的な特徴を加えた名前で販売されていることもあります。
グッピーの飼育情報
グッピーと混泳させていると交雑してしまうので、本種のみの飼育が望ましいでしょう。
ペア飼いはもちろん、60cmレギュラー水槽に複数匹泳がせているだけでも、
比較的容易に繁殖まで持ち込むことができます。
産卵ケースにメスを隔離しない場合は、
水草をよく茂らせて隠れ場所を作っておくと、いつの間にか稚魚が育っています。
水質は中性でかまいません。グッピーより低水温を好むので、22~23度にセットしましょう。
夏場の高水温に弱く、猛暑日は終日エアコンを入れて管理する場合もあるでしょう。
改良品種のグッピーより尾びれが小さく地味な分、
尾ぐされ病にかかることがほとんどないのはメリットです。
産地ごとに多彩な色味を見せるポエキリア
ポエキリア・レティキュラータの基本情報
グッピーの学名である「ポエキリア・レティキュラータ」、またはポエキリアの後に、
採取された地域、河川名を入れて販売されていることもあります。
外見はエンドラーズによく似ていますが、こちらが私たちの目にするグッピーの原種にあたる魚です。
採集地によってさまざまな体色のバリエーションがあります。
ポエキリア・レティキュラータの飼育情報
改良品種のグッピー同様、飼育はさほど難しくありません。
ワイルドものの難所である餌にもうるさくなく、人工飼料もよく食べます。
原産地の南米では蚊の発生防止の目的で飼育されているだけあり、
アカムシ(蚊の幼虫)に対する食いつきのよさは抜群です。
小さいうちはブラインシュリンプもよいでしょう。
エンドラーズもポエキリアも1ペア数千円が相場。
1ペア数百円で販売されているものは、
グッピーと掛け合わせたものである場合が多いようです。
掛け合わせなので血統維持では問題が残りますが、
手軽に入手でき、さらに繁殖しやすくなっている点は魅力です。
先祖返りした「野良グッピー」たち
たいへん残念なことですが、飼いきれなくなったことを理由に、
熱帯魚を川や池に放してしまう人々がいます。
多くが日本の冬を越せずに命を落としていきますが、
沖縄など暖かい地域に密放流された魚や、
本州でも低水温に強い魚種は生き延び、繁殖してしまうのです。
野生化したグッピーは代を重ねるうちに華やかな色彩を失い、
原種グッピーに近い外見になっていきます。
こうした魚を採集して「ワイルドグッピー沖縄産」といった流通名で販売していることもあります。
「野良グッピー」ならではの素朴さを楽しんだり、
自分の手で再び掛け合わせて美しい色を作出していくファンも。
グッピーには入門種とあなどれない奥深い世界があるのです。